充実の安全装備や運転支援機能 上質な車内はハイクラスな装い
日産と三菱が共同開発した全高が1700mmを超えるスーパーハイトワゴンで、日産ブランドがルークス、三菱はeKスペース&eKクロススペースを用意する。ルークスハイウェイスターの外観は、日産車に共通するV字型フロントグリルを強調した。エアロバンパー、ルーフスポイラー、アルミホイールなども標準装着され、見栄えをカッコ良く仕上げている。
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エクステリア
クロームのフロントグリルやエアロバンパーなどの専用エクステリアを備え、ターボ車には15インチアルミホイールも標準装備。ボディカラーには4種類の2トーンも設定される。最小回転半径はグレードにより4.5mから4.8m。内装ではインパネの周辺が立体的な形状で、各部のつくりは上質だ。インパネの上端部分は低めに抑えられ、フロントピラーの角度も立てて、前側には縦長のサイドウインドウも装着した。従って正面、斜め前方ともに視界が良く運転しやすい。
乗降性
前席後席ドア開口部は縦にも横にも広く、自然な姿勢でスッと乗り降りできる。後席側には高齢者や子どもでも手が届きやすいよう、大きめの乗降アシストグリップが備わっている。内装ではオプションのプレミアムグラデーションインテリアを選ぶと、インパネに合成皮革が使われ、本物の糸によるステッチ(縫い目)も入る。シート生地には合成皮革とトリコットが用いられ、撥水加工も施した。質感はコンパクトカーと同等か、それ以上に向上する。装備も加わり、エアコンの新鮮な空気を後席へ送るリヤシーリングファン、後席のロールサンシェードなどを装着する。
インストルメントパネル
販売店オプションの9インチ大画面ナビゲーションやタッチパネル式オートエアコンが目を引くインテリア。軽自動車らしからぬ落ち着いたデザインと質感の高さが魅力だ。全高が1700mmを超えるスーパーハイトワゴンだから車内も広い。身長170cmの大人4名が乗車して、スライド位置を後端まで寄せると、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ4つ分に拡大する。ただ、注意したいのが後席の形状。小柄な乗員に配慮したから、座面の前端に丸みを付けてあるため、長身の乗員が座ると、座面が短く感じられる。
居住性
後席前席前席はメーカーオプションのプレミアムグラデーションインテリアを選択すると、合皮/トリコットのコンビシートを装備。上質な空間を演出する。後席のニークリアランスは最大で約410mmと、余裕で足が組めるほどのゆとりを確保。シートには5対5分割のリクライニング機構も備わる。荷室はリヤゲートの角度を直立させて容量が大きい。後席の背もたれを前側に倒すと、座面も連動して下がり、大人用の自転車も積める大容量の空間になる。ハイウェイスターの車両重量は950kg以上だから、自然吸気ではパワー不足を感じる場面もある。それでも実用回転域の駆動力を高めたので、街なかでは運転しやすい。坂道の多い地域のユーザーは、ターボにも試乗して判断したい。自然吸気の最大トルクは6.1kgmだが、ターボでは 10.2kgmに増加するから登り坂も走りやすい。14インチタイヤの自然吸気は、操舵感が少し鈍いが、乗り心地には粗さはなくバランスも取れている。 15インチのターボは、操舵感は少し機敏だが、乗り心地も硬めだ。街なかでは細かなデコボコを伝えやすい。
うれしい装備
運転席から助手席の背もたれを前に倒せる操作レバーを装備。後席にアクセスしやすく、チャイルドシートに座る子どもにも手が届きやすい。メーカーオプションとしてプラズマクラスター搭載リヤシーリングファンを設定。前席からも風量調節がしやすく、子どもに代わって操作できる。高速道路での走行支援を行なうプロパイロットは一部グレードに標準装備。ステアリングに速度などの調整スイッチを備える。助手席側のインパネにはボックスティッシュが収まる引き出し式の収納を装備。予備のマスクを入れておくのにも便利そうだ。販売店オプションのナビレコパックはドライブレコーダーを付属。撮影した映像をその場でモニター再生することも可能だ。ルームミラーの左端に内蔵されたモニターに映像を表示するインテリジェントアラウンドビューモニターは全車に標準装備。月間登録台数 5137台 ルークスを含む (21年8月~22年1月平均値)現行型発表 20年2月(グレード追加 20年12月)WLTCモード燃費 20.8 km/l ※自然吸気のFF車
ラゲッジルーム
通常時後列格納時通常時の奥行きで足りない場合は、後席シートを前にスライドさせると約660mmまで拡大可能。後席を格納した状態でスライドさせた場合は床面の最大長は1400mmにまで達する。安全装備も先進的だ。前方衝突予測警報は、ミリ波レーダーを使って2台先を走る車両も検知して、ドライバーから見えない場所での急ブレーキにも対応できる。前席の天井に装着されたスイッチでSOS発信が可能なヘルプネットも、ハイウェイスターの全車に標準装着した。インテリジェントアラウンドビューモニターも同様で、移動物検知機能も備わるから、歩行者などとの接触を防げる。運転支援機能のプロパイロットも選べる。以上のようにルークスハイウェイスターは、スーパーハイトワゴンの優れた居住性や積載性に加え、上質な内装、先進的な安全装備や運転支援機能も備わる。そこが選択の決め手になるだろう。
※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.140「2022年軽自動車のすべて」の再録です。
http://motorfan-newmodel.com/integration/140/
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