MotoGPは先日行なわれたイギリスGPで、シリーズ創設75周年を記念して、各チームのマシンを記念カラーに塗るという特別な企画を実施した。これは大成功。懐かしいカラーリングをまとったマシンや、特別なカラーリングをまとったマシンが、シルバーストンを駆け抜けた。
そして来年はF1がシリーズ創設75周年を迎える。もし同じような企画を実施するとなれば、各チームのマシンはどんなカラーリングになるのか? チームの歴史も交えて考えて(妄想して)みよう。
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MotoGP(世界ロードレース選手権)の創設は1949年のことだった。舞台はマン島。今も存続しているマン島TTレースがその初戦だった。
それから1年後の1950年、シルバーストン・サーキットでF1世界選手権最初の1戦が開催された。これに端を発したF1の歴史は今も続いており、2025年にはMotoGPと同じように創設75周年を迎える。MotoGPがあれだけの企画をやってのけたのだから、F1でも同じような”特別カラーリング”など、すごいことをやってほしい! では各チームのカラーリングはどうなるのだろうか?
フェラーリ
フェラーリは現在参戦中のF1チームの中では、唯一1950年の1年目から参戦している存在だ(シルバーストンでの初戦には出ていない)。
これまでも参戦開始当初の小豆色に近い濃い赤に塗ったり、ニキ・ラウダなどが走っていた赤と白のツートンカラーに塗られたりと、様々な”レトロカラーリング”を登場させてきた。
ただフェラーリのマシンのカラーリングは基本的にはずっと赤。なかなかレトロなカラーリングは難しいかもしれないが、さてどうなるだろうか?
メルセデス
メルセデスは1954年に参戦をスタートしたが、翌年限りで撤退。復帰したのは2010年だった。こちらもフェラーリ同様、基本的にはずっと銀色。やはり同じようなカラーリングになるのかもしれない。
ただチームの変遷と辿ると面白い。現在のメルセデスの前身はブラウンGPで、ホンダ→BAR→ティレルと遡ることができる。これを考えれば、例えば6輪ティレルの青なんて面白いと思うが、どうだろう……ただティレルの青はフランスの青であり、ドイツ国籍のチームとしては、やはり銀色で落ち着くことになるのかもしれない。
アストンマーティン
アストンマーティンは1959年と1960年に参戦した経験があるが、好成績を残せず……チーム名称としてのカムバックは2021年と最近だ。ただ現在のアストンマーティンも、チームの変遷は実に複雑で、レーシングポイント→フォースインディア→スパイカー→ミッドランド(MF1)→ジョーダンと辿れる。これを考えれば、今でも人気の高いジョーダン191のカラーリング復活なんてどうだろうか? 同じ緑だし!
マクラーレン
マクラーレンは名前が変わることなく、ずっとマクラーレンとしてエントリーを継続。ただマシンのカラーリングはざっくり言えばパパイヤイエロー→マールボロ・カラー(赤白)→シルバーアロー(銀)→パパイヤイエローと移り変わってきた。
やはり赤白のF1マシンをまた見てみたいという気持ちは、多くの人が持っていることだろう。もちろん、タバコ広告に繋がってしまう懸念があるので、なんとか対処せねばならないが……マクラーレンはこれまでにも、ガルフカラーやセナカラーなどを実現してきたチーム。面白いカラーリングを考え出してくれそうだ。
ウイリアムズ
ウイリアムズもずっとウイリアムズとして参戦。その歴史の中には、サウジエアーの白と緑のカラーリングや、キャメル時代、そしてロスマンズ時代、さらにはBMW時代と、印象的なカラーリングは多い。
しかしやはり印象的なのは、青・黄・白で塗り分けられたキャメル時代か。舞台がシルバーストンとなれば、ナイジェル・マンセルの”レッド5”復活となってほしいところだ。ただカーナンバー5をつけているドライバーは現在おらず(最も最近ではセバスチャン・ベッテルだった)。しかしカルロス・サインツJr.が加入したことで”ダブルレッド5”はできるぞ!
アルピーヌ
アルピーヌの歴史は実は長い。アルピーヌとしては2021年からだが、ルノー→ロータス→ルノー→ベネトン→トールマンと遡れるのだ。
この中で選ぶとしたら、アイルトン・セナがデビューしたトールマンも捨てがたいが、やはりベネトンだろうか。ただベネトンもいっぱいあります。1980年代から90年代初頭の極彩色のカラーリングから、シューマッハーがいたころの緑と黄色、マイルドセブンがメインスポンサーだった青主体のカラーリング……このあたりは好みが分かれそうだ。
RB
RBは、前身はアルファタウリ、そしてそのまた前はトロロッソである。ただこのトロロッソも、レッドブルがミナルディを買収して出来上がったチーム。このミナルディがチームの源流となるため、F1チームとしてみた場合は”親チーム”のレッドブルよりもかなり長い歴史がある。
このミナルディのカラーリング復活となれば、大歓声が巻き起こりそうだ。中でも、漆黒に黄色という塗り分けは秀逸。それを角田裕毅がドライブするとなれば、まさに胸熱である。
ザウバー
ザウバーも難しい。同チームは1993年の参戦開始からこれまで、様々な自動車メーカーとコラボレーションしてきたからだ。最初はメルセデス、そしてフェラーリ、BMW、アルファロメオと渡り歩き、2026年からはアウディのワークスチームとなる。
そういう意味では、レトロ感はないかもしれないが、1年前倒しして、アウディカラー先行投入というのもありかもしれない。
レッドブル
レッドブルの歴史は比較的新しい。同チームの参戦開始は2005年からで、前身のジャガー、スチュワートを入れても1997年までしか遡れないのだ。1997年ではなかなかレトロとは言えず……特別カラーリングに一番悩まされるチームかもしれない。
あ、もう一回ダイヤモンドつけてみます?(2004年モナコGPのクリスチャン・クリエンのマシンのノーズ先端には、本物のダイヤモンドが付けられていたが、クラッシュ。この時、ダイヤモンドを紛失してしまったのだ!)。
ハース
ハースも2016年から参戦開始。前身のチームはなく、やはり歴史も浅い。となれば、アメリカをモチーフとしたカラーリングになるのだろうか?
……とここまでmotorsport.com日本版編集部の妄想にお付き合いいただいたが、皆さんだったらどんなカラーリングの”復活”を見たいだろうか? コメント欄で教えていただければこれ幸いである。
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みんなのコメント
マルボロのレッド・ホワイトやガルフカラー、ベネトンカラーなど復刻するなら改めてスポンサー契約するか使用承諾取るか。後者なら文字ロゴは入れられない。
個人的にはザウバーはC12のリキモリブラックでしょと思う。
現存しないチームも多いだけにそれらは復刻されないだろうことはちょっと寂しい。フットワークの赤白ストライプは美しかったし
コローニの個人スポンサー名をびっしり書いた所謂「耳なし法一」とかは面白かったが。