小松礼雄が、2024年からハースF1チームの代表を務めることになった。10代で渡欧し、BARやロータスなどで活躍してきた小松が、ついにF1チームを率いる立場に立ったわけだ。
日本人がF1チーム代表となるのは、実に15年ぶりのこと。以前F1チームの代表を務めたのは山科忠で、2007年から2009年にかけて、トヨタF1を率いた。
■小松礼雄、ハースF1代表に就任「この機会にワクワクしている」前任シュタイナーはチームを離脱
トヨタがF1から撤退した後も山科はトヨタ自動車の専務取締役を継続したが、後にトヨタホームの社長を務め、ミサワホームの取締役も歴任した。また2023年6月まで、自動車関連部品を手掛ける東海理化の監査役を務めていた。
トヨタF1は、山科の前には富田務がチーム代表を務めており、2代続けて日本人が同職を務めていた形となる。
同時期、スーパーアグリも鈴木亜久里がチーム代表を務めていた。同チームは、F1に参戦していた2006年から2008年の間全て、鈴木がチーム代表を務めていた。
なお興味深いことに、この時期にF1に参戦していたホンダは、日本人がチーム代表を務めることはなかった。ホンダがワークスチームとしてF1に参戦したのは、やはり2006年から2008年。この間、和田康裕がHRD(ホンダ・レーシング・デベロップメント)社長、中本修平がテクニカルディレクターや副マネージングディレクターなど要職を務めたが、チームCEOはニック・フライが、チーム代表はロス・ブラウンが担当した。
なおホンダは1964年から1968年にかけてもワークス参戦しているが、この時はチーム代表ではなく、監督がチームを率いる形だった。この間、中村良夫をはじめ合計4人が監督としてホンダのF1チームを牽引した。
この他F1が初めて日本で開催された前後、マキ(三村建治)、コジマ(小嶋松久)、ヒーローズ(田中弘)の3つのチームを日本人の代表が率い、F1に挑んだ。またバブル期にはマーチ、アロウズ、ブラバム、ラルースを日系企業が買収。それぞれ日本人がオーナーとなり、マーチはレイトンハウス、アロウズはフットワークと名を変えた。
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