運営元:外車王SOKEN
著者 :柴太郎
ふと考えてみる。自分はなぜスーパーカーに乗り、何を求めているのか?
今をときめくSUVの輸入車たち。例えば、メルセデス・ベンツGLA、BMW X3、ジャガーFペイス、アルファ ロメオ ステルヴィオ。いずれもステキなスタイルで人気があるが……。大きく括ると、どれも「似たようなデザイン」だと感じないだろうか。
いや、似たようなデザインを否定するつもりはまったくないが、輸入車の旧モデルを振り返ってみると、個性がほとばしる「唯一無二のデザイン」をまとったモデルがいくつもある。
それらのなかから独自視点の部分が大きくなるが、「心に響く」モデルをTOP5で紹介していこう。「なぜだか、このデザイン、いいよね」というクルマたちが登場することウケアイ……。
■「殿堂入り」はムルティプラとアヴァンタイムで決まりでしょう!
▲斬新すぎるフィアットムルティプラ(前期型)とルノーアヴァンタイム
本題のTOP5に入る前に、歴代輸入車で「唯一無二のデザイン」といえば、フィアットムルティプラ(1998年)とルノーアヴァンタイム(2001年)、この2台を取りあげないわけにはいかないでしょう。
ムルティプラの前期型は一度見たら忘れられないほどのインパクト。ダブル・フロントといっていいほどの顔の造形で、「芸術は爆発だ!」(古いですか?)という言葉がそのままハマるデザイン。2列シート6人乗りというパッケージングもユニークだ。
一方のルノーアヴァンタイム。オシャレ系の超個性派デザインといった感じで、モーターショー会場のコンセプトカーがそのまま街中を走っているという佇まい。それゆえ、クルマ好きの脳裏にいつまでも残るデザインと言っていいだろう。このカタチで3ドアクーペ。こんな稀有なモデル、この先出ないかもしれない……。
やはり、この2モデルは今見ても斬新すぎる。「唯一無二のデザインCAR」として殿堂入りしていただこう!
■【第5位】「走りのシューティングブレーク」と名付けたい。BMW Z3 Mクーペ(1997年)
▲広く解釈すればシューティングブレーク風デザイン。カタチが個性的!
さぁ、ここからTOP5に入っていこう。今のBMWのラインナップでは見ることがない、冒険的で斬新なカタチが写真のBMW Z3 Mクーペで第5位だ。ハッチバックというよりシューティングブレーク風のデザイン、どことなくゾクッとしませんか?
Z3クーペをベースに、それよりややマイルドな雰囲気に仕上げたスタイル。エンジンはM3と同じ直6、3Lを搭載。最高出力321psという強烈な速さを見せ、当時のふれこみは「究極のドライビングマシン」。その走りも、一票を投じたくなる理由でもあったりする。
……と、この原稿を書いているなか、本国のBMWが発表したのがBMWコンセプト・ツーリングクーペ! 現行Z4をベースにしたシューティングブレークスタイルのモデルで、そのデザインにZ3 Mクーペからの流れを感じずにはいられない。確実に言えることは「どっちも格好いい!」ということ。
■【第4位】他人と一緒じゃイヤ! という人に刺さったC4カクタス(2016年)
▲ベース車両の2代目シトロエンC4の面影が……ないですね(汗)
2004年の初代誕生以来、5ドアハッチバック・サルーンやSUVクロスオーバー(現行車)など、世代が生まれ変わるたびにいろんなカタチ(ボディタイプ)で登場しているシトロエンC4。2010年誕生の2代目はオーソドックスな5ドアハッチバックだったが、2016年誕生の追加モデル、シトロエンC4カクタスには私(柴太郎)はぶっ飛びましたよ。
カクタスとは「サボテン」の意味で、なるほど見ればサボテンチックかも(笑)。2代目C4に「遊び感覚ド注入!」とばかりに、外装デザインがガラリと変身。特にフロントデザインはC4ピカソを思わせる上下2段のヘッドライトなどでかなり個性的。アニメーションに出てきそうなヤンチャな犬を思わせる顔のつくり(私にはそう見えます)。
サイドには、のちにC3にも採用されるエアバンプ(衝撃吸収材)が採用され、加えて室内デザインも個性的な「家具感覚」。他人と一緒じゃイヤ! という人の心をつかんだモデルといえるはず。
これが日本では200台限定。「幻のモデル」といわれるのは時間の問題かもしれない。
■【第3位】まさに唯一無二の美しい曲線美。コルベットスティングレイ(1968年)
▲迫力と美しさを併せ持つ曲線美。これが55年前のモデルです(ヒュ~!)
いやもう、何度見てもフゥ~と、(いい意味の)ため息しか出てこないデザイン。それがシボレーコルベットスティングレイ(C3型)。歴代コルベットのなかでも迫力と美しさが際立っており、アメリカらしい解放感も感じさせる。まさに「唯一無二」のデザイン。
大胆にふくらんだ前後フェンダーと、くびれたようなボディ中央部のデザインがコーラのビンを連想させる、ということで「コークボトル」の愛称もあるという。V8、5Lが放つ走りにも、コーク同様にスカッとした爽快感があったはずだ。きっと。
1968年誕生なので55年経過していることになる。その55年間、この特有の美しい曲線美をまとうデザインのクルマは世の中に出ていない気がするし、この先も誕生するのだろか……。
■【第2位】クライスラーPTクルーザー。磨かれたレトロ感覚に脱帽!(2000年)
▲レトロ感覚の丸みのあるデザイン。簡単には真似できません~
キラリと光る個性は3位のコルベットスティングレイ以上だろう。2000年、このPTクルーザーを初めて見た時は衝撃が走った。「昔のアメリカンギャングが乗っていそうな、どこかレトロなスタイル。なんじゃコレは!」と。
往年のクライスラーの名車を近代風にアレンジしたスタイルで、曲線を多用しているのが特色。特にフロントのボンネットから両サイドのオーバーフェンダーへの流れるようなふくらみは絶妙。日本車では決して真似できない(量産化できない)デザインといえる。
オーバーフェンダーのふくらみが大きいので、一見、運転する時、車両感覚をつかみづらそうと思うが、そこは全長4290mm、全幅が1700mmというコンパクトサイズ(ちなみに全幅はヤリスクロスより65mmも小さい)。少し乗り、慣れてしまえば問題なし。こういう実用的要素もいいデザインの成せるワザだ。
どのカテゴリーに属するのかわかりづらいのも個性といえるが、5ドアハッチバックというのが正解とのこと。……ふむ。ますます個人的に好きになりましたぜ!
■【第1位】コンパクトなのに絶妙な艶はハンパなし。VWシロッコ(2008年)
▲巧妙なブリスターフェンダーのふくらみ具合が美しすぎる
うおおおお! と叫びたいほど「なめらかで艶があり、スタイリッシュなデザイン」。3代目VWシロッコは今見ても唯一無二なステキさをビシビシと放っていると思う。ほら、この写真のように……!
1992年の2代目シロッコの販売終了から16年、満を持して登場したのがこの3代目モデル。搭載エンジンは6代目ゴルフと同じ直4、1.4Lツインチャージャー(最高出力160ps)で、走りは驚くほどでもないが、リアのブリスターフェンダーの膨らみ具合が絶妙でカッチョいいハッチバッククーペ。
全長4256mm×全幅1810mm×全高1404mmというコンパクトさのなかで、このような心に響くデザインに仕立てたモデルはほかにはない(はず)。それゆえ稀少性があるし、日本の道路向きでもあるのです。
この先、シロッコの復活(後継)モデルが誕生したら、柴太郎、マジで欲しいかも! そんなアツい気持ちのまま、高らかに「唯一無二デザインCAR」の第1位はVWシロッコと宣言したい!
[画像:Chrysler,Renault,BMW,Citroën,Fiat,Chevrolet,Volkswagen・ライター/柴太郎]
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みんなのコメント
ムルティプラやPTクルーザーは当時各社から発売された、セダンのあり方を問い直す、再構築する提案のひとつだった。国産車でもティーノとかエディックスとか、ナディアとか最終型のビスタとか、みんなそうだった。特に最終型のビスタ・セダンはセダンの集大成、究極形というべきデザインだと思う。フィアットのマレア・セダンもそんな感じだ。
そしてそれらを思うに、旧規格時代のミニカトッポの個性が際立つのである。三菱の真のオリジナリティはランエボやパジェロやデリカ4WDではなく、トッポ、ディンゴ、旧RVRの流れにこそあった。デリカミニよりトッポを復活すべきなのだ。