テスラ、EVとして初首位
テスラ・モデルYが2023年の欧州市場における最多販売車種となり、EVとして初めて首位を獲得した。
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モデルYは2020年から販売され、米国、中国、ドイツで生産されている電動クロスオーバーだ。調査会社ジェイトー・ダイナミクスの発表では、昨年は2022年比84%増となる25万1604台を欧州で販売した。
同じくテスラのモデル3は10万883台で総合32位、EVとしては2位となった。
「テスラは、モデルYの人気急上昇と全車種の値下げにより、欧州進出以来最大の市場シェアを記録した。適切な時期に適切な場所で、適切な製品を提供している」とジェイトーのグローバルアナリスト、フェリペ・ムノス氏は分析する。
ブランド別では、134万3740台を販売したフォルクスワーゲンが首位に輝き、トヨタの81万9544台、アウディの73万690台が続く。テスラはボルボと日産を抜き、16位についた。
1. テスラ・モデルY:25万1604台、前年比84%増
発売から4年目となるテスラ・モデルY。実用的な航続距離と性能、装備が首位獲得に一役買ったと思われる。2023年初頭の相次ぐ値下げにも助けられた。飛ぶ鳥を落とす勢いのモデルYは、2024年も欧州市場のベストセラーとなるのだろうか?
2. ダチア・サンデロ:23万4715台、前年比18%増
ルーマニアのダチアが販売するBセグメント・ハッチバックのサンデロは、過去2年間2位をキープしている。その人気は、欧州全土で生活費危機が続く中、卓越したコストパフォーマンスによって支えられている。広々とした室内空間と優れたハンドリングを持ち、コンパクトカー分野における激しい競争を勝ち抜いた。
3. フォルクスワーゲンTロック:20万4610台、前年比13%増
フォルクスワーゲンの欧州ベストセラーに君臨しているのはCセグメントSUVのTロック(T-Roc)で、その人気は当分の間続きそうだ。今や販売台数では、歴史あるフォルクスワーゲン・ゴルフをも上回っている。最近の改良ではインテリアの質感が向上し、数少ない「弱点」の1つが解消された。
4. ルノー・クリオ:20万1604台、前年比42%増
ルノーのBセグメント・ハッチバックのクリオ(日本名:ルーテシア)は、今やフォルクスワーゲン・ゴルフよりも売れている。ほんの少し前までは、このような結果は想像できなかった。欧州の消費者の目を引くルックスだけでなく、ハイブリッドの「Eテック」やシンプルな1.0Lガソリンなど、経済的なパワートレイン・ラインナップも魅力的。今年も変わらぬ人気を保ちそうだ。
5. プジョー208:19万3679台、前年比6%減
プジョーのBセグメント・ハッチバック、208は2022年の欧州ベストセラー車だったが、残念ながら2023年はトップに届かなかった。とはいえ、ガソリン車とバッテリーEV(e-208)のパワートレインを選べるなど、検討に値するコンパクトカーであることに変わりはない。加えて、ルックスの評価も高い。
6. オペル/ヴォグゾール・コルサ:18万8154台、前年比15%増
ドイツなど欧州大陸ではオペル、英国ではヴォグゾールから販売されるコルサは、プジョー208の廉価版兄弟車として旺盛な需要を誇る。年内に改良新型が発売され、両ブランドの特徴である「ヴァイザー」デザインのフロントエンド採用、バッテリーEV(コルサ・エレクトリック)の航続距離の延長が予定される。
7. フォルクスワーゲン・ゴルフ:18万3716台、前年比4%増
欧州で長年愛されてきたCセグメント・ハッチバックのフォルクスワーゲン・ゴルフだが、年を追うごとに徐々に順位を下げている。しかし、今でも優れたオールラウンダーであることに変わりはなく、今年は内外装デザインを刷新した改良新型が発売される予定だ。
8. トヨタ・ヤリスクロス:17万6285台販売、前年比29%増
ヤリスクロスが欧州でヒットしている理由は簡単だ。比較的手頃な価格であるだけでなく、「トヨタ製」の揺るぎない信頼性に裏打ちされている。ハイブリッド・パワートレインも優秀で、アクセルワークに注意すれば平均燃費25km/lも容易く達成できる。
9. フィアット500:17万3187台、前年比3%減
フィアット500ほど認知度の高いコンパクトカーはあるだろうか。現行型は2007年から販売されており、すぐに姿を消すことはないだろう。最近では、バッテリー容量が最大44kWhの新世代EVが追加された。しかし、今でも圧倒的に人気があるのはガソリン車で、販売台数のうち10万8943台を占めている。
10. スコダ・オクタヴィア:16万662台、前年比43%増
チェコのスコダが販売するCセグメント・ハッチバックのオクタヴィアは、当初おとなしい成績を見せていたが、年後半の好調でトップ10入りを果たした。さらに、今年後半には改良が実施され、パワフルなvRSモデル、新しいインフォテインメント・システム、サステイナブルな内装材が導入される予定だ。
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