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【試乗】ジープ グラディエーターは、思ったよりも扱いやすい「大物」だった!

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【試乗】ジープ グラディエーターは、思ったよりも扱いやすい「大物」だった!

2022年に日本に導入された輸入車の中で、もっとも異彩を放つ話題作と言えるのが、ジープのピックアップ トラック「グラディエーター」だ。岡本幸一郎レポーターが、あらためてジックリと乗ってきたので、その印象を紹介しよう。

日本導入から約3カ月で400台が完売!
剣闘士を意味する「グラディエーター」という車名で、20年ほど前の映画を思い出したが、長い歴史を誇るジープは以前にもこの車名を使っていた。1962年に登場した、当時のSJ型ワゴニアをベースとするピックアップ トラックだ。1971年に事情により改名したが、同モデルは1988年まで長きにわたり現役だった。

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その後、ジープはトラックを作っていなかったが、ユーザーからジープのトラックを求める声は小さくなかった。そんな声に応えるべく、4代目JK型ラングラーをベースに開発されたピックアップ トラックが2018年秋に本国で発売され、グラディエーターの名称が復活した。

ラングラーがこれほど売れている日本でも販売すれば売れるだろうけれど、無理だろうなと思っていたら、なんと導入するらしいとウワサがちらほら聞かれるようになったのが2021年のこと。そして2021年11月末に受注が開始されるや、わずか約3か月でローンチ時導入予定分の400台が完売した。これにはピックアップ市場のない日本で、売れるかどうか不安だった関係者も驚いたそうだ。

見た目は本当にインパクト満点だ。全長5600×全幅1930×全高1850mmというボディサイズは、4ドアのラングラー・アンリミテッドより70cmあまりも長く、3490mmというホイールベースも50cmほど長い。めっぽう長くて、日本でめったに見かけないピックアップ トラックなのだから、走っていると周囲からの視線がスゴい。

質感や快適性は、しっかりグレードアップ
グラディーターの要となる荷台は、開発プロセスの中でもとくに力を入れた部分だという。モーターサイクルやダートバイクなども積み込めるよう、5フィート(約1524mm)の奥行きと、48インチ(約1220mm)超の幅が確保され、車輪を置く位置まで床面に示されている。日本仕様では、最大積載量は250kgだ。

上面の位置を低くすることで荷物に手が届きやすくされているのも特徴で、荷台の床面や側面の黒い部分には、日本仕様では標準装備のスプレー式ベッドライナーが施されている。キズやサビを防ぎ、耐衝撃性にも優れ、しかも見た目もカッコいいスグレモノだ。

インテリアはラングラーと同じく、プレミアム ブランドから乗り替えたユーザーも不満を感じることのないよう質感や快適性が高められており、インフォテインメント系も含め装備も充実している。ランバーサポート機能付きレザーシートの「RUBICON」の刺繍も誇らしげだ。

車内は、ラングラーとはフロントシートより後方が異なり、ダブルキャブでホイールベースが長いので、リアシートの足元は広々。フロントシートの背面には拡張性のある機能的な専用のグリッドシステムが備わり、リアシートの座面を跳ね上げると大きな収納スペースになっている。

ラングラーでも好評のフリーダムトップもある。運転席と助手席の頭上はそれぞれ個別に簡単に着脱可能で、いざとなれば後席の頭上部分をまるごと外すこともできる。さらに、4枚のドアを取り外すことだってできる。このオープンエアの開放感は他社のピックアップでは味わえないものだ。車内と荷室を仕切るウインドーの中央には開閉可能な小窓も設けられている。

「大きさ」が気にならないことに驚いた
パワートレーンは最高出力284ps、最大トルク347Nmを発生する自然吸気の3.6L V6エンジンに8速ATが組み合わされる。グラディエーターに合わせてチューニングされており、最新のソフトウエアが外気温やコーナリング、勾配、4×4ギア、牽引の状況などをもとにパフォーマンスの最適化を図ってくれる。自然吸気ならではの俊敏なレスポンスとリニアな特性により、市街地でも乗りやすい。

全長とホイールベースがこれだけ長いと、出かける場所も配慮しないといけないわけだが、いざ走り出してしまえば、思ったよりもすぐに慣れてしまい、それほど苦にならない。並のSUVよりも目線が高いので、周囲を見わたしやすい。オフロード走行中に難所に出くわしても切り抜けられるようにフロントに備えられた前向きのカメラが目の代わりになってくれて、狭い場所や駐車する際にも役に立つ。

車両重量は2280kgあるが、ステアリングは軽く、動きに重々しさもない。ホイールベースが長いのでレーンチェンジ等での動きもゆったりとしている。オフロード走行時を念頭にグラディエーターのみに与えられたFOX社製ダンパーは、舗装路を走る際の乗り心地にも寄与しているのか、いまどきのクロスオーバーSUVほどではないにせよ、思ったよりも振動が抑えられていて快適に乗れた。先進運転支援装備に車線維持系の機能はないが、車両重量の大きいクルマなのでACCが車間距離を維持してくれるだけでも高速道路はずいぶんラクだ。

「個性」というのは強ければ強いほど面白い。グラディエーターは、まさにそれを体現したクルマだ。気になるお値段は、ローンチ時の特別価格が770万円だったところ、円安の影響で、2022年10月の時点で920万円まで上がっている。興味のある人は、急いだほうが賢明かもしれない!?(文:岡本幸一郎/写真:Webモーターマガジン編集部)

■ジープ グラディエーター ルビコン 主要諸元
●全長×全幅×全高:5600×1930×1850mm
●ホイールベース:3490mm
●車両重量:2280kg
●エンジン:V6 DOHC
●総排気量:3604cc
●最高出力:209kW(284ps)/6400rpm
●最大トルク:347Nm(35.4kgm)/4100rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・83L
●タイヤサイズ:255/75R17
●車両価格(税込):920万円

[ アルバム : ジープ グラディエーター はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

7件
  • 単なる趣味車
  • 何処かのメーカーが
    海外モデルのピックアップトラックを
    ネタにして、欲しいとか売れそうとか
    心にも無いお世辞を並べてる間に
    先を越されてやんのw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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