8月18日、2024年MotoGP第11戦オーストリアGP MotoGPクラスの決勝レースがレッドブル・リンクで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのアレックス・リンスが16位、ファビオ・クアルタラロは18位で終えた。
決勝日を迎えたレッドブル・リンクは、朝から分厚い雲が上空を覆っていた。そのため朝のウォームアップ走行では、決勝レースでのフラッグ・トゥ・フラッグの展開も予想し、マシンの乗り換え練習を実施するライダーの姿も多くあった。
バニャイアが今季7勝目。M.マルケスはスタートで13番手に後退するも4位でゴールを果たす/第11戦オーストリアGP
同様にマシンの乗り換え練習を行ったヤマハ勢は、クアルタラロが11番手、リンスが23番手で終え、決勝前最後の走行を終えた。そして迎えた午後の決勝レースは曇り空の下で始まり、心配された雨の展開もなく、終始ドライコンディションで進んだ。
スプリントではクアルタラロとリンスで異なるタイヤ選択だったが、決勝は全24名がフロントとリヤともにミディアムタイヤを選択。スタートでは、クアルタラロがオープニングラップで11番手、リンスは19番手とそれぞれ順位を上げる。しかし、序盤からふたり揃って徐々にポジションを下げてしまう展開に。
土曜日のスプリントで「混走時のブレーキングに課題がある」と言っていたクアルタラロは、決勝でもレース運びに苦しんでいた。3周目に14番手まで順位を落とし、トラックリミットの警告が掲示されるほど、攻めた走りで追い上げを図っていく。
ところが、その後トラックリミットによるロングラップペナルティを課され、一気に3つポジションを落として15ラップ目には19番手まで後退。それによってリンスは17番手に浮上する形となったが、両者は最後まで挽回することが出来ないまま終盤を迎えた。最後に前を走るライダーのリタイアなどもあり、リンスは16位、クアルタラロは18位でチェッカーを受けた。
今大会が復帰戦となったリンスは、土曜のスプリントでマシントラブルによりリタイアとなったものの、決勝はそれを上回る16位でフィニッシュ。ポイント獲得には一歩及ばなかったが、力強い走りを見せた。クアルタラロは、スプリントより厳しいレースとなってしまい、悔しさが残る結果となった。
次戦は1週間のインターバルを挟み、8月30~9月1日に第12戦アラゴンGPが開催される。それに先立ち、ヤマハ勢は8月20~21日、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリでプライベートテストを行うとのことだ。少しずつ前進を見せるヤマハ勢は、プライベートテストを経て次戦以降にどのような活躍を見せてくれるだろうか。
■アレックス・リンス(決勝:16位)
「非常にタフなレースだったし、完走するのが難しかった。原因の1つ目は暑さ、2つ目はマシンの状態だ。セッティングを変更したことで昨日よりは少し改善されていたけれど、依然としてリヤタイヤが浮き上がってしまう感じがあった」
「リヤが路面から離れてしまうとフロントブレーキに頼らなければならなくなるから、何度もロックさせてしまった。そのような状況のなかでも懸命に対処し、安定性を維持して走り切り、困難を克服できたことは良かったと思っている。次のミサノテストが楽しみだ。準備はできているよ!」
■ファビオ・クアルタラロ(決勝:18位)
「本当に厳しい週末だった。とくに今日のメインレースでは、もっと上を目指せると考えていたんだ。トップから離され過ぎているから、ハードワークが必要だね。未来のために、それが必要だ」
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