現在の欧州ではコナの40%がエレクトリック
初代ヒョンデ・コナ・エレクトリックは、戦略的に誕生したモデルとはいいにくかった。ベースとなるコナは、内燃エンジンで走るコンパクト・クロスオーバーとして設計され、状況の変化へ合わせるようにバッテリーEV仕様が追加されていた。
【画像】新型EVで一層の攻勢 ヒョンデ・コナ・エレクトリック 競合クラスのBEVと比較 全126枚
2018年には、それで大きな問題はなかった。2023年も、初代コナ・エレクトリックは堅調に売れている。しかし、バッテリーEVの進歩は目まぐるしい。2代目へモデルチェンジが必要だと判断されたようだ。
近年の欧州市場では、コナの販売数の約40%をバッテリーEVのコナ・エレクトリックが占めるという。そこでヒョンデは、新型を電動パワートレイン主軸に開発。その後、ガソリンエンジン仕様とハイブリッド仕様へ派生させたという。
ヒョンデ・アイオニック5のように、バッテリーEV専用設計ではない。それでも、電動化へ重点が置かれたマルチパワートレイン・プラットフォームで、フラットなフロアを獲得。駆動用モーターやバッテリーとの相性は良くなった。
パワートレインの設定には、2段階ある。最高出力156psの駆動用モーターと、48.4kWhの駆動用バッテリーが組み合わされた、スタンダードレンジがエントリー仕様。その上に、217psと65.4kWhが組み合わされたロングレンジが用意される。
ベースグレードも充実装備 シャープな顔つき
今回の試乗車はスタンダードレンジで、航続距離は376km。英国価格は3万4995ポンド(約630万円)からとなる。
ロングレンジは3万8595ポンド(約694万円)から。航続距離は492kmがうたわれる。ちなみに、ライバルとなるプジョーe-2008の航続距離は402km。ボルボEX30のベーシックな仕様は、344kmとなっている。
急速充電能力はDCで最大102.3kW。クラストップの速さではないものの、駆動用バッテリーの容量を考えれば不足はないだろう。エアコンはヒートポンプ式を採用し、真冬に暖を取っても航続距離は従来ほど影響を受けないはず。
スタンダードレンジの場合、英国で選べるトリムグレードはアドバンスのみ。17インチ・アルミホイールとデュアルゾーン・エアコン、自動防眩バックミラー、パーキングセンサーなど、望ましい装備が一式付いてくる。
ロングレンジでは、NラインとNライン Sという上級グレードも選択できる。専用ボディキットと19インチ・アルミホイールなどが与えられる予定で、こちらは2024年からオーダーが始まる。最上級のアルティメットも追って加わるという。
2代目となるコナ・エレクトリックは、見た目が大きく変わった。スリムなヘッドライトを獲得し、フロントマスクの印象はかなりシャープになっている。
ボディサイズも大きくなり、全長は初代から145mmも伸び、4355mmになっている。ハードウエアを共有する、ニロEVへ接近したといえる。
広くなった車内 適度に心地良く安楽
ドアを開いて車内へ入ると、明らかにひと回り広くなったことがわかる。乗員空間にも荷室にも余裕が生まれ、実用性は増したといえる。ファミリー・ユーザーにとってはうれしい変化だろう。
シフトセレクターは、センターコンソールからステアリングコラムへ移動。フロントシート間の収納は増やされ、内装の品質は明らかに向上した。
シンプルなダッシュボード上には、12.3インチのモニターが2面並ぶ。運転席の正面がメーター用で、助手席側がインフォテインメント用となる。エアコンなどには、実際に押せるハードボタンが用意されている点は好ましい。
運転席からの視界は良好。ドライビングポジションに不自然なところはなく、長時間でも快適に過ごせそうだ。
試乗車は最終的な量産仕様ではなかったものの、実際に運転してみた印象は、適度に心地良く安楽といったもの。発進加速はバッテリーEVらしく強力ながら、中間加速の勢いは穏やかといっていい。
ステアリングホイールの重み付けは一貫性に優れ、反応は予想しやすい。だが、夢中になるような一体感までは得られていない。乗り心地は、ある程度速度域が高まると落ち着きが増していく。傷んだ路面を通過しても、大きく乱れることはなかった。
スタンダードレンジも魅力的な選択肢
回生ブレーキの強さは、ステアリングホイール裏のパドルで調整可能。アクセルペダルだけで発進から停止までまかなえる、ワンペダルドライブ・モードにも対応している。エネルギー効率を高めるのにも役立つはず。
ドライブモードには複数の設定があるが、スポーツ・モードを選択しても、ホットハッチのように変化するわけではない。もっとも、コナ・エレクトリックの主な購買層が、スリリングな走りを望んでいるとは考えにくいから、これで構わないだろう。
実用的なオールラウンダーとして、2代目コナ・エレクトリックの完成度は高そうだ。実際のユーザーの多くはロングレンジを選ぶと予想されるが、スタンダードレンジも日常的な自動車利用を充分カバーできる、魅力的な選択肢だといっていい。
なお、フロントマスクに用意された充電ポートのカバーには、ヒーターが内蔵されている。真冬でも凍り付いて開けにくい、ということはなくなったそうだ。
ヒョンデ・コナ・エレクトリック・スタンダードレンジ(英国仕様)のスペック
英国価格:3万4995ポンド(約630万円)
全長:4355mm
全幅:1825mm
全高:1575mm
最高速度:162km/h
0-100km/h加速:8.8秒
航続距離:376km
電費:7.7km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:1615kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:48.4kWh
急速充電能力:102.3kW(DC)
最高出力:156ps
最大トルク:25.9kg-m
ギアボックス:シングルスピード(前輪駆動)
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ホント、日本に入ってきたら重量税しっかり取ってほしい!