現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「ホンダF1参戦」は2021年で終了でも、2022年以降もレッドブルへの「PU供給」は続く!?

ここから本文です

「ホンダF1参戦」は2021年で終了でも、2022年以降もレッドブルへの「PU供給」は続く!?

掲載 更新 23
「ホンダF1参戦」は2021年で終了でも、2022年以降もレッドブルへの「PU供給」は続く!?

ホンダ製F1用PUをレッドブルへの知的財産権譲渡でレッドブルとアルファタウリのPUとしてF1参戦か!?

 10月2日に本田技研工業の八郷隆弘社長の発表により明らかになった「2021年シーズンをもってホンダとしてのF1参戦終了」から2週間が経ち、ホンダの「ブランド」「モータースポーツ」「広報」の各セクションをこの4月から統括しているブランドコミュニケーション本部の渡辺康治本部長が10月16日(金)に会見を行なった。

「シャンパンじゃなく牛乳」「顔だらけのトロフィー」「巨大な指輪」! 佐藤琢磨が2度も勝った「インディ500」の「特別」度

 渡辺本部長によると、今年の3月に自らの役職の正式な就任を前にヨーロッパへ赴きレッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ氏と初めて接触。その後、社内で「F1参戦終了」について議論が交わされ、8月にはレッドブルに「参戦終了の方向である」旨を渡辺本部長が伝えたという。そして9月末にホンダとして「正式にF1参戦終了」を告げた。これに対しレッドブルからは、2022年から使用する新たなパワーユニット(以下PU)パートナーを探すためにも「出来るだけ速やかにホンダのF1撤退発表」をしてほしいと言われたため、急遽、八郷社長の10月2日の衝撃会見になったのだと説明した。

 一方これに対して、レッドブルのヘルムート・マルコは最近のインタビューで、F1側の当面のPU開発凍結を条件に、知的財産などを含めホンダのプロジェクトを引き継ぎ、レッドブル側(恐らくレッドブル・テクノロジー社)でPUを運用(ただし、レッドブル側でそのPUを開発もしくはアップデートはほぼ不可能)していく可能性を示唆している。渡辺本部長の会見では、レッドブル側からのこの提案が実現する可能性はあるのかという記者からの質問に「ホンダとしてはレッドブルが活動を続けていけるよう、できる限りのサポートをしたいと考えている。だが、レッドブル側から具体的な提案がないため、ホンダとしては先方からの提案を待っている状態だ」と答えた。 F1は今年、新型コロナのパンデミックによってF1PUのレギュレーション変更を行ない、2020年シーズン中のPUのアップデートを禁止した。これによりホンダは、開幕のオーストリアGPに投入したスペックのまま、2020年シーズンを戦い続けなければならなくなった。このPUのレギュレーション変更により、ホンダは2020年仕様の開発労力を2021年仕様のPU開発に注力すると社内で決めている。レギュレーションで決められたファクトリーの閉鎖明けには、集中して2021年仕様のPU開発が行われていると、ホンダのF1マネージングディレクターである山本雅史氏が過去にコメントしている。

 噂では、マクラーレンとのタッグでF1参戦を果たした2015年から使用しているPUは、2017年にコンセプトを一新、これまでマイナーチェンジしながら戦ってきたが、2021年仕様のPUを例えるならフルモデルチェンジに近いという。一歩進んだ2021年仕様のホンダPUの実力がどれほどのものかは定かではないが、独走を続けるメルセデスに対抗できるものだと仮定すれば、PU開発凍結がFIAやF1統括団体リバティメディア側が認めれば競争力のあるホンダ製PUを使用できることになる。 レッドブルがホンダに対して今後、ヘルムート・マルコ氏が語っていたようにホンダPUの知的財産権の譲渡を求めるならば、ホンダは渡辺本部長が会見で話したように「レッドブルのF1活動がスムーズに続けていけるようにバックアップしたい」が実現することとなる。つまりレッドブルとアルファタウリの2チームが、レッドブル・テクノロジー製PUという名のホンダ製PUを搭載し、少なくても2023年までF1を戦えることになる。F1ファンとしては、ぜひともその実現に向けて両社が突き進んでほしいと切に願う。

こんな記事も読まれています

333馬力を放つ『ゴルフR』『Rヴァリアント』が世界初公開。進化を続けるフォルクスワーゲン最強モデル
333馬力を放つ『ゴルフR』『Rヴァリアント』が世界初公開。進化を続けるフォルクスワーゲン最強モデル
AUTOSPORT web
大変失礼だけど[イタフラ車]だけで大丈夫なの!? しかも土地代バカ高い世田谷だよ!? 老舗ラテン系専門中古車店のビジネスの実態が衝撃
大変失礼だけど[イタフラ車]だけで大丈夫なの!? しかも土地代バカ高い世田谷だよ!? 老舗ラテン系専門中古車店のビジネスの実態が衝撃
ベストカーWeb
アロンソの“個人的な要望”から生まれたV12+6MTの限定車『ヴァリアント』がグッドウッド出走へ
アロンソの“個人的な要望”から生まれたV12+6MTの限定車『ヴァリアント』がグッドウッド出走へ
AUTOSPORT web
「失敗作の汚名挽回!!」大胆イメチェンで一発逆転!! 大成功したクルマたち
「失敗作の汚名挽回!!」大胆イメチェンで一発逆転!! 大成功したクルマたち
ベストカーWeb
ガソリンがリッター424円! 激高なアウトバーンのスタンドで給油せずに節約するためにとった方法とは?【みどり独乙通信】
ガソリンがリッター424円! 激高なアウトバーンのスタンドで給油せずに節約するためにとった方法とは?【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
フォルクスワーゲンが新型車5モデルを同時に発表|Volkswagen
フォルクスワーゲンが新型車5モデルを同時に発表|Volkswagen
OPENERS
【635ps/750Nm】トップ・オブ・新時代ディフェンダーあらわる ランドローバーからディフェンダー・オクタ発表
【635ps/750Nm】トップ・オブ・新時代ディフェンダーあらわる ランドローバーからディフェンダー・オクタ発表
AUTOCAR JAPAN
非ハイブリッドの「欧州最速」仕様 ポルシェ・カイエン GTSへ試乗 コレぞ運転を楽しめる大型SUV!
非ハイブリッドの「欧州最速」仕様 ポルシェ・カイエン GTSへ試乗 コレぞ運転を楽しめる大型SUV!
AUTOCAR JAPAN
F1パワーユニット開発に取り組むアウディ、すでにレース距離のシミュレーションも実施。他カテゴリーでの経験が大きな資産に
F1パワーユニット開発に取り組むアウディ、すでにレース距離のシミュレーションも実施。他カテゴリーでの経験が大きな資産に
AUTOSPORT web
中国からの刺客 BYD新型EVスポーツセダン「SEAL(シール)」販売開始 
中国からの刺客 BYD新型EVスポーツセダン「SEAL(シール)」販売開始 
AUTOCAR JAPAN
フォルクスワーゲン、5つの新型車を同時発表『Tクロス』『ティグアン』『パサート』『ゴルフ/同ヴァリアント』が順次発売
フォルクスワーゲン、5つの新型車を同時発表『Tクロス』『ティグアン』『パサート』『ゴルフ/同ヴァリアント』が順次発売
AUTOSPORT web
BMW、現行『4シリーズ』のクーペとカブリオレを刷新。新デザインのLEDヘッドライトを採用
BMW、現行『4シリーズ』のクーペとカブリオレを刷新。新デザインのLEDヘッドライトを採用
AUTOSPORT web
プジョー陣営のハンセンが原点“レッド”に回帰。新たな市街地戦構想にBTCC王者も興味/WorldRX
プジョー陣営のハンセンが原点“レッド”に回帰。新たな市街地戦構想にBTCC王者も興味/WorldRX
AUTOSPORT web
約550万円! トヨタ新型「86」特別モデルに予約殺到!「戦艦」モチーフの“斬新デザイン”がカッコイイ! 予想を超えた「驚きの声」とは
約550万円! トヨタ新型「86」特別モデルに予約殺到!「戦艦」モチーフの“斬新デザイン”がカッコイイ! 予想を超えた「驚きの声」とは
くるまのニュース
欧州に「本腰」入れる中国メーカー 長城汽車(GWM)が本格上陸 「嗜好」の違い課題に
欧州に「本腰」入れる中国メーカー 長城汽車(GWM)が本格上陸 「嗜好」の違い課題に
AUTOCAR JAPAN
テスラやボルボにもマッチ! プレミアム輸入車の足元によく合う鍛造削り出しのシャープなデザインがカッコよすぎるウェッズ「FZ-6」とは
テスラやボルボにもマッチ! プレミアム輸入車の足元によく合う鍛造削り出しのシャープなデザインがカッコよすぎるウェッズ「FZ-6」とは
Auto Messe Web
【MC20がベース】 今季そのまま参戦のコンペティションモデル マセラティGT2にモデナで試乗
【MC20がベース】 今季そのまま参戦のコンペティションモデル マセラティGT2にモデナで試乗
AUTOCAR JAPAN
レーシングカーのマフラー音をBGMに睡眠!? サーキット内常設キャンプ場「RECAMP 富士スピードウェイ」を一足早く“体験”
レーシングカーのマフラー音をBGMに睡眠!? サーキット内常設キャンプ場「RECAMP 富士スピードウェイ」を一足早く“体験”
くるまのニュース

みんなのコメント

23件
  • 今更ながら、何て判断するのか…

    撤退する年に4年振りのフルモデルチェンジするPUを投入するって…

    その事実を社内の撤退派や株主は知った上で判断したのか甚だ疑問。
    莫大な投資が、勿体無さ過ぎる。

    実力は不明ながら現PUの開発限界を察してのFMCでしょうからメルセデスに挑めるPUなんでしょう。

    レッドブルからPU供給代金を支払ってもらう前提で、PUをサプライした方が良い。
    パワーグラフをRB首脳陣に見せれば、有利に交渉も進む事でしょう。
    開発に外部からエンジニアを入れたとしても、知財の全てがHONDAに帰属するなら良いでしょう。

    問題は、反対派と株主だが…
  • レッドブルも撤退して、レッドブル自身が低コストで痺れる音の世界一速いレース作れば良い!F1を消滅に追いやって欲しい!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村