9月28日、ホンダは2024年春に発売を予定している新型軽商用EV(電気自動車)の『N-VAN e:(エヌバン・イー)』に関する情報をホームページにて先行公開。同社が目指す「2030年100%電動車」のために、軽商用バンからEV展開を本格スタートすることを明らかにした。
N-BOXのプラットフォームを最大限に活用しながら、軽バンに求められる広い積載スペースと積載作業の効率性を追求し、2018年に誕生したN-VAN。軽バンの新基準を目指して開発された同車にEVモデルが追加されることになり、ホームページにてN-VAN e:の情報が先行公開された。
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N-VAN e:は、N-VANの特長である商用車としての積載性や空間価値をEVモデルでも変わらず実現し、誰もが運転しやすいパッケージにされた。薄型バッテリーは荷室のフロア下に搭載され、フラットで低い床と高い天井により、広く大容量な荷室空間を実現。さらに助手席からリヤシートまでフラットにすることで長い荷物を積むことができ、助手席側センターピラーがないことで大小さまざまな荷物の積み降ろしがしやすくなっている。
エクステリアは従来のデザインを踏襲しつつ、ホンダが掲げる環境負荷ゼロ社会実現に向けた取り組みとして、使用済み自動車のバンパーをリサイクルした『バンパーリサイクル材』をフロントグリルなどに使用した。インテリアは使いやすいスクエアな空間や、ニーズに合わせてフレキシブルに使える収納、エアコン操作部やシフトポジションスイッチなどの機能をドライバー席側に集中配置するなど、利便性が向上している。
クルマに搭載されるパワーユニットは、電動アクスルの小型化や大容量かつ薄型化バッテリーの採用、そして高電圧部品の集中配置によって、商用車に必要な荷室空間と実用航続距離を確保。WLTCモード航続距離210km以上を目標に現在も開発が続けられ、航続距離を延長する“ECONモード”も設定する。
その走行性能もEVならではのスムーズな走りだし、荷物の重さを感じさせないパワフルさ、低重心化による走行安定性を実現したという。また、ブレーキ操作に対してリニアに反応する電動サーボブレーキを軽商用バンとして初採用し、安心感のあるブレーキフィールを提供するとともに、スムーズなブレーキのコントロール性を確保。さらにブレーキディスクローターのサイズアップも図られた。
充電および給電に関しては、約5時間の短時間充電が可能な6.0kW出力に対応。充電時の使い勝手を考慮し、車両の前部に充電リッドを配置することで、充電・給電時にはコードを気にすることなく乗り降りやドアの開閉をすることが可能だ。
N-VAN e:はそのほかにもホンダならではの先進安全運転支援システムの“ホンダ・センシング”や、スマートフォンで操作できるホンダ・コネクトも搭載する。なおホンダは、2030年にハイブリッド車を含めて100%電動車とすることを目指しており、2050年のカーボンニュートラルの実現に向け「軽商用EVを皮切りにEV展開を本格スタートさせます」としている。N-VAN e:の詳細については先行情報サイト(https://www.honda.co.jp/N-VAN-e/new/)まで。
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