フランス国民の大衆車2CV生誕70周年を祝して刊行された写真資料集【新書紹介】

Citroen 2CV 70 ANS DE POPULARITE

シトロエン社が1948年に発表したフランス国民の大衆車である、2CV生誕70周年を祝して刊行された写真資料集である本書。

本編は大きく10章に分けられ、2CVの原型となった1939年登場のTPV試作車、2CV誕生から50年代、60年代、2CV4、2CV6、バン型AKS400、キュートな限定車ドーリー、後継車ディアーヌ、ABS樹脂ボディのメアリ、英国生産の2ドアクーペのビジュー、オープンスポーツ仕様車など、派生モデルについてもスペックデータと合わせ詳しく記述されている。

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『2CV』がフランスでの生産を止めると聞いて、最終生産に近い個体を新車で買った友人は、昭和63年からずっといまだに持っている。

その車の凄いところは、何と「クーラー」が付いているところ！

なんでも転勤で大阪にいたころ、あるショップに掛け合って、特注で作ってもらったのだとか（その後、そのショップがそれを製品化し、売り出したそうで、だから今、もし2CVにクーラーが付いている個体があったら、まさしく自分の車がドナーとなった物だろうとのこと）。

「当初は2CVにクーラーなんて邪道も邪道で、参加した2CVクラブでも賛否あり、どちらかと言うと眉をひそめる方が多かったが、いまだにこの車を持ち続けていられるのは、夏にクーラーがあるからにほかならないんで、自分的には正解だった」という彼には、"33年間所有"と言う覆し難い実績がある以上、全てオリジナル以外は認めないという考え方はどうなんだろうという気もしてくる。

スタジオ・ジブリの「２馬力」の元ネタ。