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これぞ21世紀型スーパーカー!! BMWi8ロードスター最速試乗

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これぞ21世紀型スーパーカー!! BMWi8ロードスター最速試乗

 BMWのラインアップにおけるフラッグシップスポーツカーがプラグインハイブリッド車(PHV)である「i8」。2014年に発売されて以来、BMWのイメージをリードし続けているスーパーカーだ。日本での販売価格は2093万円。スーパーカーだけどPHVなので自動車税、自動車重量税が免税となり、クリーンエネルギー自動車補助金20万円が出るというシュールなモデルである。

 そのi8に新規モデルが追加された。それがBMWi8ロードスター。オープン仕様である。2018年4月9日日本受注開始、納車は今年9月以降。

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 本稿ではこのi8ロードスター(価格2231万円)をいち早く試乗してきたジャーナリスト・石川真禧照氏に、その性能を紹介していただいた。
文:石川真禧照

■ロードスター(オープン)発売と同時にエンジンも進化

 プラグインハイブリッドのスーパースポーツカーというジャンルでBMWi8が登場したのが2014年。デビュー直後にアメリカ西海岸で行われた国際プレス試乗会でハンドルを握った。

 このときはクーペだけだったが、ロスの街やハリウッド通りでもかなりの注目度だった。そのとき印象的だったのは、モーター走行時のレスポンスの鋭さと、充電と走行を兼ねたガソリンエンジンが始動したときの音の豪快だった。

 まるでV8かV12の大排気量エンジンを積んだスポーツカーのような迫力のある音が室内に入ってきたのだ。

 このことを開発担当者に指摘すると、「サウンドも楽しんでもらいたいから、あえて音のチューニングをしている」という答えがかえってきた。エンジン重視の開発姿勢を貫くBMWとしては、たとえ動力源にモーターを使ってもV8やV12のように音を楽しんでもらう、というポリシーに驚いたことを覚えている。

 そのときから約4年。ようやくi8の次のモデルが登場した。ロードスターだ。

BMW i8ロードスター(価格は2231万円)

 BMWi8はルーフが開閉できるオープンカーだが、そのルーフは電動でボディ後部に収納される。オープンはフルオープンではなく、リアピラー部分とウインドが残る形状だ。

 ロードスター発表と同時に、パワーユニットが進化した。

 ハイボルテージリチウムイオンバッテリーの容量を従来のi8クーペにくらべ13Ah拡大させ33Ahに。ガソリンエンジンは直列3気筒1.5Lターボで、231ps、320Nmという数値は変わっていないが、電気モーターが、バッテリーの容量アップに伴い、12ps強力になり、105kw(143ps)、260Nmを発揮している。これらが組み合わされた全体出力も引き上げられた。この新型パワーユニットはロードスターだけでなく、従来からのクーペにも採用されている。

 i8ロードスターは、実は4月に行われた東京シティマラソンの先導車として、日本に上陸している。ただしこのときは、特別に空輸されたとのことで、マラソン終了後、日本を離れてしまっていた。

■エンジンを大切にするBMWならでは

 ということで、初めてのi8ロードスターの試乗は、スペインの島、マヨルカ島で行われた。この島は地中海の観光名所なので、観光バスが多い。しかも島は全体に山が多く、道もあまり広くないアップダウンの続く道が結構ある。そこを最新のプラグインスポーツカーで試乗した。

搭載ユニットは1.5L直3ターボエンジン+モーターのプラグインハイブリッド

 スタートはもちろんルーフを開けるところから。コンソールのスイッチでルーフが開く。モーターの音もせず、一気に約15秒で開閉完了。乗りこみのドアはクーペと同様にナナメ上方に前ヒンジで開く方式。

 i8は「ライフドライブ」構造と呼ばれる革新的な車体の基本構造コンセプトを採用している。パワーユニットなどを収めるシャーシの役割を果たすアルミニウム製ドライブモジュールと、乗員が乗る基本骨格(パッセンジャーセル)となる炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製(ライフモジュール)で構成されている。

 これらの採用で、バッテリーの重量増を相殺し、同時に低重心にも成功したのだ。ちなみにロードスターの車重は1650kg、クーペは1590kgなので、その差は大人1名分ぐらいに収まっている。

ルーフの開閉はおよそ15秒。もちろん完全電動式。一度はこれで海岸線を走ってみたい…

 ルーフを開けてもナナメに開く大きなドアはしっかりとしている。スタートはモーターで。音もなく走り出す。しかも軽快で、速い。ドライバーとの一体感がある。トヨタのPHVのように床下の重さを感じることもない。

 モーターのみの走行は航続距離30~40km。走るシーンを考えてモーター走行を選ぶのがPHVの走り方の基本。高速走行時はエンジンも始動させる。このとき、エンジン音は豪快な咆哮を室内でも楽しめるように演出されている。PHVをドライビングしているのではなく、トルクフルで個性的なスタイルのスポーツカーに乗っている、という感覚だ。

 で、気が付けば、燃費もよいし、排出ガスも低い。というわけだ。

 エンジンを大切にするBMWらしいスポーツカーづくりの姿勢を改めて認識させられた。軸のブレない自動車メーカーというのは、このようなことを言うのだ。今夏には日本でも試乗できるはずだ。

内装はスポーツカーらしい「コクピット感」が満載。ここらへんの演出、BMWは「わかっている」感じがする

スペインでの試乗記を早速届けてくれた石川真禧照氏。ありがたいけど羨ましい

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