■新型モデル続々! フェラーリからも登場!? 超高級SUVが人気の理由
2020年春と予告されていた、アストンマーティン初のSUV「DBX」のデリバリーが始まります。AMG製V型8気筒4リッターツインターボ(最高出力550馬力)を搭載し、価格は2299万5000円(消費税込、以下同様)です。
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2000万円超えと聞くと、一般的なサラリーマンにとっては高嶺の花です。ところが、この2000万円台は超プレミアムSUVとしては、あくまでも相場なのです。いったい、どういうことなのでしょうか。
例えば、ランボルギーニ「ウルス」は、4リッターV型8気筒ツインターボ(最高出力650馬力)搭載で、価格は2917万円。
ベントレー「ベンテイガ」は、6リッターW型12気筒(最高出力608馬力)で2907万5000円。4リッターV型8気筒ツインターボ(最大出力550馬力)搭載車は2081万7000円。
ベンテイガの購入層について、ベントレーモーターズジャパン関係者は「初めてベントレーをお買い求めされる人が多く、年齢は幅広いです。乗り換えは、メルセデス・ベンツからなどさまざまあります」と、日本市場の状況を説明します。
また、2000万円台を超えてもう一段ステップアップすると、6.7リッターV型12気筒(最高出力571馬力)搭載のロールスロイス「カリナン」という選択肢もあります。こちらのお値段はグンと上がって3920万円です。
日本でも2000年代に入り、すっかり人気車種として定着した感がある、SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)ですが、どうして超プレミアムブランドはこぞって2010年代になってSUV市場に参入してきたのでしょうか。
欧州高級ブランドとして、大量生産型SUVを初めて手掛けたのは、ダイムラーのメルセデス・ベンツ。モデルは「Mクラス」(当時)です。1990年代後半に、アメリカ南部のアラバマ州で生産が始まりました。
欧州メーカー各社は、当時アメリカでの現地生産化を推進していて、1990年代半ば頃から全米で人気が上昇し始めたSUVを、メルセデス・ベンツ北米生産の第一号モデルとしたのです。
当時、筆者(桃田健史)はアメリカ南部に居住していたので、Mクラスに試乗する機会がよくありました。正直な感想としては、初期型のMクラスはアメリカ人好みのテイストになり過ぎていて、メルセデスらしさが乏しいと思いました。
その後、サウスカロナイナ生産で2000年に登場したBMW「X5」は、ドイツ車らしさを十分に加味していると全世界で人気となり、日系プレミアムブランド(レクサス、インフィニティ、アキュラ)にとってX5が高級SUV開発のベンチマークとなりました。
驚きだったのは、2002年に北米導入されたポルシェ「カイエン」です。多くの欧米ジャーナリストが、無謀な挑戦と表現していたにも関わらず、結果的には北米でのポルシェの販売を倍増させる大成功となりました。
こうしたジャーマン3(メルセデス・ベンツなどのダイムラー、BMW、フォルクスワーゲングループ)のプレミアムSUV戦略はその後、ハイパフォーマンス路線、高級路線、そしてリーズナブルな小型車までのフルラインアップ化が進みます。
この影響が、日系、韓国系、そして中国地場系のメーカー各社におよび、2000年代には米中を主体とした世界的な高級SUVシフトが一気に進みました。
■ベントレーのSUV「ベンテイガ」登場の衝撃
こうしてSUVが世界中で、普通のクルマになっていくと、市場からは超高級SUVを望む声が芽生えてきました。1000万円級のGクラスや、ランドローバー「レンジローバー」を超える2000万円級が、ひとつの目安になったのではないでしょうか。
それを具現化したのが、2012年3月のスイス・ジュネーブモーターショーにベントレーが出展したコンセプトモデル「EXP 9F」です。
のちにベンテイガになるのですが、ワールドプレミアでは、集まった世界各国のジャーナリストの多くから「ウォー」という低いため息のような声が聞こえてきました。
この「ウォー」は、筆者なりの言葉にすれば「ついに、ベントレーまでもが」という感じです。
また、SUVの開発ノウハウやパワーユニットについても、VWグループとしての知見と知財を有効活用できたことが当然、ベントレーとしての商品企画の裏付けになっています。
超高級SUVトレンドは、スーパーカーにも及びます。ベントレーと同じVWグループであるランボルギーニが先手必勝の戦略に出ました。「ウルス」の誕生です(2017年発表)。
そして、真打ちは、2021年登場と噂されている、フェラーリ初のSUV「プロサングエ」(仮称)です。
2020年代は、超プレミアムSUVは当たり前の時代に。さらにその先、超プレミアム系ブランドはどのような進化を遂げるのでしょうか。
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みんなのコメント
1.人気のSUVを出すことにより、多くのユーザーから支持を得たい。そうすることでブランドを維持したい。
2.粗利益がSUVは高めで儲かる。開発も同じグループ企業からのコンポーネンツを利用できるから、車種の拡充は楽になった。スポーツカーだけでは儲けが知れているんでしょうね。
3.実際、ポルシェの成功を目の当たりにしていますからね。何匹目のドジョウかわからんけどあやかりたい気持ちになりますね。