もくじ
ー 短距離の送迎を想定
ー 少人数のプライベート移動用
ー 近い将来の市販化へ
短距離の送迎を想定
ルノーは電動かつ自動運転のEZアルティモ・コンセプトを発表した。短距離移動向けのラグジュアリーカーとして位置付けられている。
同社はこのモデルを個人やハイエンドブランドによるホテルや空港への顧客輸送手段として使われることを想定しているという。アプリでの操作による送迎車としての使用も可能だ。
EZアルティモは500kmの航続距離を持ち、レベル4の自動運転を実現している。これは大半の状況において自律走行が可能なレベルだ。全長はロールス・ロイス・ファントムと同等の5.8mとなっている。
この車両はルノーが今年発表した3番目の自動運転車だ。同社は社会で幅広く活用可能な車両の開発を目指しているという。3月のジュネーブ・モーターショーではEZゴーというライドシェアリング向けの6シーター車が発表されている。
さらに先月にはEZプロという配達車が発表された。これはエンドユーザーへの配達に使用することを想定しているが、ケータリングバンなど他の用途にも使用可能だ。
少人数のプライベート移動用
EZアルティモはこのファミリーの最上位に位置付けられ、「誰にでもユニークで上質なサービスを」というコンセプトを持つ。ライドシェアリング車は10人程度の乗客を乗せるのに対し、このモデルはプライベートな移動を目的としている。
乗降性を高めるため、側面のドアとグラスセクションは上方に開く形だ。インテリアは戦前のルノー車にインスパイアされたラウンジのようにデザインされている。
大型のアームチェアと2人掛けのベンチはベルベット張りで、フロアは寄せ木作りとなっている。
照明や音響を操作する回転式ノブは必要に応じてせり出す形だ。wi-fiやワイヤレス充電機能に加え、車両の機能にアクセスするためのタブレットも搭載されている。
近い将来の市販化へ
今までの3台のコンセプトのうち、EZゴーとEZプロは最も市販化に近づいている。コンセプトカーを統括するステファン・ジャニンは「最初の段階はEZゴーの生産です」と語る。「いつとは言えませんが、そのうち登場します」とのことだ。
しかし、彼はこのシステムはまず最初に「普通の見た目」のクルマに使われるという。「デザインに変革を起こす前に、ひとびとにこの技術に対して安心感を持ってもらう必要があります。新技術と新デザインの同時投入はやりすぎです。ゾエを投入する前にも同様の議論がありました」
ルノーはゾエにレベル4の自動運転技術を搭載してフランス各地でテストを行っている。
今年末までにこれらの車両のテストが一般人にも開放される。ただし、安全のため運転者が乗車することが必要だ。ルノーはこの技術を2022年までに市販車に搭載する計画だ。
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