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真夏のクルマは「オーバーヒート」にご注意! 旧車じゃなくとも10年を超えた車両に突然襲ってくるトラブルの対処法は?

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真夏のクルマは「オーバーヒート」にご注意! 旧車じゃなくとも10年を超えた車両に突然襲ってくるトラブルの対処法は?

クルマがおかしいと思ったらすぐに止まる

オーバーヒートと聞けば、クルマ好きなら旧車を思い出すかもしれません。最近のクルマとは全く無縁で、自分の愛車は大丈夫と思っているかもしれませんが、じつは新車から10年を超えたクルマの場合、オーバーヒートは無縁ではありません。いざというときのために、覚えておきたいポイントを解説します。

オーバーヒートになっても慌ててボンネットを開けてはダメ! 万が一のときの対処法をお教えします

冷却水は定期的な交換が必要

その昔、クルマの性能が今のように高くなかった時代は、高速道路の走行を想定していないクルマもあったりして、オーバーヒートは比較的身近なトラブルだった。また素材を見てもエンジンブロックは鋳鉄でできていたので経年劣化で内部にサビが発生して、それがラジエーターに詰まってオーバーヒートした。そのほか、ホースの劣化やヘッドガスケットの抜けなど、オーバーヒートの原因はいろいろとあった。

ひるがえって、最近のクルマは素材もよくなったし、高速道路を何時間走り続けようがまったく問題ないだけにオーバーヒートは無縁のトラブルとなった、と思いきや、オーバーヒートするときはするので注意は必要。油断しているとはいえ、オーバーヒートした際のショックは大きくてパニックになることもあるだろう。

さすがにここ数年のクルマは冷却水に長期間交換不要のスーパーLLCが採用されているし、ラジエーターも容量は十分で、メンテナンスフリー化がかなり進んでいるので心配はほぼなし。素材もサビが出ないアルミ合金なので、こちらも安心できる。そもそも水温計が付いていなくて、警告灯のみのクルマも当たり前だ。

問題は10年を超えたぐらいの年式。新車の高騰や中古車のタマ不足もあって、今乗っている愛車を長く乗り続けようという流れになっているのは、クルマそのものへのストレスという点を考えると深刻。メンテ状況によるものの、基本的には劣化は進み、オーバーヒートの可能性も高まっている。

それでもピンとこない人もいるだろうが、具体的な原因として挙げられるのはまずは冷却水が挙げられる。スーパーLLCでないこともあるし、定期交換を怠れば水アカなどがラジエーターに詰まってしまう。また、ラジエーターのホースはゴム製なので劣化は進むし、ファンの不作動やラジエーターの劣化による水漏れ、細かいところではサーモスタットやウォーターポンプ、水温センサーの不具合などもありうる。冷却系は意外に複雑な構造をしており、常に高温にさらされるので劣化が確実に進むと言っていい。

エンジンは切らないで様子を見る

オーバーヒートにその兆候はあるのかというと、一気に冷却水が抜けてしまう場合は、一発で水温計は振り切ってしまうので、予兆などわからないことがほとんど。いっぽう、ジワジワと水温が上がる場合は、各部の不具合で冷却が追い付かないときで、チリチリというノッキングが起こってパワーダウンしたり、エアコンが効かなくなったりすることが多い。そのほか、ボンネットのすき間から水蒸気が上がることもある。

では、オーバーヒートが発生したらどうするか。走行中であれば安全を確保しながら路肩に速やかに止める。そしていきなりエンジンは切らないで、ラジエーターを冷やす電動ファンが回っているかを確認。オーバーヒート状態であればもの凄い勢いで回っているので、音でわかるはずだ。

ファンが回っていなければエンジンはオフにする。このとき、慌ててボンネットを開けたくなるが、それはご法度。冷却水が大量に漏れていると、水蒸気となって吹き出して火傷する可能性があるので不用意にボンネットは開けない。また、ファンが回っていても水温がドンドンと上がっていくなら、エンジンは切ったほうがいい。

いずれにしてもボンネット内では異常&緊急事態が発生しているので、冷えたからといって自走してはダメ。昔のように走りのストレスだけでオーバーヒートするような時代であればしばらく放置して冷やせばいいだろうが、最近のクルマでは確実に故障が発生していると考えられるので、レスキューを呼んで運んでもらい、原因を究明するのが基本だ。

オーバーヒートの場合、原因はいろいろとあるし、気がつくタイミングなども関係してくるのでダメージはよく確認してみないとわからないが、早めに気がついていれば該当箇所を交換したりするなどの修理をすれば元に戻ることがほとんど。しかし、エンジンまでダメージが及んでいると、オーバーホールもしくは積み替えなど、大きな手間と費用がかかることにもなる。とにかく、おかしいと思ったらすぐにクルマを止めることが、被害の大小に大きく関係することだけは覚えておいてほしい。

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