初の電動パフォーマンスモデル
text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
【画像】VW ID. 3、ID.クロス、ID.スペース・ビジオン、ID. 4【ID.モデル比較】 全42枚
フォルクスワーゲンの最高技術責任者、マティアス・ラーベは、同社初の電動パフォーマンスモデルのベースとして、全長4.6mのSUV、ID.4を選択したたことを明らかにした。
その理由については、四輪駆動を活用するためと述べている。
AUTOCARが以前報じたように、VWはさまざまなホットIDモデルにGTXバッジの導入を予定している。
ゴルフサイズのID.3が、スポーツモデルとして選ばれるのは自然な流れと思われるが、ラーベはVW初のホットEVは、ID.クロス・コンセプトから生まれた2つのSUVのうちの、1つとなると述べている。
既存のGTI、GTD、GTEブランドとデザインを共有する、ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッドのGTXバージョンについては、ラーベからコメントを得ることは出来なかった。
しかし、パフォーマンス電動モデルの最初のシリーズのベースが、ID.4となることについては認めている。
四輪駆動の必要性
ラーベは、初の電動パフォーマンスカーは、昔からのGTIファンとは「異なるカスタマー」を引き付けるだろうと述べている。
ID.3ハッチがシングルモーター、後輪駆動なのに対し、四輪駆動と、追加のパワーを提供するツインモーターのセットアップで提供される、ID.4の採用は「理にかなっている」と、ラーベは言う。
「現時点では、パフォーマンスバージョンには四輪駆動が必要です」
「最近、(ID.4 GTXの)コンポーネントテストモデルを運転しました。レスポンスが非常に良く、素晴らしいドリフトを行うことができます」
「コントロールが簡単で、思い通りのドライビングが可能です」と、ラーベは述べている。
ID.4の最初のモデルには、リアマウントモーターから、最大204psと31.6kg-mのトルクを提供する、後部駆動パワートレインの搭載される。
その後、ユニット総合で306psと45.9kg-mを出力する、フロントマウントモーターが追加された四輪駆動モデルが続く。
さまざまなバッテリーサイズで提供され、航続距離は最大のもので約500kmとなる。
ID.シリーズのモデル
ID.3 GTXについて、ラーベは「素晴らしいスポーツカーになるでしょう」と述べ、その可能性については否定しなかった。
EVが台頭する中、ホットハッチに、未来はあるのかとたずねられた際、ラーベは「電動化に伴い、コンパクト・スポーツカーには、新しい可能性が出てくるでしょう」
「ID.ファミリーには、いくつかのスポーツバージョンが追加されますが、これまでとは異なるかたちとなるでしょう」と答えている。
ID.4 SUVに続く、ID.5のバッジが付けられたクーペには、同じパワートレインを使用したホットなGTXバージョンも提供される。
VWのR部門は現在、高性能の電動モデルに取り組んでおり、その最初のモデルはID.3 Rとなる。
2024年までに発売され、大幅に改良されたモーターとバッテリーシステムに加え、四輪駆動を備える。
パワートレインとバッテリーは、VWモータースポーツの支援を受け、記録破りのID.Rヒルクライムマシンの経験をもとに開発される。
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