小さなボディに1.4L 4気筒DOHCターボ
賢明な選択は本当にカッコいいのだろうか。差し障りのない見た目に快適な乗り心地、秀でた実用性を兼ね備えたクルマを買わなければならないという、ある種の強迫観念に迫られてはいないだろうか。
【画像】少し普通じゃないホットハッチ アバルト595 124スパイダーとEV版500eも 全106枚
もちろん、それは悪いことではない。しかし、それから外れた方が楽しいこともある。アバルト595は、凝り固まった考えをほぐしてくれる1台だ。
フィアット500をベースとしたアバルト595は、少し普通じゃない。1200kgもない小さなボディに、1.4L 直列4気筒DOHCターボエンジンが搭載されている。エグゾーストノイズは正直うるさい。
客観的に見れば、短く背の高いボディにパワフルなエンジンを押し込むことは、賢明とはいえない。技術的に高水準でもないが、多く人へ楽しいドライビング体験を与えてくれる。
アバルト500は2009年に発売され、2017年にバトンタッチしたのが595。最高出力はノーマルの146psから、後期型のコンペティツィオーネで180psまで幅がある。
1番穏やかな595でも、スズキ・スイフトスポーツに並ぶダッシュ力を披露する。595 コンペティツィオーネなら0-100km/h加速は6.7秒で、ミニ・クーパーS並みに速い。695 トリブート・フェラーリといった、魅力的な派生モデルも限定でリリースされた。
快音を響かせるオプションのマフラー
アバルト595で特徴といえたのが、クルマ好きなら思わず耳を傾ける快音を鳴らす、オプションのマフラー。ノーマルのエグゾーストでも隣の歩行者を驚かせるノイズを放つが、レコードモンツァかアクラポビッチを装備すれば、一層迫力が増す。
チャーミングな見た目から想像できないほど、響きは重厚。運転する右足にも、つい力が入ってしまうはず。
ただし、アバルト595のドライビング体験には少々まとまりがない。座面位置が高く運転姿勢は起き気味で、乗り心地は終始落ち着かない。操縦性は非常に機敏ながら、一癖ある。洗練性や快適性を重視するなら、優れた候補にはならないかもしれない。
だとしても、活気に溢れる走りっぷりは痛快。郊外のカーブが続く区間や都心部の交差点間を、信じられないほど愉快なものにしてくれる。軽い車重が大きく貢献している。
トランスミッションは5速オートマティックも選択できるが、一体感を求めるなら5速マニュアルを選びたい。シフトフィールには若干の引っ掛かりがあるものの、ダッシュボード高めの位置にノブがレイアウトされ、素早く動かせる。
やはりホットハッチにはマニュアルが1番。昔から最高のレシピは変わらない。
エキサイティングな走りを日常的に堪能
現在の英国の中古車市場を調べてみると、アバルト595は比較的手頃な価格帯で流通している。2017年式で146psのベーシックなモデルなら、1万ポンド(約166万円)程度準備すれば我がモノにできる。
英国仕様では167psを発揮した2017年式のツーリズモでも、1万1000ポンド(約182万円)ほど。180psのコンペティツィオーネなら1万3000ポンド(約215万円)から狙える。
限定モデルの695シリーズを探すなら、最低でも1万3000ポンド(約215万円)以上は必要になる。それでも2万ポンド(約332万円)を超えることはないようだ。
痛快なパワーに豪快なサウンドを、日常的に楽しめるアバルト595。バッテリーEVのアバルトも発表されたが、小粒なイタリアン・エキゾチックとして、内燃エンジンによるエキサイティングな走りを堪能してみるのも悪くない。
知っておくべきこと
2018年以降のアバルト695では、ベースモデルとツーリズモ、コンペティツィオーネ、トリブート131ラリーなどがリリースされている。最高出力はいずれも180psだった。
通常の595の場合、ベースモデルにはスポーツシートが備わり、ツーリズモにはレザーシートのほか、アルミ製のシフトノブとペダルが与えられていた。コンペティツィオーネは軽量・肉薄なバケットシートと、アルカンターラとカーボンの内装で仕立てられる。
エンジンは小さな1.4L 4気筒ターボだから燃費は悪くない。丁寧に運転すれば、14.0km/Lは簡単に狙えるだろう。
購入時に気をつけたいポイント
整備履歴
595は信頼性が低いわけではないが、過去の整備記録は事前に確かめたい。英国の場合、アバルトのディーラーは固定金額制で点検整備をしてくれる。2017年式で2万4000kmの595 コンペティツィオーネの場合、179ポンド(約3万円)という基本料金になる。
保険料
コンパクト・ハッチバックのアバルト595だが、自動車保険料は安くない。英国の場合、グレードが上がるほど保険料も高くなる。事前に調べておいて良いだろう。
トリムグレードとスペック
595 コンペティツィオーネでは、大径ブレーキに強化サスペンション、ハイグリップなタイヤが装備される。ヘッドライトはキセノンになり、パーキングセンサーとスポーツ・エグゾーストも備わる。価格は高いが、それに見合った内容といえる。
英国編集部の推しチョイス
ベスト:594 1.4T コンペティツィオーネ
上記の通り、価格に見合ったサスペンションやブレーキのアップグレードが施されている。割高な中古車価格にも納得できるはず。
ワイルドカード:695 エッセエッセ
ホワイトのアルミホイールにアルミ製のボンネット、調整式のリアスポイラーなどで武装した、アバルトのトップグレード。1390台の世界限定モデルだが、今のところ希少性はそこまで高いわけでもなく、新古車状態での流通量は意外と多い。
ただし2021年登場ということで、価格はお高め。英国の場合、2万9395ポンド(約487万円)が最安値だった。
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みんなのコメント
こんな個性溢れるデザインで日本メーカーも出して欲しい。
日本車は軽を除いて吊り目や細目のデザインばっかり。