現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「表彰台は素直に嬉しい。けど"まだ3位"だ」下田丈のAMA表彰台初登壇インタビュー

ここから本文です

「表彰台は素直に嬉しい。けど"まだ3位"だ」下田丈のAMA表彰台初登壇インタビュー

掲載
「表彰台は素直に嬉しい。けど"まだ3位"だ」下田丈のAMA表彰台初登壇インタビュー

熱意のあるモトクロスファンならもうご存知だろうが、アメリカに移住してAMAトップライダーを目指してきた下田丈が、デビューイヤーのAMAモトクロス最終戦でついに初めてのポディウムをゲットした。怒涛のシーズンを終えたばかりの下田に、その要因や今後についての話を聞くことができた。SNSではガイコホンダ解散の噂も飛び交っているが、果たして来年の下田はどうなるのか。

スピードではマケラスにも負けていない
「表彰台に乗れたのは、素直に嬉しいです。けど、もっと高いところを目標にしているので、"まだ3位だ"という気持ちですね。

チュートリアル福田充徳さんが250ccスポーツバイクを乗り比べ!

今回ヒート1もヒート2もいいペースで走ることができていて、ヒート1はスタートでぶつかって転んでしまって、追い上げるだけで終わってしまったんですけど、ヒート2ではいいスタートが切れて、マケラスもパスできて3位に入れました。

実はヒート2の終盤で一度エンストしてマケラスに抜かれてしまったんですけど、その後もすぐに抜き返すことができました」

「好調だった要因はトレーナーがヤニングに戻ったことが大きいのかな、と思います。ヤニングはシーズン中に無理してフルのヒート練習をするタイプではなく、スピードとスタートばかりを集中して練習していました。それの効果か、今回はヒート1であれだけ追い上げて体力を使ったにも関わらず、ヒート2もフルで戦える体力が残っていました」

「今回の会場となったパラはホームに近く、何度も走っていたコースだったのですが、だいぶレイアウトが変わっていました。ただ、練習とかでプロライダーばかりが走っていたせいか、いつもよりワダチがトレースしやすくて、クイックかつクリエイティブに自分のラインを作って走ることができました。

例えばフィニッシュラインの手前のコーナーだと、浅いワダチだったからシッティングでコーナリングしていたのですが、ヤニングに立つように言われて、試してみたら速くなりました」

丈が今年AMAモトクロスで戦ってきたコースはアイアンマンを除いて全て初めてのコースだった。対して今回のパラは何度か走っているコースだ。つまり丈は何度か走っているコースでならば、マケラスやマーティン、フェランディスに劣らないスピードで走ることができる、ということを今回のレース結果は示している。

「一回走ったことがあるかないか、で全然違います。特にタイムアタックの最初の3~4周でタイムが出せるかどうかが大きく変わってくるので、その差は本当に大きいです」

来年のスケジュールはまだ出ていないが、もし今年と同じコースでスケジュールが組まれた場合、丈にとっては全てが走ったことのあるコースになる。それはつまり、どのコースでも今回のような成績が期待できる、と言い換えてもいいのかもしれない。

どうなる? GEICO HONDA
そして丈の来シーズンは……

実はOff1.jpではもう随分と前からGEICO HONDA解散のウワサは丈本人の口から耳にしていた。今回のインタビューの際にもこの話について触れてみたが「GEICOがスポンサーを降りるのはほぼ決定。サポートがないと続けられないのでファクトリーコネクションホンダはレーシングチームを撤退」という話だった。ガイコホンダを運営するファクトリーコネクションは、20年以上続いたそのレースショップを門をしめることを、すでに発表している。

「もちろん焦りはありますが、最後にポディウムに乗れたのがだいぶ効いてるのかな、と。スーパークロスでもルーキーオブザイヤーをもらうことができましたし、周りからも前向きな評価をもらうことができています。来シーズンの具体的な話は、まだ言えることはありません」

ライバル!?
ジェット・ローレンスについて

同じルーキーで同じチームに所属するジェット・ローレンスが最終戦でヒート優勝を果たしたことを踏まえ、ジェットに対し思うところを聞いてみた。

「もちろんジェットに勝ちたいは勝ちたいです。けどジェットは僕よりもクイックに物事を学んで吸収できる、僕はジェットよりも少し時間がかかる、それだけの違いだと思っています。今のところは結果的に僕の方が遅かったし体力がなかったりするので仕方ないですが、最終的には勝ちたいです。今シーズン中にもだんだん近づくことができてきたし、最終戦はほとんど差はなかったと思っています」

今年は2月15日のスーパークロスデビューを果たしたタンパから、10月10日のモトクロス最終戦まで、実に8ヶ月にわたり日本のモトクロスファンを熱狂させてくれた下田丈。Off1.jpではシーズンオフも来年のチーム体制や、トレーニングの様子、日本への帰国情報などについても引き続き下田の情報をお届けしていきたい。

下田丈の2020年シーズン成績まとめ
[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]

[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

イケイケなフィアット「パンダ」も大雨には勝てず…イタリアの最新道路事情を私的にレポートします【みどり独乙通信】
イケイケなフィアット「パンダ」も大雨には勝てず…イタリアの最新道路事情を私的にレポートします【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
佐藤凛太郎インタビュー:「父と同じ道を進みたい」琢磨の息子がPONOS RACINGからFIA-F4デビュー
佐藤凛太郎インタビュー:「父と同じ道を進みたい」琢磨の息子がPONOS RACINGからFIA-F4デビュー
AUTOSPORT web
小さな「万能SUV」がマイチェン 熟成のフォルクスワーゲンTクロスへ試乗 95psでも魅力的
小さな「万能SUV」がマイチェン 熟成のフォルクスワーゲンTクロスへ試乗 95psでも魅力的
AUTOCAR JAPAN
なぜホンダ「N-BOX」が日本一売れているクルマなのか? Z世代が試乗してわかった軽の枠を超えた快適性と便利さとは
なぜホンダ「N-BOX」が日本一売れているクルマなのか? Z世代が試乗してわかった軽の枠を超えた快適性と便利さとは
Auto Messe Web
アロンソのペナルティに関する再審査請求をスチュワードが却下。アストンマーティンF1の新証拠には重要性が認められず
アロンソのペナルティに関する再審査請求をスチュワードが却下。アストンマーティンF1の新証拠には重要性が認められず
AUTOSPORT web
6.5リッターV12搭載のフェラーリ新型モデル『12チリンドリ』登場。スパイダーも同時デビュー
6.5リッターV12搭載のフェラーリ新型モデル『12チリンドリ』登場。スパイダーも同時デビュー
AUTOSPORT web
ベースは極上2002 クーペ BMWガルミッシュ(2) 現代のカロッツエリアが見事に再現
ベースは極上2002 クーペ BMWガルミッシュ(2) 現代のカロッツエリアが見事に再現
AUTOCAR JAPAN
BMWガルミッシュ(1) 巨匠ガンディーニによる先取り3シリーズ 同意を得ず「密かに」製作!
BMWガルミッシュ(1) 巨匠ガンディーニによる先取り3シリーズ 同意を得ず「密かに」製作!
AUTOCAR JAPAN
充電環境もプレミアムブランドにふさわしく
充電環境もプレミアムブランドにふさわしく
グーネット
ルクレール予選2番手「マシンは良い状態で、大きな修正は必要なかった。明日は優勝を狙う」フェラーリ/F1第6戦
ルクレール予選2番手「マシンは良い状態で、大きな修正は必要なかった。明日は優勝を狙う」フェラーリ/F1第6戦
AUTOSPORT web
GW明けだけど渋滞あり! 中央道の東京区間で交通規制 NEXCO中日本が迂回呼び掛け
GW明けだけど渋滞あり! 中央道の東京区間で交通規制 NEXCO中日本が迂回呼び掛け
乗りものニュース
「信号待ち」はフットブレーキを踏む? それともギアを「Pレンジ」に入れる? どっちがクルマに優しく安全なのか
「信号待ち」はフットブレーキを踏む? それともギアを「Pレンジ」に入れる? どっちがクルマに優しく安全なのか
くるまのニュース
プラモ作りにデコチャリからデコトラ運転手という王道コース! 一時落ち着くもSNSを通じてデコトラ熱が再燃したアラフィフの日常
プラモ作りにデコチャリからデコトラ運転手という王道コース! 一時落ち着くもSNSを通じてデコトラ熱が再燃したアラフィフの日常
WEB CARTOP
“63”だからこそ得られる快感──新型メルセデスAMG GLE63 S 4MATIC+クーペ試乗記
“63”だからこそ得られる快感──新型メルセデスAMG GLE63 S 4MATIC+クーペ試乗記
GQ JAPAN
MotoGPの新レギュレーションが発表。2027年からエンジンが850cc化、エアロダイナミクスも規制強化
MotoGPの新レギュレーションが発表。2027年からエンジンが850cc化、エアロダイナミクスも規制強化
motorsport.com 日本版
[VW ゴルフ 50周年]第6世代は安全性とハイテクが売りだった
[VW ゴルフ 50周年]第6世代は安全性とハイテクが売りだった
レスポンス
レッドブル&HRC密着:タイヤや路面に苦戦しつつもポール獲得記録を伸ばしたフェルスタッペン。スプリント後の変更も奏功
レッドブル&HRC密着:タイヤや路面に苦戦しつつもポール獲得記録を伸ばしたフェルスタッペン。スプリント後の変更も奏功
AUTOSPORT web
右折待ちで「お先にどうぞ」 大型が譲ってくれるワケ 単なる優しさだけにあらず
右折待ちで「お先にどうぞ」 大型が譲ってくれるワケ 単なる優しさだけにあらず
乗りものニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村