スーパーGT第6戦SUGOのGT500クラスは、トップチェッカーを受けた17号車Astemo NSX-GTの失格により、8号車ARTA MUGEN NSX-GTが繰り上がりで優勝となった。大湯都史樹にとっては、念願のスーパーGT初優勝となった。
“速さにこだわる男”と自称する大湯は今季、その速さを存分に見せながらも結果に繋げることができないレースが続いた。それはスーパーフォーミュラも同じ。スーパーフォーミュラではポールポジションを2回記録するも、トラブルやアクシデントで長らく決勝ノーポイントが続いた。スーパーGTでもトラブルに自身のミスも重なり、開幕戦で3位に入って以降は無得点のレースが続いていた。
■タイトル候補浮上から一転、優勝が幻となった17号車Astemo。車検不合格となったスキッドブロックの局地的なすり減りにチーム側も驚き
迎えた今回のSUGO戦、8号車は予選で大湯がポールポジションを獲得。決勝スタートドライバーを担当した野尻智紀は力強い走りを見せ、首位のポジションを守り続けた。その後大湯にドライバー交代するタイミングで、素早いピット作業を見せて前に立った17号車Astemoに首位を譲ることになるが、52周目に大湯が17号車をオーバーテイクし、再び首位に立った。ただその後のペースが優れず、残り8周で17号車に再逆転を許し、2番手でチェッカーを受けることになった。
2位として暫定表彰式を終えたばかりの大湯は、8号車が選択していたタイヤはライフに懸念があり、終盤は苦しいレースになったと振り返っていた。
「(17号車を)抜いてからペースは良かったんですけど、“そういうタイヤ”を選択してしまっていて、ペースが怪しくなっていきました。マネジメントはもちろんしていましたが、そういう問題でもなく……」
「(練習走行などで)そこまで多くの周回を走っていなかった種類のタイヤだったんです。プラスして予定よりも持ちが悪かったです。ピックアップはみんな感じていたと思いますけど、その中でも特にマッチしていなかったと思います」
ペースに苦しみながらも、追いすがる23号車MOTUL AUTECH Zを0.529秒差で振り切って2番手チェッカーとなった大湯。レース前の目標に掲げていた「気負わずやる」という部分が達成でき、やれるだけのことはやれたという満足感と、勝てるレースを逃したことへの悔しさが混在したような心境だったというが、その数時間後に吉報が届くことになる。17号車の車検不合格による優勝が決まったのだ。
大湯が8号車の優勝確定を知ったのは、チームの撤収作業も進む暗闇のパドックであった。サーキットを後にしていた野尻もとんぼがえりし、チームと勝利を喜んだ。
優勝が決まった大湯は次のように語った。
「良かったです。もちろんレースで勝ちたいですけど、何より結果が欲しかったレースだったので。ここで優勝できるかどうかで、チャンピオンシップにも大きく関わってきますから」
「(繰り上がり優勝で)複雑な気持ちはありますけど、16号車(ARTA MUGEN NSX-GT)の方は勝てた中でこっちは勝てず、良いレース、満足いくレースができていない時間が続いていたので、その鬱憤を晴らすことができて本当に良かったです」
「これまでに色々積み上げてきたからこそ、走りきることができました。最後23号車を抑えられてよかったです(笑)」
前述の通り、他カテゴリー含めて噛み合わないレースが続いてきた大湯だが、今は“波”に乗っているように感じられているようだ。
「どんな形であれ、今まで獲れなかったポールと優勝を獲れたので、波は来ているのではないかと思います。(次戦)オートポリスも勝たないとですね」
チャンピオン争いにも言及した大湯だが、第2戦以降ノーポイントが続いていた8号車は、今回大量21ポイントを加算したことでランキング7番手に浮上。依然トップとの差は19点あるが、残る2レースで優勝、もしくはそれに近い結果を残せば、大逆転でのタイトルも不可能ではない。
第6戦SUGOからの怒涛の3連勝に向けての意気込みを聞くと、大湯は「やるしかない」と笑顔を見せた。
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