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モリワキがピレリ市販タイヤで挑む全日本ロードJSB復帰3年目。森脇監督、2018年タイヤに自信

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モリワキがピレリ市販タイヤで挑む全日本ロードJSB復帰3年目。森脇監督、2018年タイヤに自信

 2016年、9年ぶりに全日本ロードレース選手権の最高峰クラスJSB1000クラスに復帰したモリワキMOTULレーシング。2017年からはタイヤをピレリにスイッチした。市販タイヤでの挑戦は簡単ではなかったが、第8戦岡山では高橋裕紀が3位表彰台を獲得した。迎えた2018年、森脇護監督は2018年のピレリタイヤに自信をのぞかせる。

 名門コンストラクターのモリワキ。鈴鹿8耐優勝を目標に掲げ、2016年、JSB1000に復帰した。2017年は高橋裕紀に加えて清成龍一を起用し、タイヤをダンロップからピレリに変更。ピレリとホンダCBR1000RRとのマッチング初年度となった2017年だが、第8戦岡山では高橋が3位表彰台を獲得した。

モリワキ、高橋裕紀の決意。肩の脱臼癖を手術し万全のフィジカルで挑む2018年

「マシンのポテンシャルもよくなってきたので、2018年はどこかで表彰台の一番高いところに上れるようにしたいですね。高橋と清成のふたりが表彰台に上るのが理想。それを目標に今年はやっていきたいと思っています」

 モリワキにとって全日本最高峰クラス復帰3年目となる2018年シーズン。森脇監督は「ふたりが表彰台に上がらないといけない」と繰り返した。その言葉の裏には、2017年に登場した新型CBR1000RRの理解度が進んでいることがある。

「新型CBR1000RRについてはだいたいわかりました。ピレリもすごく協力してくれたんです。2018年はいいものを造るとのことで、そのタイヤがマシンと合えばかなりポテンシャルは高くなると思いますよ。チームHRCは本気になると速いです。スピードでは負けてしまいます。コーナー速度で勝てるようにしないといけません」

 そして気になるのが2017年に変更したピレリタイヤ。スイッチ1年目となった昨年は、市販されているタイヤを使っていた。一方、ブリヂストンのライバルチームが履くのは市販されていないものなのだとか。

「市販タイヤであそこまで勝負できるということは、それだけピレリの市販タイヤのポテンシャルが高いということですね。ピレリタイヤの特性なんですが、ヨーロッパは路面のミュー(摩擦係数)が低いのである程度もつんです。日本は路面のミューがいいからグリップする。グリップするから早くタイヤが減るわけです」

「ヨーロッパではレースの周回数が少ないので最後までタイヤがもちますし、あちらのレースはタイヤがワンメイクでみんな同じタイヤだから、みんな一緒に落ちていきます。一方、日本は周回数も多いですよね。ハンデを背負っているのは、初めからわかっていてやっています」

 実は2017年に高橋が第8戦岡山で3位表彰台を獲得したときも、タイヤがかなりぎりぎりの状態だったという。そこにはこのピレリタイヤの特性が要因としてあった。

「でもそういうハンデを踏まえて一生懸命やっているからこそ、ピレリも2018年に向けていいものを造るからと。それを今回、セパンでテストしてきました。いいものができましたよ」

■「2018年はよりいいマシンになる」鈴鹿8耐に向けた思い

 また、森脇監督は鈴鹿8耐への優勝に向けた思いを語った。「鈴鹿8耐で勝ちたい」と言う森脇監督にとって、鈴鹿8耐ウイナーを目指して全日本JSB1000に参戦したほどその思い入れは強い。

「ヤマハはマシンが熟成されているし、燃費もコントロールできています。だからものすごい周回数ができるんです。ホンダは新型CBR1000RRを昨年出したばかりですから、そこまではまだ熟成できていません。でも、2018年は前年のデータがあるので、いいものができ上がるとは思いますよ」

「2018年はホンダのベース車両に対し、自分たちのチーム内で造った部品を投入してポテンシャルを探すところまでやっていいと言われています。研究開発をするうえで、CBR1000RRのポテンシャルをどのように引き出せばいいのか、いろいろ試すと見えてくるんです」

「ここ数年、ライダーの技術が今までとはまったく違うくらい進化し始めています。お客さんにはそこを見てほしいですね。ライダーの走りが昔とはまったく違うテクニックを使っているんです。各メーカーはその走りに合うように進化しているんですよ」

 終始穏やかな口調だった森脇監督だが、その闘志は間違いなく熱いもの。全日本JSB1000と鈴鹿8耐への意気込みを聞くなかで、こんなことも語ってくれた。

「(モリワキが使っているピレリタイヤは)今年は新しいタイヤを開発していますが、それを市販するという前提でやってもらっています。みんながポテンシャルがあるものを手に入れて同じ条件でレースをして、イコールでレースができるようになれば、ライダーの技術やメカニック、セッティングで勝負ができますよね」

「そういうレースになれば、お客さんがライダーを好きになってくれます。それがスポーツです。一番苦労しているのはライダーだと思うんですよ。そういう風にしたいですね」

 森脇監督の話からは、レースへの熱意をひしひしと感じることができた。その情熱で戦う2018年シーズン。モリワキが全日本で、そして鈴鹿8耐で表彰台の真ん中に立つ姿を待ち望むファンは多い。

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