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メルセデス・ベンツのベストセラーSUV「GLC」が初のフルモデルチェンジ

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メルセデス・ベンツのベストセラーSUV「GLC」が初のフルモデルチェンジ

 メルセデス・ベンツ日本は2023年3月16日、プレミアムミドルサイズSUVの新型GLCを発表し、同日より予約注文の受付を開始した。車種展開はGLC220d 4マチックのみの設定で、車両価格は820万円。ユーザーへの納車は本年3月下旬ごろからを予定する。

 初のフルモデルチェンジで第2世代に移行する新型GLCは、伸びやかで美しいシルエットの中にスポーティかつ洗練された要素を取り入れたエクステリアや、リアルウッドインテリアトリムを配した質感の高いインテリア、ダイナミックなドライビング特性、サポートの精度を高めた安全運転支援システム、進化したコネクテッド機構などを採用して、プレミアムミドルサイズSUVとしても魅力度をいっそう引き上げたことが特徴である。

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 まずエクステリアは、メルセデスのデザインの基本思想である「Sensual Purity(官能的純粋)」を継承したうえで、よりIntelligence(知性)とEmotion(感情)を感じさせるスタイリングに仕立てる。フロント部はグリル周囲を縁取るクロームトリムとアンダーガード調のワイドなクロームトリムを装備して、上質かつスタイリッシュなマスクを創出。また、グリルと連続したスリムなヘッドライトやより精悍さを増した新造形のバンパーがワイド感を強調する。AMGラインでは、斬新なスターパターングリルや開口部を広げたバンパーを配備した。一方でサイドビューは、ラインやエッジを大幅に削減して曲線を描く彫刻的な面構成により、ボディの陰影を強調。また、Dピラーに向けて緩やかに上昇するウィンドウライン、ヘッドライト/リアコンビネーションランプからそれぞれ伸びる前後のホイールアーチ上のライン、前後ドアパネル下部を貫くラインという3本のラインによって、伸びやかかつ表情豊かなアピアランスを具現化した。足もとには、標準仕様が18インチ10スポークアルミホイール+235/60R18タイヤ、AMGライン仕様が19インチAMG 5スポークアルミホイール+235/55R19タイヤを装着する。そしてリアセクションは、力強く張り出したフェンダーや水平基調のバンパー、2ピース構造で内部に立体感があるスリムな造形のコンビネーションランプなどを配して、シャープかつ安定感のある後ろ姿を実現。アンダーガード風に仕立てたうえで、左右のエグゾーストエンドと一体化したクローム仕上げのバンパーアクセントなども印象的だ。ボディサイズは従来比で60mm長く、幅は同一で、5mm低く、ホイールベースが15mm長い全長4720×全幅1890×全高1640(AMGラインパッケージ装着車:同4725×1890×1635)mm/ホイールベース2890mmに設定している。

 インテリアについては、上下2段に分けた新デザインのダッシュボードを配した点が目を引く。上部は翼のような広がりのある形状に、航空機エンジンのナセルを思わせる丸みをつけたやや横長の角型エアアウトレットを組み込み、スポーティかつ個性的なスペースを創出。一方で下部は、大きく広がるトリムを配したうえで、トリム自体にリアルウッドを装備して質感を向上させる。ウッドトリムは標準仕様でブラックの光沢仕上げのハイグロスアッシュウッドを、AMGライン仕様でブラックに近いダークグレーで着色したアンスラサイトライムウッドを、レザーエクスクルーシブパッケージ/AMGレザーエクスクルーシブパッケージ仕様でブラックのウッドにオープンポア(マット)仕上げを施したブラックオープンポアウッドを採用した。

 機能面に関しては、ドライバー側に6度傾けた縦型11.9インチのメディアディスプレイと、自立型でダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える12.3インチの大型コックピットディスプレイを配備。コックピットディスプレイとメディアディスプレイは3つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック)と4つのモード(ナビゲーション、アシスタンス、サービス、オフロード)の中から選択することが可能だ。最新世代の対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を採用するとともに、日本で販売するSUVでは初となるMBUX AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを設定したこともトピック。生体認証(指紋、声)によるポジションおよびディスプレイ表示の設定や、ウルトラハイビーム付きDIGITALライト(片側130万画素の高機能ヘッドライト)などの先進機能も組み込んでいる。また、ナビゲーションとインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を手元で完結できる機能性を有した新世代のステアリングホイールを採用。さらに、ステアリングのリムに静電容量式センサーを備えたパッドを配することで、ステアリングホイールにかかるトルクがなくてもドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシストディストロニックの使い勝手を向上させる。AMGラインでは、3本ツインスポークの本革巻きスポーツステアリングを装着した。

 一方、前席については標準仕様がレザーARTICO表皮のコンフォートシートを、AMGライン仕様がスポーツシートを、レザーエクスクルーシブパッケージ/AMGレザーエクスクルーシブパッケージ仕様が本革シートを装備。また、前席にはメモリー付きパワー機構やヒーター機構を、後席には分割可倒機構を組み込む。室内を彩るアンビエントライトも改良され、64色から選択可能とした。ラゲッジ容量は後席使用時で620リットル、後席格納時で最大1680リットルを確保している。

 パワートレインは、新しいクランクシャフトの採用によってストロークを従来の92.3mm(1950cc)から94.3mmに拡大したうえで、燃料噴射圧力を従来の2500barから2700barに引き上げるとともに可変タービンを組み込む水冷式ターボチャージャーを配した“OM654M”1992cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(最高出力197ps/3600rpm、最大トルク440Nm/1800~2800rpm)に、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)/モーター(最高出力17kW、最大トルク205Nm)とリチウムイオン電池を組み合わせたマイルドハイブリッドを搭載。トランスミッションには9G-TRONIC(電子制御9速AT)を配し、駆動機構には電子制御4輪駆動システムの4MATICを採用する。また、スイッチ操作1つでエンジンやトランスミッションの特性が切り替えられるDYNAMIC SELECTにOFFROADモードを設定。OFFROADモードでは、360°カメラシステムを駆使してメディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面の映像 (フロントタイヤとその操舵方向を含む)を仮想的に映し出すトランスペアレントボンネット機能も使用可能とした。一方、足回りはCクラスで定評のある前4リンク式/後マルチリンク式を踏襲したうえで、SUV向けに専用セッティングを実施。また、標準仕様には快適な乗り心地、高い静粛性、俊敏なハンドリングを提供するAGILITY CONTROLサスペンションを配備し、さらにオプションとしてAIRMATIC サスペンションを設定する。良好な取り回しと優れたハンドリングを実現するリアアクスルステアリングをオプション設定したことも、新型GLCの訴求点だ。

 サポートの精度を高めた安全運転支援システムの採用も見逃せない。インテリジェントドライブには、メルセデス・ベンツの最新ハードウェアおよびシステムを導入。機能としては、必要な車線認識を従来のステレオマルチパーパスカメラだけではなく360度カメラシステムも使用することで対応可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持したりすることができるアクティブステアリングアシスト、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックやアクティブステアリングアシストが使用されていない場合でも作動するようになったアクティブエマージェンシーストップアシスト、警告や緊急ブレーキ機能を含むアクティブブレーキアシスト、自車と同じ方向や反対方向に進む歩行者および自転車を含む車両も検知する緊急回避補助システム、芝などの路肩に対しても反応するように設定したアクティブレーンキーピングアシスト、停車時でドアを開けようとした際に後方から障害物が迫っている場合の警告機能を組み込んだアクティブブラインドスポットアシストなどを採用する。また、最新のテレマティクスサービスの「Mercedes me connect」も装備した。

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みんなのコメント

9件
  • メルセデスはコラムATばっかりだな
    直4専用でエンジンも中華製に落ちたし
    レクサスと変わりない気がする
    ブランドに胡座かいてアジアの無知客をカモにしてるだけ
  • 値段もサイズも順調に成長してるね・・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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