シボレーは2024年のレースデビューに向けたコルベットZ06 GT3.Rのテストスケジュールに、最初のふたつのカスタマーチームを組み込もうとしている。これまで自社のファクトリーチームの運営に専念してきたゼネラルモーターズのブランドは現在、彼らの歴史上初となるカスタマー・レーシング・サポート・プログラムを展開する準備を進めているところだ。
以前Sportscar365が報じたように、2024年のWEC世界耐久選手権でLMGT3クラスに2台のマシンを参戦させるTFスポーツは今週、シボレーの新型GT3マシンの第一印象を得るべくサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を訪れた。チームの代表トム・フェリエがSportscar365に語ったところによると、彼らはシボレー・コルベットZ06 GT3.Rを自分たちで走らせたわけではないが、フェリエ率いる5人の代表者がコルベットのスタッフを「完璧にシャドーイング」してテストに臨んだという。
アストンマーティン陣営のTFスポーツが一転、2024年WECはシボレー・コルベットにスイッチへ
「テストの基本的な目的は、来年のWECに向けてドライバーたちの可能性を試すことだったんだ」と語ったフェリエ。
「さまざまなドライバーが参加してドライビングの才能を評価することができたし、WECでコルベットに乗りたいと考えているドライバーにとっても良い機会だった」
ドライバーに関する詳細は明かされなかったが、現在TFスポーツからLMGTEアマクラスに参戦しているドライバーのアハマド・アル・ハーティは、2023年シーズン終了後にマシンがアストンマーチンから変更されてもチームに残ることに興味を示している。
■IMSAで新型コルベットを走らせるAWAもテストに参加
また、IMSAウエザーテック・スポーツカー選手権のGTDクラスにおいて、単独でこのマシンを走らせることを予定しているカナダのAWAも最近、新車のテストに参加したという。アンドリュー・ヴォイテツコ率いるAWAのチームスタッフは、8月にロード・アメリカで開催されたウエザーテック選手権のラウンド後のテストで、Z06 GT3.Rがコースインした際に同席していた。
ヴォイテツコは以前Sportscar365の取材に対し、2024年はボブ・エイキン・ブロンズ・カップに狙いを定めており、これによってチームは2025年のル・マン24時間への招待権を獲得できると語っている。
コルベットZ06 GT3.Rのプログラム・マネージャーであるクリスティ・バグネは、アメリカでのテストセッションにふたつのチームが参加したことは、コルベットがGT3カスタマー・レーシングに進出するために構築している「協力的ネットワーク」の一環であると説明した。
「これらのテストにカスタマーチームが参加するのは、来年のローンチを成功させるための重要なステップなんだ」とバグネは述べた。
「ひとつは、エンジニアリングとサービス性という観点から、彼らがZ06 GT3.Rに没入できるという点だ。サーキットでもレースの合間でも、GMやプラット・ミラーのサポートスタッフが技術的な専門知識を提供してくれるということに価値がある。これはコルベットGT3のカスタマーチームが成功するために重要な、協力的なネットワークの一部だと感じている」
バグネの言う準備活動には、ニュルブルクリンク24時間を含む、今年初めのヨーロッパでの主要耐久イベントへの事実調査もミッションに含まれていた。
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