この記事をまとめると
■一度見たら忘れられない怖顔なクルマを紹介
日本では敵なしのトヨタ アルファード! 世界の「オラオラ顔」ライバル車5選
■いま流行りのオラオラ顔のルーツ的なモデルも多い
■一部車種は若者に大人気となった
オラオラ系の上を行く怖顔クルマが大集合
最近はオラオラ系の派手なグリルのミニバンや軽自動車が人気を集めていますが、歴史を少し振り返れば、メッキのグリルに止まらず、顔そのものが怖いクルマもずいぶんとありました。今回はそんな「最怖車」5台を集めてみました。
●ヘビ革ファッションを纏ったスーパーカー
まず始めに紹介するのはミツオカの「オロチ」です。大手メーカーのクルマをベースにカスタマイズカーを製造、販売することが多い同社ですが、このオロチは完全オリジナルボディ。「ファッションスーパーカー」のコンセプトによる全長4560mm×全幅2035mm×全高1180mmの佇まいはまさにスーパーです。
日本神話のヤマタノオロチから着想したスタイリングでは、何といってもヘビ顔のフロントが「最怖」です。縦線を入れたランプはヘビの目、牙を表現したグリル、そしてボンネットにはウロコやヘビ皮を連想する装飾が施されています。
2001年の東京モーターショーで披露された奇抜なボディは、当時若干24歳の青木孝憲氏のデザイン。後に同社の「ロックスター」も手掛ける氏の独特な感性の賜物ですが、この企画を認めたミツオカという会社があってこそと言えそうです。
●ツリ目の和製イタリアンスポーツ
2台目は、ずっと歴史を遡った1962年登場のプリンス「スカイラインスポーツ」です。日本車初のイタリアンデザインとしてスタイリングを手掛けたのはかのジョバンニ・ミケロッティで、お披露目も1960年のトリノ国際自動車ショーとイタリア尽くし。
特徴はナナメ45度に傾けられたデュアルランプで、通称「チャイニーズアイ」。じつは、クーペとコンバーチブルの2種が用意されたボディは伸びやかで、盛り上がったリヤフェンダーに続くテールフィンも含め、トータルではじつにエレガントなスタイルです。
それがあっての「ツリ目」なのですが、やはりどこか「異星人」を連想してしまうこの顔もまた「最怖」と言えそうです。
怖い顔は若者に大人気だった
●ストリート系は夜遊びがお好き?
次は、1999年発表のコンセプトカー、ホンダ「不夜城」です。「Fun & Future」から着想した「F・ムーバー」として提案された同車は「スケボー感覚の軽やかなノリ」として、まさにスケートボードフォルムのハイト&ショート4シーター。
フロントガラスを含めてセンターラインが引かれた縦長の顔は、もはやクルマの概念を越えた怪しさに溢れますし、バンパーと一体になった幅広のグリルとランプ類は実にヤンチャな表情です。
ホンダとしては、若年層を中心に新しいクルマの可能性を探っていた時期と言えますが、見た瞬間に怪訝さを感じてしまう「最怖」な顔ではあります。
●ワルを前面に出したクルマ型音楽再生機
4台目は、2005年登場の2代目トヨタ「bB」です。初代もなかなか刺激的なデザインでしたが、カスタマイジングのベースを意識して、比較的シンプルな「箱」を感じさせるスタイリングでした。
それに対し「クルマ型Music Player」をコンセプトとした2代目は、派手さを直接前面に打ち出す方向に。フロントは、ツリ目やU字を描くラインなど「うねり」を多用し、横幅いっぱいに広がったアンダーグリルとともに「ワル」な雰囲気を醸し出しました。
紫や蛍光イエローのボディカラーも「最怖」の顔を支えていましたが、ヒットが長く続かなかったのは、飽きっぽい若者の心が離れたからなのでしょうか?
●触ったら切れそうな?先鋭的フェイス
最後は、2008年に登場したファミリー向けミニバンのマツダ「ビアンテ」です。ボンゴフレンディの生産が終了した後、日産のセレナなど5ナンバーミニバンがヒットするなかで急遽企画、まったく新しいモデルとして登場しました。
Zoom-Zoomを掲げた中、コンセプトカー「Nagare(流れ)」の造形を取り入れたスタイルは、シャープなフロントランプがそのまま三角窓につながり、さらにベルトラインへ続くという斬新な表現に。そのランプと逆ペンタゴン形のグリル、左右のエアインテークとすべてが尖っていてじつに「最怖」な顔に。
「ミニバンでいちばんスタイリッシュに」という気持ちが少々行き過ぎてしまったのか、当時新しいデザインコンセプトを大々的にアピールしていたマツダらしいところではあります。
さて、以上「最怖」の5台はいかがでしたか? こうして振り返ってみると、メッキのグリルがなくても厳つく怖い顔はあるものです。それどころか、現在のオラオラ系デザインがおとなしく見えてくるのが不思議です。
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