この記事をまとめると
■テスラは多彩なEVモデルをラインアップ
「MT」の「EV」を作ったら面白すぎた! なぜいまの市販EVはトランスミッションを積まないのか
■いま女性からの人気が高まっている
■とくに女性におすすめのポイントと弱点を解説する
スマホのような感覚で操作することができる
2003年にカリフォルニアで創業し、2008年にオープンスポーツカーの「テスラ・ロードスター」を引っ提げて、彗星のごとく現れたEV界の革命児。そんなテスラは今、セダンやSUVなど多彩なモデルをラインアップしていて、女性からの人気が高まっているといいます。当初はIT企業のエグゼクティブなど、高収入な新しモノ好きの男性たちが飛びつくイメージでしたが、だんだんとEVを取り巻く環境も整い、利便性が飛躍的に高まってきていることから、ごく普通の女性たちがテスラに注目し始めているのかもしれません。これまでの内燃機関の自動車とは、まったくアプローチの異なるクルマ作りで未知の世界観を持っているのが魅力のテスラですが、とくに女性におすすめのポイントと、魅力の裏に見え隠れする弱点・注意点をご紹介したいと思います。
まず女性へのおすすめポイント1つ目は、デザイン。EVなのでエンジンを冷やす必要はないということで、フロントグリルのまったくない、新しいデザインを採用しています。どことなく未来的なアニメキャラっぽいというか、話しかけたら答えてくれそうなイキモノっぽいところがあり、これまでのメカメカしい自動車の感じに苦手意識を持っていた女性からすると、白物家電のように親しみやすいのが特徴。ドアノブがなく、キーを持って近づくと自動で運転席のドアが開き、シートに座ってブレーキを踏むと自動でドアが閉まる、といった演出も未来のノリモノそのもの。
インテリアにはさらにそれが顕著で、物理スイッチがとにかく少なく、備わるのは降りる時にドアを開けるスイッチと窓の開閉スイッチくらいでしょうか。あとはすべて、インパネ中央に置かれた17インチのタッチディスプレイで、ライトやサイドミラー、シートの調整から、エアコン、ナビ、エンタメとなんでもタッチ操作で行うようになっています。最初は戸惑うかもしれないのですが、慣れてしまえばスマホと同じ感覚。逆に、「あのスイッチはどこだっけ?」とキョロキョロしてしまうより、ずっとスマートに感じるようになってきます。このあたりもとくに、メカものに弱い女性には扱いやすく感じるようです。
おすすめポイント2つ目は、空気がキレイというところ。じつはテスラの室内には、医療用にも用いられるほど強力な空気清浄システムが備わっていて、花粉やウイルス、PM2.5はもちろん、将来的に未知のウイルスが襲ってくるテロのようなことが起こっても、「対生物兵器モード」を選択すれば、テスラの車内には侵入不可に。
もしかして、テスラに乗っている人だけが生き残ったりする可能性もあるということで、これは頼もしい限りですよね。空気中のホコリなどはお肌にも悪いし、PM2.5などの有害物質を吸い込むと、出産をする際のリスクも高まることもあるので、美肌や体調を気にする女性にとっても嬉しいところです。
充電中も飽きないエンタメが充実!
おすすめポイント3つ目は、充電中もまったく飽きることがない、充実のエンターテインメント。タッチパネルには「おもちゃ箱」という項目があり、それだけでなんだかワクワウしてしまいます。タッチすると、お絵描きができるスケッチブックや、作曲ができるキーボード、映画やドラマも見放題。いたずら好きな人なら、助手席の人がシートに座ると「ブ~」とおならの音がしたり、ウインカーレバーを操作するたびに「ブ~」と鳴る、ブーブークッションも一瞬で車内を爆笑の渦にしてくれます。
また、ナビ画面がなぜか火星になり、自車が火星を走っている様子になってしまう火星モードも。シャレが効いてますよね。テスラCEOのイーロン・マスク氏はかなりのサプライズ好きらしく、数年前のクリスマスには突如、トナカイの引くソリに乗ったサンタクロースが、音楽とともに舞い降りてくる「サンタモード」が配信され、話題となりました。今では標準でそのサンタモードが入っています。
そしてゲームアプリもたくさん入っていて、ワイヤレスコントローラーを使って、どの席に座っていてもゲームが楽しめるようになってるので、お子様ウケもいいんですよね。常にWi-Fi接続でワイヤレスソフトウェアアップデートができるようになっているテスラだからこそできる、こうしたサプライズはとても楽しいものです。女性はサプライズ好きが多いですから、こういうところも女心をくすぐるのではないでしょうか。
おすすめポイント4つ目は、先程のワイヤレスソフトウェアアップデートによって、定期的に新機能が追加され、準備ができるとタッチディスプレイに表示されてダウンロードするだけで、ユーザーは常に最新のテスラ車に乗り続けることができる、というところ。いちいちディーラーに出向くことなく、こうしたアップデートが受けられるのです。あまり、ディーラーに行くのが好きだという女性は聞いたことがありませんから、その手間や時間、煩わしさがないというだけでも、女性にはありがたいことです。
スーパーチャージャーステーションはわずか37カ所のみ
おすすめポイント5つ目は、運転がスマートにできるというところ。ボディサイズはどれも大きめではあるのですが、それさえ気にならなければ、幹線道路への合流や追い越し、右折といった、これまで女性が苦手と感じることが多かった運転のシーンでも、軽自動車やコンパクトカーとは比べ物にならない強大なパワーが瞬時に出せるので、「今、加速!」と思ったらその瞬間に思い通りの加速ができるし、大量のバッテリーが敷き詰められたボディは剛性も高いので、フラフラしがちな高速走行でもガッシリとした安定感が得られます。「私、運転上手くなったかな?」と感じる女性も多いかもしれませんね。自動運転モードを作動させていなくても、常に周囲のクルマやバイクの存在を認識して、メーター内のディスプレイに表示してくれるし、車庫入れなども周囲をカメラ映像で確認できるので、安心感が高いところも女性は心強いところです。
さて、おすすめポイントをご紹介してきましたが、そんなテスラにもやっぱり弱点はあります。まず、充電。テスラは独自に充電設備「スーパーチャージャーステーション」を展開していて、ホテルやレストラン、ショッピングモールやリゾート施設などと提携して、テスラ専用で24時間営業の充電設備を持っています。現在、日本で普及する急速充電器は80%ほどが20~30kwの出力なのに対して、2021年7月に発表されたV3スーパーチャージャーはなんと、250kwの高出力。わずか15分で約50%分の充電が完了するという驚きのスペックを持っています。
ただ、そのスーパーチャージャーステーションは2021年10月時点で、まだ全国にわずか37カ所のみ。公共の急速充電器が日本に7800カ所程度あることを考えると、100分の1にも満たないということで、ちょっと少ないですよね。テスラはCHAdeMoの急速充電器も使えるんですが、専用のアダプターが必要となり、出力は50kwまでに制限されてしまいます。今後普及してくる90kw以上の高出力のCHAdeMOには対応していないのが惜しいところ。そう考えると、外出先での充電はちょっと時間がかかり、面倒な手間がかかると言えそうです。
そしてもう1つ、サービス拠点の少なさも気になるところです。実際にメンテナンスを行うサービス拠点は全国でわずか13カ所で、うち8カ所はモバイルサービス。故障や事故の際には遠方から積載車で運ばなければならず、多額の積載車費用が発生するケースもみられます。テスラは広告を一切打たず、販売店も持たず、購入はネットで納車も非接触ということで、これまでセールスマンとのやり取りに苦手意識があったり、契約までに何度も来店が必要などの煩わしい手間がないのは嬉しいのですが、そうなるといざという時に誰を頼っていいのか、顔が見えないというのはちょっと女性には不安な面もあるのではないでしょうか。
ということで、ガソリン車もハイブリッド車も作ったことがないテスラは、クルマに対する根本的な発想からして自由奔放で、そこが私たちにとって大きな魅力です。女性にとっては、これまでのクルマにありがちだったネガ要素を排除してくれたところもあり、すっと馴染める人も多いと思います。新興メーカーならではの弱点に注意しつつ、気になる人はぜひトライしてみて欲しいと思います。
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