現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > フェラーリの「ル・マン24時間」総合優勝はなんと10回! 跳ね馬の58年前の栄光の戦績を振り返りながら、2年連続優勝を祈りましょう

ここから本文です

フェラーリの「ル・マン24時間」総合優勝はなんと10回! 跳ね馬の58年前の栄光の戦績を振り返りながら、2年連続優勝を祈りましょう

掲載 1
フェラーリの「ル・マン24時間」総合優勝はなんと10回! 跳ね馬の58年前の栄光の戦績を振り返りながら、2年連続優勝を祈りましょう

ル・マン24時間レースでのフェラーリの軌跡

2024年6月15~16日に開催となる世界で最も過酷な自動車レースのひとつである「FIA 世界耐久選手権(WEC)2024 第4戦 ル・マン24時間レース」。ここでは当然マシンの速さだけではなく、その耐久性、ドライバー、チームワーク、戦略と総合力が試されます。フェラーリは初参戦の1949年に総合優勝を勝ち取る華々しいデビューを飾ってから、2023年の58年ぶりに優勝に至るまで10回の総合優勝を記録しています。これはポルシェ、アウディに次ぐ3位の記録です。これまでのフェラーリのル・マン24時間耐久レースでの出来事を遡ってみましょう。

ランボルギーニ史上初、ル・マン24時間レースのハイパーカークラスに参戦! SC63の2台体制で歴史的なデビューを飾ります

世界最古の耐久レースでフェラーリのクラス優勝は29回に及ぶ

世界最古の耐久レースを開催する 「聖地」であるル・マンとフェラーリを結ぶ年表には、歴史に刻まれた日付と数字がある。1949年(フェラーリのデビューイヤー、総合1位)から2023年(ピエール・グイディ=カラード=ジョヴァナッツィが100周年記念大会で表彰台の頂点に立った年)までのフェラーリのクラス優勝は29回に及ぶ。この歴史は、6月15~16日に開催されるFIA WEC 2024第4戦の第92回大会でも引き継がれる。

100周年

フェラーリの熱烈なファンにとっての最も鮮烈な記憶は、昨年のル・マン24時間レース100周年記念大会で、チームメイトのジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィとともに歴史に名を刻んだアレッサンドロ・ピエール・グイディがドライブするル・マンハイパーカーのゼッケン51が最初にフィニッシュラインを通過したときであろう。この結果、フェラーリは、最後の勝利から半世紀以上におよぶ58年ぶりに耐久トップクラスに復帰し、通算10勝目を挙げた。

驚異的な数字

この勝利は、過去最高の32万5000人の観客が生中継で観戦した342周のレースの末にもたらされた。フェラーリ-AFコルセの全チームに囲まれてピットレーンに再入場する「499P」の写真は、人々の記憶に残るものとなった。そして、レースのスタートを不朽のものとした画像も同様に忘れられない。グリッドの最前列には2台の499Pが並び、ハイパーポールを獲得した50号車はアントニオ・フオコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセンがドライブし(レース終了時には5位)、その後ろに51号車のチームメイトが続いた。

総合優勝とハイパーポールに加え、2023年のパーフェクトな週末は、フオコ擁するゼッケン50の499Pが記録したベストタイムで締めくくられた(3分27秒218、307周目、平均時速236.7km)。

過去

耐久レースで生まれた跳ね馬の神話は、1940年代後半からル・マン24時間レースに欠かせない要素となっている。1949年にラ・サルト・サーキットでデビューした「166MMバルケッタ・ツーリング」は、ルイジ・チネッティとロード・セルストンのコンビで歴史的な1位を獲得した。象徴的な1995ccの水冷V12気筒エンジンがゼッケン22のマシンに搭載され、その出力は140psに達した。

勝利を繰り返す

1950年代に2度の優勝を飾ったフェラーリは、1960年から1965年にかけて6連勝を飾り、ル・マンにおける伝説を築き上げた。この伝説は1958年と1960~1961年にラ・サルトの 「女王 」となったフェラーリ「250テスタロッサ」のような象徴的なモデルや、ル・マンにおけるフェラーリの最多勝利記録を保持するオリビエ・ジェンデビアンのようなチャンピオンたちによってもたらされた。実際、1924年生まれのこのベルギー人は、3つの異なる跳ね馬のモデルで4勝(1958年、1960~1962年)を記録している。

この連勝記録は1965年、ヨッヘン・リントとマステン・グレゴリーがフェラーリ「250LM」を駆り、348周を走破した時点で幕を閉じた。その後、2023年にフェラーリが耐久レースのトップクラスに復帰するまで、ファンは総合優勝を祝うために58年間待たなければならなかった。

2000年代

これら29回のクラス優勝のうち、最も重要なもののいくつかは近年起こったものだ。2012年にFIA WECが始まって以来、マラネッロのマニュファクチャラーは8勝を挙げている。そのうちの2回は、LMGTE Proクラスでピエル・グイディとカラドがドライブしたフェラーリ「488GTE」によるものだった。彼らは2019年にコート・ルドガーとともに勝利し、2年後にはダニエル・セラとマシンを共有した。2021年、フェラーリはニクラス・ニールセン、アレッシオ・ロベラ、フランソワ・ペロードがクルーとなった488GTEでLMGTE Amでも優勝している。

ル・マン24時間レースでの総合優勝の歴史

1949年:フェラーリ 166 MM / L. チネッティ、ロード・セルズドン 1954年:フェラーリ 375プラス/J.F.ゴンザレス、M.トランティニャン 1958年:フェラーリ 250テスタロッサ/P.ヒル、O.ジャンデビアン 1960年:フェラーリ 250テスタロッサ/O.ジャンデビアン、P.フレール 1961年:フェラーリ 250テスタロッサ/O.ジャンデビアン、P.ヒル 1962年:フェラーリ 330 TR/O. ジャンデビアン、P. ヒル 1963年:フェラーリ 250 P/L. バンディーニ、L. スカルフィオッティ 1964年:フェラーリ 275 P/J. ギシェ、N. ヴァカレッラ 1965年:フェラーリ 250 LM/J. リント、M. グレゴリー 2023年:フェラーリ 499P/A. ピエル・グイディ、J. カラド、A. ジョヴィナッツィ

AMWノミカタ

昨年のフェラーリのLMHクラスへの参戦と、総合優勝という結果はファンにとっては待ちわびていた瞬間であったであろう。しかもル・マン100周年を迎える年にこのような結果を残せたのはフェラーリにとっても記念すべき喜ばしい出来事だったと思う。これまで5連覇していたトヨタを打ち破ったことで、このクラスが再び面白いものとなったと感じた人も多くいただろう。今年はこれまで参戦していたメーカーに加え、同じイタリアのランボルギーニがハイパーカークラスに参戦する。

2024年6月15~16日はイタリアだけでなくBMWやポルシェなどのドイツのブランドも加わり、ブランドの威信をかけた戦いから目が離せないエキサイティングな週末となるのは間違いない。

こんな記事も読まれています

ランボルギーニがル・マン24時間レースで2台ともに完走! ハイパークラス初参戦、10位フィニッシュでポイント初獲得。次戦への自信につながる
ランボルギーニがル・マン24時間レースで2台ともに完走! ハイパークラス初参戦、10位フィニッシュでポイント初獲得。次戦への自信につながる
Auto Messe Web
高速走行中に目が合った可夢偉とフォコ/SC出動記録を更新/動員は昨年比微増etc.【ル・マン24時間決勝後Topics 2】
高速走行中に目が合った可夢偉とフォコ/SC出動記録を更新/動員は昨年比微増etc.【ル・マン24時間決勝後Topics 2】
AUTOSPORT web
フェラーリが僅差でトヨタを破り2連覇! 今年のル・マン、24時間走ってもなぜ大接戦に?
フェラーリが僅差でトヨタを破り2連覇! 今年のル・マン、24時間走ってもなぜ大接戦に?
くるくら
50台以上のメルセデス「300SL」がニュルを走った! 47年前の「ニュルブルクリンク50周年」イベントは驚きと感動の連続でした【クルマ昔噺】
50台以上のメルセデス「300SL」がニュルを走った! 47年前の「ニュルブルクリンク50周年」イベントは驚きと感動の連続でした【クルマ昔噺】
Auto Messe Web
「間違いなくポジティブ」ル・マンで完走を果たしたランボルギーニ、WEC後半戦はペース改善が目標
「間違いなくポジティブ」ル・マンで完走を果たしたランボルギーニ、WEC後半戦はペース改善が目標
AUTOSPORT web
マセラティ伝説の「MC12」のカラーリングが蘇る!「MC20」をベースとした「イコナ/レッジェンダ」の専用装備とは
マセラティ伝説の「MC12」のカラーリングが蘇る!「MC20」をベースとした「イコナ/レッジェンダ」の専用装備とは
Auto Messe Web
「ル・マン24時間」のロレックスブースに果敢に潜入! 1万円の「ポルシェTシャツ」を躊躇する私には遠い別世界でした【みどり独乙通信】
「ル・マン24時間」のロレックスブースに果敢に潜入! 1万円の「ポルシェTシャツ」を躊躇する私には遠い別世界でした【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
ル・マン24時間の多彩なレーシングカーの走行に大興奮! 公道レースは取材者も注意しなければ危険です【みどり独乙通信】
ル・マン24時間の多彩なレーシングカーの走行に大興奮! 公道レースは取材者も注意しなければ危険です【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
ル・マン24時間で「ロッシ」に会えた! チョロQみたいな「ビートル」が走る「VWファンカップ」も注目です【みどり独乙通信】
ル・マン24時間で「ロッシ」に会えた! チョロQみたいな「ビートル」が走る「VWファンカップ」も注目です【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
なんとフォード「シエラRS500コスワース」が約3780万円で落札! 高額の理由はノンレストア、低走行、温度管理されたガレージ保管だったから
なんとフォード「シエラRS500コスワース」が約3780万円で落札! 高額の理由はノンレストア、低走行、温度管理されたガレージ保管だったから
Auto Messe Web
スーパーカーブーム時代に「カウンタック」と双璧をなしたフェラーリ「365GT4BB」は約5375万円! クラシケ取得済みが決め手となりました
スーパーカーブーム時代に「カウンタック」と双璧をなしたフェラーリ「365GT4BB」は約5375万円! クラシケ取得済みが決め手となりました
Auto Messe Web
ポルシェ、60年ぶり開催の「ソリチュードリバイバル」参加へ…歴史的名車が走る
ポルシェ、60年ぶり開催の「ソリチュードリバイバル」参加へ…歴史的名車が走る
レスポンス
【既に日本完売のマセラティ】 MC20にレース復活20周年を祝う2つの限定モデル イコーナ/レッジェンダ
【既に日本完売のマセラティ】 MC20にレース復活20周年を祝う2つの限定モデル イコーナ/レッジェンダ
AUTOCAR JAPAN
NLS耐久シリーズ・NLS3クラスでトーヨータイヤ『プロクセス』装着車両が優勝
NLS耐久シリーズ・NLS3クラスでトーヨータイヤ『プロクセス』装着車両が優勝
レスポンス
10年ぶりの勝利を目指すチームWRT、スパ24時間で使用するBMWのマシンカラーリングを公開
10年ぶりの勝利を目指すチームWRT、スパ24時間で使用するBMWのマシンカラーリングを公開
AUTOSPORT web
レギュレーション延長が新たなメーカーを呼び込むか「早ければ2026年にも」とIMSA代表は期待
レギュレーション延長が新たなメーカーを呼び込むか「早ければ2026年にも」とIMSA代表は期待
AUTOSPORT web
大雨で終盤に赤旗中断。波乱のワトキンス・グレン6時間をポルシェ7号車が制し今季2勝目/IMSA第6戦
大雨で終盤に赤旗中断。波乱のワトキンス・グレン6時間をポルシェ7号車が制し今季2勝目/IMSA第6戦
AUTOSPORT web
フルチューン済み、ノイエ・クラッセのBMWの相場感は?「1800TI」のFIA公認済みの個体なら800万円程度が妥当!?
フルチューン済み、ノイエ・クラッセのBMWの相場感は?「1800TI」のFIA公認済みの個体なら800万円程度が妥当!?
Auto Messe Web

みんなのコメント

1件
  • kvg********
    17時間経過
    HPの数字だけを見ているが、ペンスケとガズーがとんでもない接戦みたいだな。
    フェラーリは蚊帳の外に置かれないように、必死で頑張ってる
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村