現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 世界に10台現存しない王室出身「ラゴンダ」も! 「浅間サンデーミーティング」で見つけた「印象的な英国車」5台

ここから本文です

世界に10台現存しない王室出身「ラゴンダ」も! 「浅間サンデーミーティング」で見つけた「印象的な英国車」5台

掲載 2
世界に10台現存しない王室出身「ラゴンダ」も! 「浅間サンデーミーティング」で見つけた「印象的な英国車」5台

「浅間サンデーミーティング」の英国車特集に潜入!

 春から秋にかけて毎月第3日曜の朝、浅間山のふもとで開催されている「趣味な」クルマたちの集会が「浅間サンデーミーティング」だ。毎回、「国産」や「イタリア」などテーマや車種を決めて、日曜の朝に集合。とくに事前エントリーがあるわけでもなく、テーマ以外のクルマも気軽に参加OKとなっている。集まった人たちで人気投票をしてその日の賞を決めて、昼前にはサッと解散するという、オトナなスタイルのイベントだ。

クラシックカーラリーはマジで「頭脳戦」! 名車「アルファGT1600ジュニア」で「極上のクルマ遊び」に参加した【MARINE GP】

 今年最後となる、10月17日の浅間サンデーミーティングのテーマは「英国車」。急に冷え込みが強くなってきたタイミングに、あいにくの雨天も重なって、イギリスが誇るライトウエイト・オープンスポーツカーの参加はわずかだった。だが、クラシック・ミニを中心として、1940年代のヒストリックカーからモダン・ロータス、ベントレーやジャガーといった高級車、さらには“最新の”BMWエンジン搭載モーガンまで、多士済々のにぎわいを見せた。

 とりわけ趣味性の高いブリティッシュ・クラシックカーのなかから、印象的な5台とオーナーさんたちをご紹介しよう。

1998年式ミニ・クーパー・ヘリテイジエディション

 イギリス車といえば「ミニ」。この日の会場でも最大勢力で色とりどりのクラシック・ミニがズラリと並んでいた。そのなかで、ミニを代表するボディ色「アーモンドグリーン」をまとった雰囲気のいい個体のオーナーさんに話を聞いてみた。

 三浦亮一さんはクラシック・ミニを6台も乗り継いできたミニ愛好家。1年半ほど前に購入したこの1998年式は、クラシック・ミニの長い歴史のなかで日本最終モデルとなった「ヘリテイジエディション」だ。1960~70年代のボディカラーを復刻し、1300ccエンジンにインジェクションを組み合わせて安全装備も充実させた、ミニの集大成といえるモデルである。

「クラシック・ミニの一番味わい深いモデルは1000ccだと思いますが、このシャーシで完熟した1998年式が、今後のミニライフの基礎となると思うので、大事に乗っていきたいです。大切に乗るために、2018年式のBMWミニ・クラブマンも同時所有しています。ミニらしさはしっかり受け継いでいると感じますよ」

1968年式モーリス・ミニ・トラベラー(顔面整形)

 世界的なロングセラーだったクラシック・ミニはバリエーション豊富で、カスタム用のパーツやアイテムにも恵まれている。そのため、自分好みのスタイルへと気軽にカスタムを気軽に楽しめるのも魅力のひとつだ。

 群馬県の糸井さんファミリーが乗ってきたのは「モーリス」製の「ミニ・トラベラー」。リヤのゲートが観音開きになっているワゴンタイプだ。

 かつてイギリスでは自動車メーカーの統廃合が複雑きわまり、いわゆる「ミニ」はさまざまなブランドから出ていた。糸井さんのモーリス製トラベラーは本来、上記のクーパーと同様のコロンと丸っぽいフロントフェイスであるが、ご覧のとおり角ばった顔をしている。これは「BL(ブリティッシュ・レイランド)」製の「ミニ・クラブマン」のもので、なんと「顔面整形」しているのである。

「3年前にこのクルマを買ってきてから、フロントフェイスだけ売っていたので購入して移植しました。これは奥さんのクルマで、私はイノチェンティ仕様のミニを持ってます」とのこと。一家そろってミニと楽しく暮らしているのだった。



1992年式ケータハム・スーパーセブンBDR

 雨が上がったころ会場に現れたのは、地元に住む出口さんの「スーパーセブン」だ。屋根もなければ窓もドアもない。「走る」ために必要最小限なものしかないかわりに、車両重量が約500kgと超軽量で、痛快きわまる走りを楽しめる「ライトウエイト・スポーツカー」の傑作シリーズだ。

「今までいろんなクルマに乗ってきましたが、1年前に友だちから譲り受けたこれを“あがり”のクルマと決めています。ほかのクルマとはもはや速さのカテゴリーが違いますね。気を抜くと言うことをきいてくれないので、それなりのテンションで走らないといけません(笑)」

 コスワースが開発した1.6L DOHC 16バルブのコスワースBDRエンジンは150ps。パワーウエイトレシオで言えば、車重1tのクルマの300psに匹敵する。燃料供給をキャブレターからインジェクションに変え、ダイレクトイグニッションはダイハツ製に。フルコン制御で、フレキシブルに乗りやすい仕様にしているそうだ。

1979年式MGミジェット(オバフェン化)

「MGミジェット」は1961年に生まれた「ライトウェイト・スポーツカー」。埼玉県のGBさんは最終型である1979年式で走ってきたのだが、なんと迫力たっぷりのオーバーフェンダーにカスタムしていて度肝を抜かれてしまった。

 聞けば、5年前に不動車だった状態で手に入れて、トヨタの「パブリカ・スターレット(KP47)」のワークスマシンのフェンダーを移植したのだそうだ。

「“ナローポルシェ”など乗ってきたのですが、ミジェットを全バラしてレストアし、直していくうちに深みにハマっていきました。軽くてクイックな走りが楽しいですよ」

1949年式ラゴンダ・ドロップヘッド・クーペ

 最後はきわめて貴重なヒストリックカーをご紹介しよう。「ラゴンダ」というイギリスの老舗高級車メーカーは、1940年代末に「アストンマーティン」に吸収されているのだが、清野さんの「ドロップヘッドクーペ」(オープンカーの呼び方のひとつ)は1948~52年に118台だけ生産されたモデル。現存しているのは世界で10台に満たない。

 そしてこの1949年式は、かつてイギリス王室が所有していて、今春に亡くなられたエディンバラ公が運転していた個体なのだ。

「このラゴンダが売りに出たときは買い手に厳しい審査があって、イギリスまで渡って面接までしました。買いたいと手をあげた人は何人もいたのですが、私が譲ってもらうことになったんです」

 王室時代は目立つレッドで塗装されていたボディを元々のオリジナルカラーで塗り直し、長距離を走るヒストリックカーの公道ラリー「ラ・フェスタ・ミッレミリア」に2回参加して、ともに完走を果たしている。

 流麗なデザインもさることながら、イギリスの自動車史に輝くエンジニア、ウォルター・O・ベントレー氏が生涯最後に手掛けた、2.6Lの直列6気筒DOHCエンジンが完調で動いているだけでも素晴らしい。なおこれは「アストンマーティンDB2」にも搭載されている。クルマの歴史の生き証人のようなクルマである。

 ここまで、気合の入ったイギリス車オーナーとクルマばかり紹介してきたが、「浅間サンデーミーティング」は至ってカジュアルなクルマ集会であるから、身構える必要はない。

 実際、記者は英国車特集の会に自分のVWカルマンギア(ドイツとイタリアの合作)で馳せ参じたのだが、イギリス車の群れの中に旧敵国のクルマがいても、皆さんおおらかでフレンドリーだった。来年も春から毎月「浅間サンデーミーティング」が開催される予定なので、Facebookで検索して情報を確認しておいてほしい。画像ギャラリーにイベントの様子の写真を多数アップしたので、そちらもご覧いただきたい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
AUTOSPORT web
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
Auto Messe Web
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
WEB CARTOP
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
日刊自動車新聞
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

2件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

77.0154.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.9269.9万円

中古車を検索
スターレットの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

77.0154.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.9269.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村