日本のみならず、海外でも人気の「エクストレイル」。2000年の初代誕生以来、世界累計販売台数は370万台(海外仕様ローグを含む)を超えており、2016年は年間76万6000台を売っている。強豪メーカーがしのぎを削る欧州市場でも人気は上昇中で、今回発表された改良モデルは8月の現地発売に先駆け、すでに情報公開が開始されている。というわけで、ここでは欧州仕様と日本仕様の相違点と共通点に注目してみたい。
■もっとも大きな違いはエンジン
欧州仕様と日本仕様のもっとも大きな違いはエンジンだ。日本仕様が2リッターガソリンエンジン(最高出力147ps)と2リッターガソリンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド(188ps)の2本立てであるのに対し、欧州仕様はハイブリッドがない代わりにディーゼルエンジン車が設定される。
ディーゼルエンジン車の排気量は1.6リッター(130ps)と2リッター(177ps)の2種類で、それぞれ6MTとCVTを設定。駆動方式もFFと4WDが選べるなど、ディーゼルが主力グレードと位置付けられている。またガソリンエンジンの方も排気量が1.6リッターと小さく、ターボが組み合わされることで最高出力163psと日本仕様の2リッターを上回っている。ただし、欧州ではガソリンエンジン車はFF・6MTの組み合わせしか選べない。
■「プロパイロット」は日本が先行
装備については日欧でほぼ同じ。新採用の注目装備「プロパイロット」は両仕様に設定されるが、欧州展開は2018年中とアナウンスされており、日本の方が導入が早い。欧州仕様については速度や環境の違いに合わせてローカライズしている段階なのだろう。
3列シートの7人乗りモデルが設定される点も日本仕様も欧州仕様では同じ。エマージェンシー用の小型シートだがフラットに格納も可能なので、普段は格納しておき必要な時だけ展開するといった使い方が可能だ。また、キーを持っていればリアバンパーの下で足を引き上げるように動かすだけでリアゲートを開閉できるリモコンオートバックドアも日欧の両モデルに新設定となる。
※写真はすべて欧州仕様
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