【SCOOP!】新型ホンダ「CB400」は新開発の直4+新世代MT“Eクラッチ”のコンビで来る?!
Youtubeの視聴者様から、AraiのCT-Zレビューしてほしいと依頼がありましたので、今回取り上げます。
CT-Zが登場したのは2012年と10年以上前ですが、現在も販売され続けている、日本では珍しいバイザー付きのスポーツジェットヘルメットです。
白バイが使っているヘルメットのベースになっていることでも有名です。まずはしっかりとディテールを紹介しつつ、実際にバイクで使ってレビューします。
CT-Zの付属品/カラバリ/価格
CT-Zの付属品は収納用袋と取扱説明書というシンプルなもの。
収納用袋は、裏起毛で縫い目を外側にするなど、塗装やシールドに対する配慮が見られ、入り口の紐を絞れば不意にヘルメットが飛び出すことはありません。
長さは斜め掛けするには少々短いですが、肩にかけるか、リュックのように背負って持ち歩くことができます。
取り扱い説明書は、メンテナンスや操作方法など、写真やイラスト入りでわかりやすく解説されており、内装の互換性表記なども掲載されています。
カラーバリエーションに関しては単色のみで、シルバー/ブラック/艶消しブラック/ホワイトの4色。価格は5万600円です。
規格に関してはPSC/SGの他にSNELL規格も取得しています。
CT-Zのデザイン
衝撃を受け流すことを目的としたARAIらしい滑らかフォルムが特徴で、風を取り入れるためのベンチレーションパーツが追加されることで、スポーティーな印象を強めています。
特に後頭部上部に配置されたエアアウトレットは、スタビライザーの効果を期待させるような構造で、下部に関しては車のマフラー部のようなデザインが採用されています。
以前に紹介したVZ-RAMと比べると、頬の部分が前の方までしっかり長く、リブを追加することで強度を確保しています。
滑らかなフォルムの本体に対して、バイザーに関しては角張ったデザインが採用されていて、帽体との隙間を大きめにすることで、風の抵抗を減らす狙いがあるようです。
CT-Zの機能性
バイザーを備えたヘルメットですが、シールドは上まで開けることが可能で、勢いよくシールドを開けると多少バイザーと干渉しますが、裏側には傷を防ぐための素材が貼られています。
バイザーとシールドは併用することが前提で設計されているため、いずれかのみを外すことはできず、取り外しする際には左右のボルトをコインやコインドライバーを使用します。※500円硬貨を推奨
シールドは不意に開かないように左耳下の突起でロックされるようになっており、左手で少し外側に広げながら開閉します。
曇り止め用のピンロックシートの装着にも対応。実勢価格2600円前後で販売されており、強力な曇り止め効果があるので、余裕があれば追加しておきたいところ。
シールド上部には風を取り込むためのベンチレーションが用意され、額あたりの風を取り込めます。
シールド下部にはリブが設けられており、強度を確保しつつ走行風を左右に受け流してくれそうです。
シールドを開けてみると、内装と帽体の隙間を埋めるようにプラスチックパーツが追加されていました。こちらは風の侵入を防ぎ、風切り音を減らすためのウインドシールエッジという機構です。
ベンチレーションに関しては、シールドの他に頭頂部左右に1か所ずつ。ボタンはシーソー式なので,
グローブをつけたままでも操作しやすそうです。
アウトレットは、常時開放の後頭部下側2か所と、ヘルメット下側に2か所。さらに上部に開閉式が1か所ありますが、スタビライザーのようなパーツがついているので、常時開けていても雨などが入ることはないでしょう。
顎紐に関しては軽量なDリングを採用。インカムは剛性を出すためのリブが下淵にあるので、両面テープよりクリップタイプの方が良いでしょう。
CT-Zの内装
トップ/チークパッド左右/顎紐カバー左右の5点すべてが取り外し可能。後頭部下側にレイアウトされたクッションだけが残る形になります。
肌が触れる面の素材には速乾性のある素材を採用することで、汗をかいてもベタつかず快適です。
トップ内装はボタン4点で簡単に脱着可能で、クッション性もバッチリ。
頭頂部のパットがフローティングしていて、ベンチレーションの風を取り込みやすいように隙間も用意されています。
説明書を見てみたところ、サイドには5mmの調整用パッドが入っていて、剥がすことでサイズの調整が出来るようです。
チークパッドはかなり厚く、カバーを外してみると一番外側には衝撃吸収ライナーが貼られ、内側にレイアウトされたベース板をスプリング材で押すことで、頬の下までフィットし、ヘルメットの脱着を楽にします。
さらに一番内側には5mmの調整用パットが貼られており、これを剥がすことでサイズ調整が可能です。
耳回りのカバーをはがしてみると、グレーのクッションに切り込みが入っています。カッターなどで切り込みに沿って剥がすことで、インカムのスピーカーが収まるようになっています。
顎紐カバーはボタン式で取り付けもらくらく。見た目に配慮し、外側は合皮素材が採用されています。
CT-Zの重さ
CT-ZのMサイズ、ホワイトの重さを測定したところ1522gでした。
一般的なスポーツジェットと比べると少し重いのは、バイザーが装着されているからでしょう。
※ヘルメットは製造時に重さに誤差が発生します。単色とグラフィックモデルだと塗料やデカール量が多くなるので、後者の方が重くなる傾向があります。
CT-Zのフィット感
筆者はARAI/SHOEI/KabutoいずれのヘルメットもMサイズ。CT-Zに関してもMサイズを被ってみたところピッタリでした。
チークパッドはフルフェイスと同じぐらい頬全体にフィットしますが、頬が潰れるほどではなく、インカムなどの通話ストレスはないでしょう。
もし少しきついと感じた場合に関しても、左右5mmずつは調整できるので安心です。
CT-Zを被ってレブルで走ってみた
今回は試乗用に借りたレブル250Sエディションに乗って性能をチェック。
走り出してすぐに「涼しいのに静か」ということに感動しました。ベンチレーションを開けず、シールドも全閉にした状態でも涼しく感じるのは、巻き上げの風が入ってくるから。
下道60km/hぐらいまでの走行では、口元ぐらいまでは風が入ってきますが、涼しく感じるものの風切り音はありません。
一般的に、巻き上げが入ってくれば風切り音が発生するものですが、帽体と内装の間にレイアウトされたウインドシールエッジのおかげで静かです。
視界はバイザーの先端とチーク部分が少し入りますが、それでもフルフェイスと比べれば圧倒的に広いのでご安心を。
しばらく走行してベンチレーションを開放してみましたが、すべてのベンチレーションが開けやすく、走行中の操作も可能です。
ベンチレーションの効果は相当なもので、下道でも前の方から後頭部までしっかりと風が抜けていくのを体感することができます。加えて巻き上げの風も入ってくるので、真夏でも涼しく感じるでしょう。
高速道路も走行してみましたが、バイザーが風の抵抗を感じることもなく快適。重量バランスが前に偏ることはなく、数値よりも軽く感じます。
左右に頭を振ってレーンチェンジする際だけは、少し頭が後ろに押されるような感覚がありました。
動画でのレビューはこちら
涼しいヘルメットが欲しいならお勧め
ジェットヘルメットについては、基本的に巻き上げの風が入ってくる=うるさいという印象でしたが、CT-Zはそんな観念を打ち崩すヘルメットでした。夏場は暑いし、涼しいヘルメットが欲しいというライダーにはお勧めです。
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