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平成の軽スポーツカーが激アツ! 気分はF1ドライバー!? スズキの「カプチーノ」の魅力とは?

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平成の軽スポーツカーが激アツ! 気分はF1ドライバー!? スズキの「カプチーノ」の魅力とは?

■「頭文字D」に登場した唯一の軽自動車

 昨今の軽自動車は背が高いモデルが人気で、ホンダ「N-BOX」やダイハツ「タント」、スズキ「スペーシア」といったスーパーハイトワゴンと呼ばれる実用的なモデルが売れ筋となっています。
 
 その一方で、軽スポーツカーはその数を減らしており、ホンダ「S660」やスズキ「アルトワークス」はすでに生産を終了。現在残るのはダイハツ「コペン」のみという状況です。

【画像】小さい「カプチーノ」走りは本格的!「平成のABCトリオ」画像を見る

 かつてはさまざまな軽スポーツカーが存在していたのですが、なかでも「平成のABCトリオ」と呼ばれた車種が存在しました。

「A」はマツダ「AZ-1」、「B」はホンダ「ビート」、そして「C」はスズキ「カプチーノ」といったように、それぞれの車名の頭文字をもじっていたのですが、このなかで実力・スタイルともに頭ひとつ抜けていたのが、カプチーノではないでしょうか。

 カプチーノは1991年10月から1998年10月まで販売されており、前期モデルは「F6A型3気筒DOHCインタークーラーターボエンジン」、後期モデルは「K6A型3気筒DOHCインタークーラーターボエンジン」を搭載しました。

 前期・後期ともに最高出力は軽の自主規制いっぱいの64馬力、最大トルクは前期モデルが8.7kgf・m/4000rpm、後期モデルが10.5kgf・m/3500rpmとなり、後期モデルのほうが力強い走りを提供してくれます。

 さらに、1990年代に販売されていた軽スポーツカーでは唯一となるFR(後輪駆動)駆動方式を採用しながら、フロントアクスルより後部にエンジンの重心を位置させる「フロントミッドシップ」を目指し、フロント51対リア49という重量配分を実現しているモデルでもあります。

 カプチーノはロングノーズ・ショートデッキの超スポーツボディスタイルを採用。サイズは小さいのですが、ダッジの名車「バイパー」にも似たスタイリングが特徴です。

 内装にはそこまでこだわっておらず、エアコンなど必要最低限の装備が備わっているだけという、F1ドライバー視点で運転することができます。ただし、スピードメーターやタコメーターは視認性が非常に良く、クルマの状況が把握しやすい配置になっています。

 そんなカプチーノ最大の魅力は、4通りのルーフバリエーションです。「ハードトップ」「Tバールーフ」「タルガトップ」「フルオープン」の4タイプを実現できる画期的なルーフ構造を世界初採用しました。なお、ルーフは取り外してトランクに収納することが可能です。

 そんなカプチーノの走りはどうなのでしょうか。カプチーノはステアリング操舵性が良く、車重約700kgと軽量なアルミボディを武器に、キビキビとコーナーを駆け抜けることができます。

 そして車高が低く、非常に低重心。地面を這うような運転感覚を楽しめます。

 サスペンションは4輪ともダブルウィッシュボーン式を採用。上下一対のアームでタイヤを保持している機構を軽として初めて搭載し、純粋に走る楽しさを味わえるモデルとして人気を博しました。

 最近ではカプチーノを見かけることも減ってしまいましたが、大ヒットした漫画「頭文字D(イニシャルD)」に唯一の軽自動車として登場しています。

 当時はセカンドカーとしてカプチーノに乗る中年男性が多い印象がありましたが、意外にも小さい子どもからも大人気のクルマです。

 カプチーノは維持費が安いのも魅力のひとつ。コンパクトなボディで自分の思い描いたラインでコーナーを駆け抜けることができる、クルマ好きを魅了した貴重な軽スポーツカーだったといえるでしょう。

※ ※ ※

 2023年3月現在の中古相場では概ね100万円前後で販売されていることが多いようです。近年の海外における国産スポーツカー人気ということもあり、今狙っているのであれば、早めに手を打っておいたほうがよいかもしれません。

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  • ほぼオープンかクーペでしか走らなかった。
    Tバーやタルガは風の巻き込み方が妙になり、好きではなかった。
  • 12,000rpm を超えるタコを積んだ車は見当たらない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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