WRC世界ラリー選手権第10戦ラリー・ターキーは9月15日、デイ2のSS2~7が行なわれ、ランキングリーダーのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)がトップに躍り出た。トヨタはヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4番手、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が同5番手につけている。
前日に行なわれた舗装された市街地コースでの戦いとは一転、乾燥し荒れた未舗装路でのグラベルラリーに突入したラリー・ターキーのデイ2。その最初のSSとなるSS2は今イベント最長38.1kmのロングステージだ。
このSS2で速さをみせたのは総合2番手で初日の走行を終えたクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)で、前日首位のアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)を交わして首位に立つと、その後方では僚友のマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)も一気にポジションを5つ上げて3番手に浮上する。
続くSS3では選手権首位のヌービルが不利な出走順を物ともしないスピードをみせてステージウインを飾ると総合4番手にポジションアップ。午前最後のSS4は総合2番手のミケルセンが制し、この時点でトップの座をブリーンから奪い返した。
ヒュンダイとシトロエンがトップ4を占めるなか、SS2の再走ステージとなる午後のループ1本目のSS6では、王者セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がスーパーアタックを決めてステージウイナーに。同時に、総合順位で上位につけるブリーンとオストベルグのシトロエン勢が揃ってパンクに見舞われたことから総合7番手から一気に5つポジションを上げることに成功する。
ミケルセンが後続に12秒あまりのリードを築いて迎えたSS7では、ヌービルが今ラリー2度目のステージ優勝を果たし、前ステージで逆転を許したオジエを交わして総合2番手に浮上した。また、首位を走るミケルセンがタイヤのパンクに見舞われたことからそのギャップは1.9秒に縮小している。
■デイ2最終ステージのSS7でトヨタのタナク&ラッピがワン・ツー達成
ミケルセンの苦戦はデイ2最終ステージのSS7でも続く。タイヤの摩耗によってペースが上げられずこのステージを6位で終えると、総合順位ではヌービルとオジエのポイントランキング上位ランカーにポジションを明け渡すこととなってしまった。
僚友から総合首位の座を奪ったヌービルと2番手のオジエとの差はわずか0.3秒。15日のデイ3ではチャンピオンシップを争うふたりの直接対決に注目が集まる。
「僕たちは素晴らしい戦いの中に身を置き、(幸いにも)この新しいイベントをリードする良いポジションにつけている」とwrc.comに語ったヌービル。
「僕たちが直面した状況は本当に厳しいものだった。今回のコースは、今シーズン走ったどのステージとも違っていて、まったく異なる挑戦になっているんだ」と首位に立ちながらも決して楽な戦いではないことを強調した。
フィンランド、ドイチェランドに続く3連勝を目指すトヨタ勢は、午後最初のSS5で4番手に浮上したラトバラがそのまま順位をキープ。
出走順が早く苦戦を強いられているタナクは、SS7でトップタイムをマークして5番手に入った。また、SS6で10番手から7番手にポジションを上げてきたエサペッカ・ラッピもSS7で速さをみせ、タナクに次ぐステージ2番手タイムをマークしている。
競技3日目となる15日のデイ3は、サービスパークの西側エリアでSS8~11の合計6SSが行なわれる。SSの合計距離は130.62km、1日の総走行距離は306.32kmだ。
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