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アルゼンチンのSTC2000第7戦でトヨタ・カローラが2戦連続ポールからワン・ツー

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アルゼンチンのSTC2000第7戦でトヨタ・カローラが2戦連続ポールからワン・ツー

 国際的に活躍するハイレベルなツーリングカー・ドライバーを数多く輩出するアルゼンチンの人気シリーズ、スーパーTC2000(STC2000)の第7戦が8月17~18日に開催され、前戦に続いて好調を維持したTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアが2戦連続のワン・ツー・フィニッシュを達成。マティアス・ロッシ(トヨタ・カローラ)が今季4勝目を挙げている。

 ブエノスアイレス州の大河パラナ川の西岸に位置し、同シリーズを代表するトラックのひとつであるサン・ニコラスで開催された2019年第7戦は、ストップ・アンド・ゴーのサルタ戦に続いてこの高速サーキットでもトヨタ勢がスピードを見せつけた。

STC2000第6戦:トヨタ・カローラがポール・トゥ・ウインでワン・ツー達成

 予選Q1セッションで最速をマークしたのはルノースポールのマティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT)だったが、Q2セッションに入ると状況が一変。ミラはチームメイトの王者ファクンド・アルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT)に次ぐ4番手タイムに留まることに。

 トヨタのロッシが1分28秒373のトップタイムを記録し、同じくルノーをドライブして選手権首位に立つリオネル・ペーニャを退け、2戦連続のポールポジションを奪取した。

 そのロッシの相棒で、今季はかならずサポート役としてポール争いや優勝戦線に絡んできたジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラ)はQ2のアタックラップで痛恨のスピンを喫し、約30秒遅れの5番手。シボレーYPF勢で唯一、上位6台のスーパー・クオリファイに進出した2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)は、QFトップ3台に課されるペナルティウエイトを嫌ってアタックを中断し、ノータイムでの6番グリッド確定となった。

 現地時間日曜正午にスタートが切られた決勝は、フロントロウに並んだロッシとペーニャの2台が順当に1コーナーをクリアしたものの、その背後ではマルチクラッシュが発生。

 シトロエン・トタル・アルゼンティーナのファクンド・チャプル(シトロエンC4ラウンジ)がフィアットDTAレーシングのマリアーノ・ウェルナー(フィアット・ティーポSTC2000)に絡むと、そのマシンが弾かれた先に同じフィアットのファビアン・シャナンツィオーニが運悪く接近し、ホンダ・レーシング・アルゼンティーナのホセ-マニュエル・ウルセラ(ホンダ・シビックSTC2000)も含め4台以上が巻き込まれ、レースはオープニング早々、一時中断に。

 コースクリア後はトラック上に残る13台でレースが再開され、5番グリッドスタートだったトヨタのサンテロが、ミラと王者アルドゥソと2台のルノーを次々と仕留め、4周目には3番手まで浮上してくる。
 予選のスピンで図らずもペナルティウエイトを回避する形となったサンテロは、その後も追撃の手を緩めず2番手のペーニャに迫ると、テール・トゥ・ノーズで再三プレッシャーを掛けていた首位ロッシをサポートすべく、三つ巴の展開に持ち込んでいく。

 これで後方をケアする必要が出てきたペーニャは、55kgのウエイトも影響し7周目にはついにトヨタの牙城を前にポジション陥落。これでサンテロがいつものごとく2番手でロッシの護衛に付き、早くもトヨタのワン・ツー・フォーメーションが完成することとなった。

 さらにレース中盤13周目にはトップ5争いにもう1台のトヨタ勢が加わり、その手前でシボレーYPFの元王者をオーバーテイクし5番手に上がってきていたマリアーノ・アルトゥラ(トヨタ・カローラ)が、ディフェンディングチャンピオンの背後をピタリとマークし、その隙を伺っていく。

 するとその直後、プレッシャーを受けたアルドゥソのルノーがわずかに姿勢を乱してワイドなラインになると、すかさず3台目のトヨタが前に出て4番手を確保。そのまま中盤に向け両ドライバーは何度もポジションを入れ替えるバトルを演じると、残り10周を切った時点で伏兵アルトゥラのカローラが完全に王者を振り切る好パフォーマンスを披露する。

 一方、終盤戦に向けサンテロは1秒前後のマージンを保ちながらリスクを犯すことなく2番手をキープしトヨタが盤石の体制を固め、後方3番手のポイントリーダー、ペーニャのルノーは前方のカローラと変わらないラップタイムながら、仕掛けるのに充分な距離までギャップを縮めることができず。

 隊列を組むような形で30周のフィニッシュラインをくぐったロッシとサンテロのカローラが2戦連続のワン・ツー・フィニッシュを決め、ロッシはリードラップを誰にも譲らない完璧なポール・トゥ・フィニッシュで今季4勝目をマーク。3位にルノーのペーニャが続き、4位に殊勲賞のトヨタ・アルトゥラ、5位に王者アルドゥソのトップ5となった。

 これでタイトル争いも選手権首位のペーニャは112点とし、トヨタのロッシが110点まで差を詰めることに。序盤で大量リードを許したルノースポール勢に対し、TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアのエースが怒涛の巻き返しを見せている。

 続くSTC2000のシーズン第9戦は、9月14~15日のスケジュールで恒例のサンタフェ市街地ナイトレースがカレンダー入りしていたものの、会期が目前に迫るなか州政府がイベント開催資金の提供をキャンセルする事態となり、現時点でも開催地はTBAで未確定のままに。シリーズ、オーガナイザー、アルゼンチン国内のサーキット関係者らが懸命の調整作業を続けている。

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