メルセデスAMG SLとベースを共有するGT
近年のメルセデスAMGの優勢を象徴するモデルといえるのが、2ドアのGTだろう。先代のSLS AMGの後継として現行型は2014年に発売されたが、ポルシェ911 ターボなど定評ある高性能モデルへの仲間入りを、見事に果たした。
【画像】2+2の四輪駆動へ一新 次期 メルセデスAMG GT 競合グランドツアラーと比較 最新SLも 全172枚
最近のメルセデスAMGはプラグイン・ハイブリッド化を進めているものの、まだGTはフロントにV8エンジンを積む、従来的なアイデンティティへ忠実。ロングノーズ・ショートデッキの、クラシカルなプロポーションも支持を集める特長になってきた。
一方、次世代のC192型は、2022年に発売されたR232型メルセデスAMG SLとベースを共有することが明らかになっている。先代よりボディは拡大し、車重が増える可能性は否定できない。走りのシリアス度も、薄まってしまうことは想定できる。
欧州の排出ガス規制は厳しくなる一方。穏やかなグランドツアラーへ世代交代するのでは、と心配する人もいるようだ。
そんな不安や疑問を晴らすべく、筆者はメルセデスAMGの新CEOへ就任した、ミヒャエル・シーベ氏との約束を取り付けた。次期型のプロトタイプへ乗りながら、質問させていただく機会を得た。
助手席へ座るなり、「尋ねられる前にお答えしますと、わたしたちはクーペのみを作る予定です。ラインナップのなかで、ロードスターの役割を担うSLとDNAを共有することは、まったく恥じることではないと考えます」。とシーベが口にする。
SLと同じく2+2 V8ツインターボは継続
SLと次期GTは、アルミニウムとスチール、マグネシウム、コンポジット素材を適材適所に用いた、軽量なモジュラー・スポーツ・アーキテクチャを共有する。軽量なスペースフレーム構造のプラットフォームだ。
シーベによれば、SLより更にボディ剛性が高まるという。固定ルーフを備え、エンジンルームには補強が施されるため、予想通りの結果だと話す。
ボディサイズは正式に発表されていないものの、全長はSLの4705mmへ接近すると予想できる。この数字は、現行型から155mmほど長い。ホイールベースも、200mm増しの2700mm前後になる。
インテリアは、基本的にSLのものが展開される。+2のリアシートと、大きな荷室も獲得する見込み。
「お客様からのフィードバックは、パフォーマンスを維持しつつ、日常的な条件で乗りやすいクルマへして欲しいという内容でした。GTを、週末の旅行以外に利用される方もいらっしゃるのです」
ドライブトレインも進化する。だが、4.0L V8ツインターボ・エンジンが搭載されることに変更はない。ユーロ7基準の排出ガス規制に合致する、環境性能が与えられるそうだ。
「最初から計画されているわけではありませんが、電動化も軌道へ載せる準備は充分に整っています。規制の枠組みが、必要性を迫るなら」。と、シーベが付け加える。
現行型では11種類まで仕様が展開したGTだが、次期型も多様な選択肢が用意されるのだろうか。「様子見ですね。既にSLでは43と55、63をご提供しています」
四輪駆動でも伝統的なAMGらしさが漂う
飛躍的な変化となるのが、SLと同様に、後輪駆動から四輪駆動へ改められることだろう。トランスミッションは、スピードシフトと呼ばれる7速デュアルクラッチ・オートマティックから、一般的な9速オートマティックへ切り替わる。
お話を伺いながら、助手席で観察する。確かに車内空間はひと回り大きくなり、広々としている。だが、四輪駆動化されているにも関わらず、現行のGTと印象はかなり近い。
前方に伸びるボンネットは長い。スポーツ・プラスモードを選択すると、エンジンはキレの良いドライなサウンドを響かせる。加速力は凄まじい。伝統的なAMGらしさが漂う。
ボディサイズの拡大や四輪駆動システムなどで、必然的に車重が増えることをシーベは認める。それでも、現行と同等以上の動的能力は得るとのこと。大きく超えることはないにしても。
四輪駆動の採用は、GTに新たな次元を与えるとも話す。「前輪と後輪のパワー分配は、完全な可変式です。初夏にアルプスの峠を味わうことができますし、真冬に同じ道をドライブすることも可能です。安全だと実感できますから」
普段使いの親和性が高いクルマに
サスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン式でリアがマルチリンク式。専用チューニングの、アダプティブ・ダンパーとアクティブ・アンチロールバーが組まれる。
最新のSLより足腰は引き締められているが、現行のGTより衝撃吸収性は優れるようだ。路面へしなやかに追従する。
ドイツ南西部、アファルターバッハにあるAMG本社へ戻る途中、新しいフラッグシップモデルに対する期待をシーベが語る。「極めて高次元にドライバーの興奮を誘い、魅了する能力を備えた、スーパーカーであり続けます」
「しかし、とても快適で乗りやすくなります。普段使いとの親和性が、より優れたクルマになりますよ」
全体的なプロポーションはSLと似ている
さて、次期GTの情報を1度整理しよう。発表は2023年9月に予定され、販売も年内に始まる見込み。基本的には、メルセデスAMGが初めて全面的な開発を担当したSLと、ハードウエアの大部分を共有する。
そのため、スタイリングも接近すると考えられる。カモフラージュされていても、流麗なルーフラインとフロントマスク以外、全体的なプロポーションは似ているように見える。差別化として専用アルミホイールや塗装色、オプションなどは用意されるだろう。
現行型は2シーターだったが、次期型ではSLと同様に+2のリアシートを得る。直接的なライバル、ポルシェ911 ターボやフェラーリ・ローマに準じる実用性が与えられる。
モジュラー・スポーツ・アーキテクチャの採用で、横方向のボディ剛性は50%向上。エンジンとアクスルを、シャシーの低い位置へレイアウトすることが可能になる。
エンジンも、SLとベースをともにする4.0L V8ツインターボ。しかし、独自のチューニングが施されると考えていい。585psと81.4kg-m程度まで強化され、0-100km/h加速は4.0秒を切るはず。最高速度は320km/hに届くだろう。
メルセデスAMG GT 4ドアクーペの63eと同じく、プラグイン・ハイブリッドも登場するはず。車重は、最新のSLで1970kgある。GTは固定ルーフになることで、軽くなる可能性がある。
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みんなのコメント
中古でここまで値下がりする価値のない車も珍しい。
試乗して納得の出来だっただけに、新車購入者は
車に対する関心が皆無なのだろうな。
成金とはディーラー窓口分けて欲しいわ。