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CRF250Lじっくりインプレ vol.1「足付きがいいだけじゃなかった。スタンダードと足長の<s>を比較」

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CRF250Lじっくりインプレ vol.1「足付きがいいだけじゃなかった。スタンダードと足長の<s>を比較」

メディアをはじめとして、聞こえてくる評判がとてもよく、好セールスが期待される新型CRF250L。Off1.jpでは、ファーストインプレッションとして和泉拓に試乗いただき、とても高い評価を得ている。さらにその「FUN」な部分を確かめるがべく、今回はサスペンションの短いスタンダードタイプ、サスペンションの長い<s>タイプ、そして旧型CRFを揃えて、様々な著名人で囲んでみた。

車高の差は、どう現れるのか。スタンダードモデルと<s>を乗り比べる
新型のCRF250Lは、スタンダードのシート高を低く(830mm)、足長バージョンを<s>バージョンとして設定した。旧型では、シート高が低いローダウンタイプを「LD」として販売していたのだが、立場が入れ替わったわけだ。

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旧型のCRF250LDについては、不満を漏らす者も少なくなかった。編集部でもLDをインプレッションしたことがあるが、ダートの上では少しのギャップで、特にフロントサスペンションの入りがよく、そのままボトムまで一気に沈み込んでしまう印象があった。また、フロントサスペンションのボトムに減衰力が乏しく、ガシャーンと底づく感触もあった。さらに、CRF250RALLYのLDタイプは車重のせいかその傾向が顕著だった。とはいうものの、過渡特性に優れた軽いロードゴーイングマシンとしては、LDの性能はとても優秀で、まさに誰にでも乗れるエントリーマシンとしておすすめできるものでもあった。もとい…このLDの記憶が強く、今回のCRF250Lスタンダード、つまり現ローダウンタイプはどうしても確かめてみたかったのだ。

CRF250L スタンダード(シート高830mm)

CRF250L<s> (シート高880mm)

身長165cmの内嶋亮にまたがってもらったところ、オフロードブーツを履いてこんな感じ。スタンダードはかかとまで地面につくかつかないかといったところ。<s>はかなり高めでつま先で地面に接地する。



フロントサスペンションの沈みこみをみても、差は大きい。今回集まってもらったライダー達が手練れだったため、足つきについての不安は出てこなかったのだが、初心者で165cmクラスだと<s>は手強さを感じるかもしれない。

短いサスペンションながら、好印象。むしろ林道ではスタンダードのほうが速いかもしれない
早速乗り込んでみて、一様に感心していたのはこのスタンダードタイプの仕上がりの良さだ。当然、<s>にトータルで軍配を上げたいのは同じなのだが、いやなかなかどうして甲乙つけがたいレベルだと表現してもいいかもしれない。オートバイジャーナリストの中村氏は「ローダウンモデルも足つき性能だけを求めてただ低くしただけでなく、しっかりと意味(狙い)をもって開発されてるので、ローダウンモデルだからサス性能が落ちているとか、そういうことは感じなかったです」と好印象を語ってくれた。

「低重心だから、フラットコーナーでは明らかにスタンダードのほうが速いですよ。これは別にCRFにはじまったことではないんですけどね。僕も日高の林道で、自分がレーサーに乗っているのにセローに抜かれたことがあります。低重心って、とにかくフラットなダートでは速いんですよ。安定してるから」とは池田。

同時期にエンデューロに出ていた西田も、同じような意見だ。「ノーマルと<s>両方乗りましたが、同じバイクにも関わらず趣向の違い感じましたね。ライトに遊ぶのであればノーマル、それ以上にもっともっとオフロードを求めるなら<s>と、選べる選択肢があるのは嬉しいですよね。人によって感じ方は異なるとは思うけど、僕はこの2つの違いを簡単に説明するならこう説明します」とのこと。

トップライダー内嶋の脳裏に残ったのは、もっと鮮烈なスタンダードタイプの印象だった。

「サスペンションストローク量の違いの二機種を比較してみると、ロングストロークモデル(<s>)に関しては旧モデルとの比較でも述べたように非常に優秀であり、モトクロッサーによってできた深いギャップでもボトム付近の踏ん張りとそのストローク量で決して軽いとは言えない車体をしっかりと安定させ、安定したハンドリングを演出してくれている。
試乗したモデルがノーマルのトレールタイヤであったがオフロードタイヤを履くことで、この安心感はさらに増す事は間違いない。

ショートストロークモデルに乗った印象は、シート高、最低地上高が下がったことによりオフロード走行において非常に安心感を覚えた。単に足つき性が良いと言うだけでなく低重心化されたことでタイヤの接地感覚、車体全体の地面への貼付感が増したように感じる。

鋭角で深いギャップの場面においてはロングストロークモデルに対して車体の姿勢変化が大きくネガティブを感じたが、緩やかなギャップにおいてはロングストロークモデルよりも姿勢変化が少なく安定しているようにも感じた。またストローク量が短いからといってすぐにフルボトムすることもなく、しっかりとした踏ん張りがある事も好印象に繋がる」とのこと。

旧型のLDタイプは、ロードマシンとして高評価することができたが、新型のスタンダードはオフロードにおいても評価が高い。トレールユーザーの大半が、フラットダートをメインで遊んでいるのだと推測すると、ごく稀に訪れるジャンプやギャップのために長い足の<s>をチョイスする必要は、そこまで高くないのかもしれない。

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