オランダGPの決勝が行われた8月25日、フェラーリは『SF-24』のスピードにひどく驚いてザントフォールトを後にした。
スクーデリア・フェラーリのエースであるシャルル・ルクレールは、彼自身も認めているように、シーズン後半戦のオープニングレースはせいぜい5位でフィニッシュするために戦うことになると考えていた。しかし、終わってみれば彼は3位表彰台を獲得することとなった。
3位に驚くルクレール「突然速くなった理由が分からない」大喜びのフェラーリ、次戦のアップグレードへの期待も示す
このモナコ人ドライバーは、土曜日にポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)から0.9秒の後れを取り、そのタイム差にかなり落胆したが、優れたスタートとタイヤマネジメントが彼自身を押し上げた。ジョージ・ラッセル(メルセデス)をアンダーカットしたルクレールは、先頭集団のなかで最後にタイヤを交換したオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に対するギャップも広げて見せた。
その後ピアストリがすぐに差を縮め始めるのを見たルクレールは、マクラーレンのドライバーを食い止める余裕がまだ充分に残っていたことに驚いた。
彼は「とても、とても驚いた」と喜び、「3位という結果にはあまり満足していないが、チームにとって難しい週末に成し遂げた仕事には非常に満足できると思う」と付け加えた。
ルクレールは「金曜日からレースまで苦戦していた」ことを強調し、次のように明かした。「今日はより速いペースを出して完璧な戦略を実行し、そこでライバルのうちふたりをアンダーカットして、なんとか彼らを後ろに抑えることができた。だから、チームにとっては本当に力強いレースだった」
いつものように、スタート直後からアタックを開始したルクレールは、「そこが最大のチャンスだと思っていた」と語った。「後で(レッドブルのセルジオ・)ペレスを後ろに抑えるペースがあるとは知らなかった。オープニングラップが、ひとつかふたつポジションを上げるチャンスだと分かっていた。だから僕はオーバーテイクを狙った。すべてがうまくいったよ」
「でも、チームにとってこれほど難しいレースの後でまさか、自分が表彰台に上がるなんて思ってもみなかった」
10番グリッドからスタートし、5位でフィニッシュしたカルロス・サインツは、チームメイトと同様にうれしい驚きを覚え、「予選後は、1日の流れや週末の流れに少々悲観的になって落胆していた」ことを認めた。
一方、ある意味では楽観的になっていた彼は「多くの燃料を積んでいる状態では、マシンのフィーリングが燃料が少なかった予選日よりもかなり良くなっていたため、『先頭集団の後ろで可能な限り良いレースをしたとしても、7位や8位でフィニッシュすることになるだろう』という予想よりも、もう少しうまくできると感じた」と述べた。
そのことをサインツは裏付けた。「あっという間に中団から抜け、第2スティントではペレスとラッセルにプレッシャーを与えて最終的に追い抜いた。本当に素晴らしいパフォーマンスだった」
予選後にふたりのドライバーほど気落ちしていなかったチーム代表のフレデリック・バスールは、日曜日はもう少し状況が良くなることを予想していたと説明した。
「なぜなら、シーズンの初めからこのような感じだからだ」と同氏。
「ロングスティントやタイヤマネジメントにおいては、1ラップのペースよりも調子が良くなる傾向にある。我々は1周目から良い状況、良いポジションにいた。ドライバーたちもマシンに対してポジティブな感触を持っていた。だから、それ以上のことをしてリスクを取る必要もなく、完璧なアプローチだった」
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