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4シーターの特別なボルボSUVとは? XC90エクセレンス後席体験記

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4シーターの特別なボルボSUVとは? XC90エクセレンス後席体験記

ボルボのフラグシップSUVの「XC90」に設定されている4シーター仕様の豪華版、「エクセレンス」のリアシートをマンガ家・コラムニストの辛酸なめ子さんが体験した。印象はいかに?

静かで快適な車内

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高級感と安全性と快適性……すべてを兼ね備えたボルボ「XC90エクセレンス」。今回はこちらの車で都内を軽くドライブさせていただきました。

本来なら7人乗れる広さのクルマですが、あえて4人乗り用に作られているため、リアシートはゆったりしています。電動でリクライニングもできます。天井がガラス・ウインドウになっているので開放感があり、さらに広く感じられます。電気とガソリン・エンジンとのハイブリッド仕様なので走行音は静かで安定しています。

天王洲から芝浦の海が見えるスポットに立ち寄りました。最近は寺田倉庫の施設やギャラリー、カフェなどがあっておしゃれに進化している天王洲から移動したので、グレーっぽい色合いの海もCOOLに見えてきます。倉庫やコンテナーが並び、高速道路やゆりかもめの線路、レインボーブリッジなどが交錯する拠点。お台場のビル群やフジテレビも近くに見えて都会的な光景が広がっていますが、XC90エクセレンスに乗っているとそれらに圧倒されることもなく、余裕に浸れます。

それから三田、虎ノ門、霞ヶ関、丸の内、大手町、と東京の中枢的なスポットを走り抜けました。どこにも寄らず。ストイックなドライブです。もうお店の休業要請などは解除されているとはいえ、混んでいるお店に立ち寄ることはそれなりのリスクがあります。安全性の高いクルマでさらなる安全を追求。通常、車で移動しているとやはり一抹の窮屈さがあり、どこかカフェやレストランに立ち寄って休憩したくなります。

でもXC90エクセレンスに乗っていると、不思議とクルマに乗っているだけで満足してしまうような……。高級感あるナッパレザーのシートや、本物のウッドが使われた内装の居心地の良さのおかげでしょうか。ボルボならではの充実したマッサージ機能も魅力です。強さを5段階中の5にして、重点的に腰をほぐしました。

動く仕事場として、時にはパーティ会場として……

スウェーデンのコンサートホールを再現したというサウンド・システムで、デュア・リバやビリー・アイリッシュ、マイリー・サイラスなどの最旬ヒット曲を聴いていたら、パーティ会場にいるかのような錯覚が……。

このXC90エクセレンスには、なんとオレフォス社のシャンペングラスが搭載されているのです。シャンペンの持ち手の台座がないという上級者向けデザインですが、揺れが少ないので手から落とすことなくホールドしていられます。都会人としてのバランス感覚を試されているよう。そして持ち手を差し込むシャンペン専用カップホルダーも備えられています。

音楽を聴きながらシャンペンを飲んでいたら、もう5カ月は現実のパーティに行っていないということに気付かされました。でも十分、XC90エクセレンスの車内でパーティの擬似感を得られます。しかもマッサージを受けながらパーティという極楽のような体験が。現実のパーティではずっと立っていると足腰に疲労感を覚えがちでしたが、車内ひとりパーティなら快適で体力も消耗しません。もちろん密にもならないです。

でも、このXC90エクセレンスにはパーティ気分を堪能させてくれるだけではなく、実用的な一面も。まず、フロントシートのヘッドレスト裏側、ちょうどリアシートから視界に入る所にはタブレットホルダーがありました。ここにタブレットをはめればリモート会議もできそうです。手持ちのiPad Proがぴったりでした。

しかもタプレットを置くためのテーブルがリアシートの肘掛けから出てきたり、足元にはタブレットを入れるようなラックがあったり、タブレットを持って乗るのが当たり前だと思わせるような仕様です。パーティ気分のあとは、タブレットで仕事モードに。パリピからワーカホリックに車の中で変身できます。XC90エクセレンスに見合う収入を得るためには、ローンを支払うためには、常時タブレットを活用して仕事しなければ、という思いに駆られます。

このところリモートワーク推奨の職場も増えていますが、自宅よりXC90エクセレンスの車内空間の方が、快適に仕事が出来るもしれません。XC90エクセレンスはリモートワークにも最適なクルマです。動く仕事場として、時にはパーティ会場として、今最も活用できることでしょう。

文・辛酸なめ子 写真・安井宏充(Weekend.)

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