現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「花見」にも最適なのに… 車の「サンルーフ」なぜ減った? 最近は「ガラス張り天井」が主流? 装着するとデメリットも

ここから本文です

「花見」にも最適なのに… 車の「サンルーフ」なぜ減った? 最近は「ガラス張り天井」が主流? 装着するとデメリットも

掲載 34
「花見」にも最適なのに… 車の「サンルーフ」なぜ減った? 最近は「ガラス張り天井」が主流? 装着するとデメリットも

■かつて流行った「サンルーフ」今は減少?

 春になり花見の季節も近づいてきていますが、クルマで桜を見に出かける人もいるでしょう。
 
 そんな時、ルーフが開くことで開放感を楽しめるサンルーフがクルマに装備されていると、よりドライブを楽しめるかもしれません。しかし、近年ではその装備も減ってきているようです。

ホンダ新型「エリシオン」約507万円から発売!六角グリル採用&内外装刷新!

 クルマのルーフの一部を開閉できるサンルーフ(ムーンルーフ・スライディングルーフなどメーカーにより呼称が異なる)は、手動式は1968年のホンダ「N360」、電動式は1978年のホンダ「プレリュード」でそれぞれ国産車として初採用されたといわれています。

 単に換気という目的だけでなく開放感を楽しめるため当時の「デートカーブーム」で人気の装備となったほか、1980年代から1990年代頃にかけてはあこがれの装備として知られていました。

 一部車種ではサンルーフの可動部がガラスになっているガラスサンルーフを採用しており、閉じた状態でも空を眺められます。

 しかし、2000年代以降では一部の上級モデルを除き、サンルーフを標準装備やメーカーオプションとして用意するクルマは減少傾向にあるようです。

 背景には、換気という主目的に対してタバコを吸う人の減少や、ルーフの強度を増すなどの安全性能の向上、さらに低燃費を目的としたクルマ自体の軽量化のためなど、様々な要因があるとされています。

 さらに近年では、先進安全装備の強化や電動化など、クルマの高機能化により価格が上昇していく傾向にあるなかで、オプション装備を選ばず価格を抑制したいユーザーがサンルーフを選ばないという指摘もあります。

 一方で、近年はサンルーフに代わる装備も登場しています。

 天井に開放感が生まれることはサンルーフと同様ですが、開閉の機構がなくより大きな面積がガラスで覆われたパノラマルーフを設定するクルマが増えています。

 2020年6月に発売されたトヨタのSUV「ハリアー」には、ガラスの透過を切り替えられる「調光パノラマルーフ」がオプションで設定されているほか、レクサスのクロスオーバーEV「RZ」にも同様のパノラマルーフを採用。

 2021年4月に登場したホンダのSUV「ヴェゼル」は、最上級グレード「PLaY」にフロント・リアそれぞれのシートの上部をガラス張りにしたパノラマルーフが標準装備となっています。

 さらに、2023年1月に発売されたトヨタ新型「プリウス」も後席まで広がる大型のパノラマルーフが最上級グレード「Z」にメーカーオプションとして設定。

 開閉機能を持たないパノラマルーフですが、フロントからリアまでおよぶ開放感はそれぞれのモデルの大きな魅力といえます。

 パノラマルーフの装着に関して、ある国産ディーラーのスタッフは過去の取材で次のように説明しています。

「当社のクルマでパノラマルーフを付けられるのは上級グレードがほとんどです。また装着を希望するお客様の多くは『開放感が欲しい』という理由から付けられているようです」

■開放感マシマシ装備 デメリットもある?

 かつての主流であるサンルーフや現在採用されるケースが増えてきたパノラマルーフは、車内にいながらも開放感を感じられる装備です。

 一方で、これらを装備することでデメリットもあるようです。

 サンルーフやパノラマルーフを装備するデメリットについて、自動車整備工場の整備士は以下のように話します。

「サンルーフ装着車の場合、モーターが故障すると開閉動作ができなくなってしまいます。閉まった状態であれば良いのですが、開けた状態で閉められなくなってしまうと雨漏りが起きたり、密閉性が確保されません。また、水抜き穴が詰まることで、完全に閉じているのに雨漏りするケースもあります。

 パノラマルーフに特有なものとしては、降ひょうや雪塊などの落下物で割れてしまう危険性もあります。いずれのケースでも室内の天井やカーテンエアバッグなどを外す必要があるので、高額な修理となってしまうでしょう。

 さらに、サンルーフとパノラマルーフのどちらにもある故障ですが、電動シェード(薄い日除け)を装備するクルマで、シェードのモーターやシェード自体がうまく機能せずに巻き込んでしまい故障するケースもありました」

 このようにサンルーフやパノラマルーフを装備することに起因する故障もあり、ガラスルーフではその修理費用は特に高額になることも多いようです。

※ ※ ※

 花見のほかにも星空を眺めたり、寒い季節に日差しを取り込んで車内を暖めるなど、様々なメリットもあるサンルーフ・パノラマルーフ。

 しかし装着することによるデメリットに加え、十数万円など比較的高額オプションとして設定されているケースが多いようです。

 クルマを選ぶ際はメリットとデメリットの両方をよく考えた上で、活用できそうであればサンルーフ・パノラマルーフ付き車を選ぶことも良い選択となるかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE

みんなのコメント

34件
  • 無理やり話をねじ込んでるタイトルだな
    花見は車内からではなく歩いてみるものでしょ
    紅葉の時期にまたコピペ投稿する気なのかな?
    楽でいいね😊
  • サンルーフは擬似オープンカーが発祥だろ
    開かなきゃ意味がないよ
    あの開放感は格別
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村