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【日本導入にも期待】トヨタ・ハイランダー・ハイブリッドへ試乗 大型SUVが英国へ

掲載 更新 4
【日本導入にも期待】トヨタ・ハイランダー・ハイブリッドへ試乗 大型SUVが英国へ

4代目ハイランダーが欧州へ上陸

text:Graham Heeps(グラハム・ヒープス)

【画像】ハイランダーとライバルSUV 全160枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


トヨタ・ハイランダーは、北米などで20年に渡って販売されているSUV。日本でも、初代はクルーガーという名前で売られていた。

7シーターのパッケージで、全長はカムリに近い。初代から代々、カムリとプラットフォームを共有しているから、当然かもしれない。

4代目となる最新のハイランダーは、2020年のモデルイヤーから北米とカナダでの販売が始まる。2021年には、北米インディアナ州で製造されるハイランダーが、欧州へも導入される予定。英国に入ってくるのは、ハイブリッドのみとなるようだ。

土台とするのは、グローバルアーキテクチャー-K、GA-Kと呼ばれるもの。カムリのほか、新しいRAV-4も採用する。ハイブリッド・パワートレインは、トヨタでは4代目となる最新版。こちらも、新しいカムリに採用されているものと同じ構成だ。

エンジンは2.5Lの4気筒アトキンソンサイクル・ガソリンで、前後に電気モーターを2基搭載する四輪駆動。バッテリーはニッケル水素で、2列目シート下にマウントされる。

1列目と2列目の空間は、大人でも不満ないほどに広々。ガラス製の広いムーンルーフが付き、車内を開放的にしてくれている。

3列目シートへの乗り降りは、比較的しやすい。しかし、2列目シートを最大で180mm前方へスライドできるものの、大人には少々狭い。長時間過ごしたいとは思えないだろう。そのかわり3列目を折り畳めば、広々とした荷室が現れる。

燃費は良好だが、意外にも緩い姿勢制御

走行時の車内は、基本的には静か。20インチのホイールを履いている割に、路面からの影響は少ないといえるだろう。ただし試乗車の場合、時折2列目シートから振動音が生じていた。

タイヤは、グッドイヤー製のオールシーズンだったが、英国版では変わる予定。欧州の道路環境に合わせて、サスペンションにも手が加えられるだろう。

北米市場向けのクルマとはいえ、コーナリング時のボディーロールは、驚かされるほどに大きい。路面の起伏に対するボディ制御も、緩く感じられた。一方で小さな隆起などの処理は、優れている印象だ。

ステアリングホイールの操舵感は、全長5m近いSUVとして考えれば、充分納得できる重み付けと正確性。カムリほど、満足感のある感触ではない。北米で売られている3列シートのSUV、キア・テルライドほど優れているともいえない。

トヨタ自慢の最新ハイブリッド・システムは、従来どおり良く調律されている。32km/hまでの速度域なら、電気モーターだけでの走行も可能。高速走行時にアクセルを離すと、コースティング状態にもなる。

ハイランダーが焦点を当てているのは、突出した運動性能ではなく、優れた経済性。それでも、スマートな加速と滑らかな追い越しにも対応できる、不足ないパワーがある。

欧州では高い人気を獲得できるか

今回の試乗では、市街地を中心に1週間ほど走らせたが、平均燃費は14.9km/Lだった。欧州向けのハイランダーも、同等の燃費を達成すると考えられる。最高出力は、欧州の規制に合わせて2psほど削られる見込み。

北米には3.5LのV6ガソリンエンジン版も存在する。こちらの燃費も8.9km/L程度と、セグメントで見れば悪くない。

英国への導入に当たり、トヨタは乗り心地や操縦性の面で改善を加えてくるはず。来年の発売までにどのような変化を得るのか、期待したいところだ。

北米市場で見ると、ハイランダー・ハイブリッドは、完成度の高いキア・テルライドに並ぶ訴求力は備えていない印象だった。ただし、テルライドはハイブリッドが選べない。またフォード・エクスプローラー・ハイブリッドより、ハイランダー・ハイブリッドの方が燃費は良い。

欧州での販売価格は発表されていない。大きなトヨタ製ハイブリッドSUVが、英国などでどんなライバルと比較されるのか、まだ予測は難しい。少なくとも、ボルボXC90リチャージT8のような、プレミアム価格は付かないと思うけれど。

カナダ仕様のトヨタ・ハイランダー・ハイブリッドは、3万1000ポンド(418万円)に相当する。おそらく欧州では、北米以上の人気を獲得するのではないだろうか。

トヨタ・ハイランダー・ハイブリッド・リミテッド(北米仕様)のスペック

価格:未定
全長:4950mm
全幅:1930mm
全高:1730mm
最高速度:185km/h
0-100km/h加速:8.0秒
燃費:15.2km/L
CO2排出量:146g/km
乾燥重量:2065kg
パワートレイン:直列4気筒2487cc+ツイン電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:246ps/6000rpm
最大トルク:24.1kg-m/4400rpm
ギアボックス:CVT

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みんなのコメント

4件
  • いやこれ、アメリカで乗る分には最高よ
  • 初代も好きだったな。初代よりも好きだな。
    と言うか今ある各メーカーのSUVの中で一番好きだな。
    是非、日本でも販売して欲しい…買えないけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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