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ガソリン車規制さらに強化! テスラに新EV?? どうなる車社会 最新テクノロジーニュース5選

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ガソリン車規制さらに強化! テスラに新EV?? どうなる車社会 最新テクノロジーニュース5選

 2020年10月27日、「中国政府が2035年をめどに通常のガソリン車全廃を検討」とのニュースが駆け巡った。

 現在新車販売全体の約5%を占めている電気自動車や燃料電池車などの割合を2035年をめどに50%以上まで引き上げ。残りもハイブリッド車として、ガソリンだけの車は全廃させるという。

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 クルマの環境規制については、米カリフォルニア州が2020年9月、2035年までにガソリン車・ディーゼル車の販売を禁止する方針を発表したばかり。

 広がるガソリン車禁止の動きの話題を中心に、世界を取り巻く最新テクロジーの話題を5本お届け!

■本日のピックアップ
・国内メーカーにも影響甚大!!! 欧米でじわじわ広がる「ガソリン車禁止」の動き
・テスラが新EVを示唆 1台2万5000ドル!!?
・中国、燃料電池車購入への補助金を打ち切り??
・首相肝いり!!? 運転免許証をマイナンバーカードと統合
・jpgよりも高画質で容量は半分!?! 新規格「HEIF(ヒーフ)」とは?

【画像ギャラリー】ピックアップした5つの話題をギャラリーでクイックチェック!!!

※本稿は2020年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/写真AC、AdobeStock、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年11月10日号

■国内メーカーにも影響甚大!!! 欧米でじわじわ広がるガソリン車禁止の動き

●一度決まった規制値をさらに厳しくする欧州

 コロナ禍を機に、持続可能な社会を作ろうという動きが進んでいるが、自動車業界がその対応に苦しんでいる。

 9月下旬、EUのフォンデアライエン委員長が「2030年の温暖化ガス排出量をさらに減らす」と表明し、その具体策として、自動車のCO2削減の強化をあげた。

 実はEUは、2030年の自動車のCO2削減量を2021年比「37.5%減」と決めたばかり。ところが今回の提案で「50%減に強化」という策が急浮上し、自動車業界は悲鳴を上げているのだ。

 そもそも現行の削減量ですら、ガソリン車の燃費にすれば40km/Lという凄い数値。50%減になれば内燃機関での達成は不可能で、EVの出番となる。VWのディース元社長によれば「欧州販売の半分以上をEVとする必要がある」そうだが、これは並大抵の努力で実現するものではない。

 ところが欧州だけではなかった。トランプ大統領のおかげで内燃機関に追い風が吹いていたアメリカでも、カリフォルニア州が「2035年までに内燃機関乗用車の販売を禁止する」と言い出したのだ。

 カリフォルニアといえば、ビッグ3よりもトヨタ、ホンダが売れる日本車王国。この州ひとつでEU全域の半分の日本車を売るというのだから日本企業への影響はデカイ。特に北米依存型のスバルは、対策が急がれるだろう。

昨年12月にフォンデアライエン委員長が就任したEUは、早々に温暖化ガス削減強化を打ち出している

●異常気象の影に見える「ゲームチェンジ」争い

 こうした決定の背中を押したのが、この夏に世界中を襲った異常気象であることは間違いない。

 欧州の熱波やアメリカやオーストラリアで頻発する山火事、アジアを襲う大型台風などが、人々に「なにか手を打たなくては」と思わせたわけだ。

 このままいけば、2050年以降は夏の北極が氷のない海になり、多くの先進国が位置する中緯度地域では、暑くてオリンピックが開けなくなるという予測もある。

 そのいっぽうで各国政府には、「これを機に、ドイツや日本が力を持つ現在の自動車産業をリセットしたい」という思惑もあるようだ。とりわけイギリスやフランス、中国などは、EV化によって自国の自動車産業を経済の柱に育てたいという強い意志を感じる。対するドイツは優位性を譲るものかとEVシフトを急いでいるが、肝心の日本メーカーにいまいち戦略性がないのが気がかりだ。

 とにかく、自動車がとんでもない激動の時代に突入することは間違いない。

■1台2万5000ドル!!! テスラが新EVを示唆

●バッテリーのコストを56%削減して実現

 去る9月23日、テスラが株主総会に合わせて「バッテリー・デイ」というイベントを開いた。その内容が刺激的なので紹介しよう。

 EVの価格を決める大きな要素がバッテリー。その価格は年々下がっているのだが、テスラによれば、近年下げ止まりの傾向にあるという(下のグラフ)。

電池1kWhあたりの価格推移。2021年以降の実線がテスラの改革により実現する低減効果

 テスラは以下の5つの改革を行い、この流れを打破しようというのだ。

(1)バッテリーセルの再設計……バッテリーを構成するセルのサイズを、コストと航続距離から直径46mm、長さ80mmが最適と判断。電極部分の改良なども行い効率を高める。
(2)製造工程の見直し……ドライ電極の採用で有機溶剤の回収行程などをなくし、生産効率を大幅に向上。
(3)正極素材の改良……希少金属であるコバルトの使用を全廃。
(4)負極素材の改良……シリコンを添加し、リチウムイオンの蓄積効率を高める。
(5)搭載方法の変更……セル≫モジュール>パックという電池構造を止め、セルをシャシーに直付けにする。

 この5つの改革によって、テスラは航続距離を最大54%向上、1kWhあたりのコストを56%削減するという。その成果として2023年に、1台2万5000ドルのEVを投入するというのだ。

 現在の最廉価車両「モデル3」よりさらに1万ドル安いが、実現すれば衝撃的だ。

テスラの新型シャシー。バッテリーパックという概念を捨て、フロアに直接セルを敷き詰める

 折しもVWが「ID.4」を発表し、「同じSUVタイプのモデルYより1万ドル安い」とアピールしたばかり。EVの低価格競争の勝者は、はたして……?

■中国、燃料電池車購入への補助金を打ち切り 次の一手は??

 中国が、燃料電池車購入への補助金を打ち切り、メーカー自体へ奨励金を払う形に方向転換した。大きく花開いたバッテリー型EVに対し、FCVがまだまだ開発途上にあることの現われともいえる。

 中国では、トヨタが現地メーカー5社とFCVの合弁会社を立ち上げている。ノウハウを提供するだけでなく、ぜひともトヨタ自身のFCVが成長する場にしてほしい。

今年12月の発売を控えるトヨタの「MIRAI」

■首相肝いり!!? 運転免許証がマイナンバーカードと統合

 運転免許証がマイナンバーカードと統合されるようだ。菅首相が国家公安委員会に強い指示を出したという。

 具体的には、運転免許証番号をマイナンバーカードと紐づけ、デジタル化してスマホアプリとして使用する方法が検討されているようだ。

 とはいえその裏側には、認知が進まないマイナンバーカードの普及促進に免許証を利用しようという思惑が透けて見える。

 めんどくさい運転免許の更新をオンライン化するなど、ぜひともユーザー本位のデジタル化を実現してほしい。

デジタル化よりもめんどうな更新手続きを簡略化してほしい

■jpgよりも高画質で容量は半分!?! 新規格「HEIF(ヒーフ)」とは?

 旅行に行けば写真を撮るが、近頃JPEGに代わる新しい画像ファイル形式が普及しているのをご存知だろうか。

「HEIF(ヒーフ)」というこのファイル形式、アップルが2017年にiOS11に採用して広がり始めたのだが、今年4月、キャノンの最高級一眼レフ「EOS1D・XマークII」に、さらにソニーの最新型ミラーレス「α7 SIII」に採用されて認知が進んだ。

 JPEGよりも高画質でデータサイズも約半分になるから経済的。iPhoneユーザーなら乗り替えるべし。

長く慣れ親しんだjpgがなくなるのは寂しいが、jpgよりも高画質で容量が半分というのはたしかに魅力的だ

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