2024年4月にイチバン売れたSUVは、ヴェゼルだった!
ホンダのグローバル・スモールSUV戦略車として2013年に初代が登場したヴェゼル(ほとんどの国で輸出名はHR-V)。2022年に2代目にフルモデルチェンジされ、そして今年4月にマイナーチェンジされた。
事前に先行情報を公開した効果もあってか、人気は順調。4月の販売台数は7752台、5月は5717台で、SUVではトップだ。登録車全体でも、4月は第4位、5月は第6位となったのだから、たいしたもの。
計画以上の受注にホンダは追われているが、それでも現在のところオーダーから納車までは1~2カ月、ガラスサンルーフ仕様は+1カ月というところだという。
そんな要注目のヴェゼルに試乗する機会を得た。独特のフレームレスのフロントグリルなど、外観はパッと見には大きく変わってはいない。だが、従来型のユーザーが新型を見て、マイナーチェンジなのに大きく変わってしまった…とガッカリさせることはないから、個人的には評価したいポイントだ。
だが、近くに寄ってよく見ると、グリル形状やフロントまわりの顔つきは少し精悍になったし、テールランプもフルLEDになった。乗り込めば、インテリア全体の印象は変わらないが助手席からもアクセスしやすいセンターコンソールなど、扱いやすさが向上している。
弟分のWR-Vが登場したこともあり、ラインナップも少し変更され、新たなパッケージも設定された。これらについては、試乗しながら紹介していくことにしよう。
e:HEVによる走りは進化。市街地でエンジン作動は減った
まず最初に試乗したのは、中核グレードである、e:HEV XのFF。それに新たに設定されたHuNTパッケージを装着したモデルだ。
エクステリアではカッパーメタリックのガーニッシュや専用デザインのアルミホイール、そしてルーフレールも装着し、アウトドアテイストを強めている。
インテリアではカーキ×ネイビーの専用カラーが新鮮で、シート地はには撥水・撥油機能のあるファブテクトを採用するなど、アウトドアで遊び倒したい人に向いているといえるだろう。
ホンダ独自のハイブリッドであるe:HEVは、モーターで動く領域が増やされた。
これはバッテリー容量は変えておらず、ソフトのアップグレードによるもなのだが、市街地レベルの走行ではエンジンがかかる領域は以前よりも少なくなっている。また、エンジンON/OFFによるショックや音もおさえられており、パワーフローのメーターを見ていないと気づかないかもしれない。
FF車はリアダンパーの減衰力を下げて欧州仕様と同じセッティングにしたそうだが、これが奏功しており、ちょっとしたワインディングロードでの走りも楽しめる。思いどおりのハンドリングを実現しながら、しかも乗り心地は悪くない。今回の試乗ではリアシートにカメラマンを乗せる機会が多かったのだが、きわめて快適に過ごせたようだ。
高速道路を走る機会も得たが、ホンダセンシングの出来は相変わらず良く、ACCで走行中、前走車の有無による加減速もスムーズ。エンジンも極端に回転数を上げることなく、またノイズも抑えられている。
ヴェゼルのFFと4WDの比率は8:2だという
続いて試乗したのは、トップグレードであるe:HEV Zの4WD。それに従来型では独立グレードだったPLaYをパッケージとしたモデルだ。
2トーンのボディカラーやグレージュのインテリアカラーがオシャレで、マッドなイメージは感じさせない、都会派のSUVといった感じだ。とくにインテリアは女性にもウケそうだ。
またZとXではグレードの差で、装備もけっこう異なる。例えば、全席ワンタッチパワーウインドー、リアベンチレーション、パワーテールゲートなどはZのみの装備。ただしZとXでは30万円以上の価格差があるから、このあたりは予算と使い方で検討して選びたいものだ。
e:HEVのパワートレインそのものはFFと同じだが、やはり車両重量が100kg違うこともあり、軽快感はFFには劣る。
またZは18インチのタイヤ&ホイールを装着しており、これも16インチのXより重さを感じさせる。静粛性に極端な違いはないが、FFのほうが静かだ。今回の試乗はドライの舗装路がほとんどで4WDの恩恵を試すような機会はなかったが、減速時のみリアの駆動をやめる4WDは低μ路で空転を減らしたり、効果はかなり高そうだ。
従来型のヴェゼルでは、FFと4WDの比率は8:2だという。
実際、首都圏のような年に1~2回、雪が積もるかどうかというような場所に住んでいて、たまにウインターレジャーを楽しむというレベルなら、FFのSUVにスタッドレスタイヤを履けば問題なく過ごせるはず。とはいえ、より北の積雪地帯に住んでいるのなら、4WDは必要不可欠になるだろう。
最後に短時間だが、エンジン車にも試乗した。WR-Vとの差別化のため4WDのみの設定で、リーズナブルな価格となった。前述のような寒冷地でエンジン車のコンパクトSUVを探しているなら、この選択もありだ。1.5Lエンジンは必要かつ十分なパワーで、走りっぷりは悪くない。
ヴェゼルの属するコンパクトSUVクラスは、国内外のライバルがひしめいている。内外装をリファインし、走りや乗り味も向上させたヴェゼルは、SUVトップの座を守り続けられるのか。今後の健闘に期待したいところだ。
試乗車のスペック
ヴェゼル e:HEV X HuNTパッケージ(FF)
<>内はe:HEV Z PLaYパッケージ(4WD)メーカー希望小売価格(税込)299万8600円<377万6300円>
●全長×全幅×全高:4340×1590×1580<1590>mm
●ホイールベース:2610mm
●車両重量:1350kg<1450>
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:1496cc
●最高出力:106ps/6000~6400rpm
●最大トルク:13.0kg-m/4500~5000rpm
●モーター最高出力:131ps/4000~8000rpm
●モーター最大トルク:25.8kg-m/0~3500rpm
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:レギュラー・40L
●WLTCモード燃費:26.0km/L<21.3>
●タイヤサイズ:215/60R16<225/50R18>
ヴェゼル G(4WD)主要諸元
メーカー希望小売価格(税込)264万8800円
●全長×全幅×全高:4340×1590×1580mm
●ホイールベース:2610mm
●車両重量:1320kg
●エンジン:直4 DOHC
●総排気量:1496cc
●最高出力:118ps/6600rpm
●最大トルク:14.5kg-m/4300rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・45L
●WLTCモード燃費:15.0km/L
●タイヤサイズ:215/60R16
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
日産が93.5%の大幅減益! ハイブリッドの急速な伸びを読めなかったのは庶民感覚が欠けていたから…「技術の日産」の復活を望みます【Key’s note】
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント