ホンダといえば、独自路線を突き進んでいるというブランドイメージが強く、アライアンスが進む自動車業界においても仲間づくりには熱心ではないように見えていました。せいぜいGM(ゼネラルモーターズ)と燃料電池領域において共同研究を進めているというのが表に見えているくらいだったのです。
つまりGMとのアライアンスは進んでいたのですが、驚くようなプロジェクトが発表されました。それが『ゼネラルモーターズ(GM)とHonda、GM「アルティウム」バッテリー採用のHonda向け次世代EVの共同開発に合意』というものです。
ニュースリンク先 https://www.honda.co.jp/news/2020/c200403.html
以前、ニュースとして紹介していますが、2020年3月にGMはスポーツカーからSUVまでをカバーするBEV(電気自動車)専用プラットフォームと、低コストを実現した「アルティウム」バッテリーというテクノロジーを発表しています。その際に、プラットフォームやバッテリーの外販も視野に入れているということでしたが、燃料電池領域でのパートナーであるホンダに、BEV専用プラットフォームとアルティウム・バッテリーを供給することになったわけです。
ホンダサイドの発表を見る限り、予定しているBEVは2モデルで、デザインはホンダ、生産はGMで行なうとなっています。BMWのエンジンや基本骨格を使ってトヨタ・スープラが生まれた(この場合、生産はマグナインターナショナルが担当していますが)のと似たようなビジネスモデルというわけです。
ホンダの歴史を振り返っても、OEMモデルというのはホンダにRVラインナップがなかった1990年代に、ランドローバー・ディスカバリーを「クロスロード」、いすゞ・ミューを「ジャズ」、いすゞ・ビッグホーンを「ホライゾン」という名前でバッジエンジニアリング(クルマの名前やブランドロゴのみを変えること)のOEM車を売ったことはありますが、今回のようなスタイルのOEMプロジェクトは初めてといえます。
四輪利益率の悪さが指摘されるなど、最近のホンダは変化や変革を求められていました。すでに本田技術研究所と本田技研工業の一体化も進んでいるといえますが、2020年代はホンダが新しい企業に生まれ変わる時期となるのでしょう。
また、なんといってもGMは世界的にスケールの大きなメーカーです。BEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)といったパワートレインだけでなく、自動運転領域でもコラボレーションが進むことでデファクトスタンダードをとれる可能性も高まります。ブランディングの面でも独立独歩のイメージが強いホンダがGMのプラットフォームやバッテリーを利用してBEVを生産するというのは、そのイメージを大きく変えることになるかもしれません。
今回のBEVのOEM供給だけでホンダの抱える課題が解決するとは思えませんが、ホンダがアライアンスを積極的に受け入れていく体質に変わったとすれば、経営資源の活用などで明るい未来が見えてくるのではないでしょうか。その意味でも、単なる電動化領域の話にとどまらず、今後の展開は要注目です。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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