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隙のない進化を見せたプレミアムSUVの先駆的存在、GLEに試乗

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隙のない進化を見せたプレミアムSUVの先駆的存在、GLEに試乗

GLEは1998年にMクラスとして誕生。欧州メーカーとしていち早くSUVマーケットの拡大に着目したメルセデスが、プレミアムモデルとして仕立てた先駆的存在である。BMW X5やアウディQ5といった競合が登場するのは2000年代に入ってからのことだ。2015年にGLEへとモデル名を変更しており、この新型で4世代目となる。

dk24ph3リッターの直6ディーゼルターボエンジンを搭載。最高出力330ps、最大トルク700Nmを発揮する。力強い加速と高い静粛性を実現しているdk24phエクステリアは現行CLSにはじまったエッジやプレスラインを減らして面を強調する新世代のデザインを採用し、先代よりも柔和な顔つきになった。ボディサイズは、全長4940mm、全幅は2020mmと堂々としたもの。そして先代比でホイールベースを80mm延伸し、居住性を改善して3列仕様を実現している。本国には5人乗り仕様もあるようだが、日本では7人乗りが標準装備となる。メルセデスではこれまでGLSにのみ7人乗り仕様を設定していたが、いま世界的に7人乗りSUVの需要が高まっているようで、GLSに続いてこのGLEに、さらに2020年に国内販売が予定されているGLBにも7人乗り仕様が用意されている。

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人工スエードのDINAMICAシートを採用。そのほかにも温冷機能付きカップホルダーやシートヒーターなど、快適性を高める装備を採用。もちろん、AMGスポーツステアリングなど、スポーティ性も損なっていないdk24phインテリアは、12.3インチの液晶メーターと12.3 インチのディスプレイが連なった最新のメルセデスデザインを取り入れたもの。センターコンソールにはSUV特有の装備としてグラヴハンドルが備わる。エアベントは近年のメルセデスではそのほとんどがオーバル形状であるのに対して、四角いデザインとなっている。これは標準モデルのフロントグリルに採用されているルーバーのデザインをモチーフにしたものという。マットな質感のウッドパネルをセンターコンソールからドアに至るまで広く配し、ラグジュアリィカーさながらの雰囲気を漂わせている。また“ハイ、メルセデス”でお馴染みの音声入力式の対話型インフォテインメントシステムMBUXを搭載した。

dk24ph白眉はディーゼルエンジンの完成度新型GLEの国内仕様のラインナップは、直列6気筒ガソリンエンジンとISGを搭載した「450 4MATICスポーツ」を最上位グレードにおき、4気筒ディーゼルエンジンを搭載した「300 d 4MATIC」と今回の試乗車である直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載した「400 d 4MATICスポーツ」という3種類だ。

dk24phこの3リッターの直列6気筒ディーゼルターボエンジンは、最高出力330ps、最大トルクは1200rpmという低回転域から700Nmを発揮するもの。組み合わせるトランスミッションは最新の9速ATだ。現行Sクラスにも搭載されているエンジンだが、ディーゼルとは思えない高い静粛性、淀みなく湧いてくるトルク、そして胸のすくような加速感も兼ね備えており、現行ディーゼルユニットとしては最高峰の1つといえるものだ。2.4トン近いボディが小さく感じられるほど軽快に走る。

最小で160 リッター、最大で1928リッターと大容量を誇るラゲッジルームは、2列目シートを倒さない状態でもゴルフバッグ4つを積載可能。リアバンパーに足を近づけることで自動開閉を行うフットトランクオープナーも装備。dk24ph2列目シートは世界初という6ウェイのパワーシートで、背面の角度調整はもちろん約100mmの前後スライドが可能。頑丈なつくりで相当な重量があるが、3列目に乗り込む際に女性や子供でも操作しやすいように2列目を前方に倒すところからすべての動作が電動式になっている。そして3列目シートは2列目シートと融通しあえば約180cmの身長の大人でも普通に座れる広さが確保されている。

dk24ph足回りはエアサスペンションを標準装備しており、あたりは柔らかい。コンフォートモードからスポーツモードへ切り替えてもかたすぎることはなく適度にハーシュネスが抑えられている。ハンドリングも入力に対して正確に反応するメルセデスらしいものだ。またこのエアサス仕様は荷物の積み下ろしをする際にラゲッジルームにあるスイッチで車高を約 40mm下げることも可能だ。

dk24ph安全運転支援システムもSクラス譲りの充実ぶり。プレミアムSUVの先駆的存在として全方位での正常進化を遂げている。

文・藤野太一 写真・郡大二郎 編集・iconic

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