ハイブリッド車はリッター25kmの省燃費!
7月の時点でマイナーチェンジが予告されていた、ホンダの5ナンバー1BOXミニバン「ステップワゴン」が、ついに正式発表。その全貌が明らかにされた! 今回、とくに力を入れて変更が加えられたのは、エアロ仕様の「スパーダ」。
現行5代目前期型は曲線基調のフロントマスクを備えており、何よりも押し出しの強さを求める傾向にある背高ワゴンユーザーのニーズには、必ずしも充分に応えられていなかったのが実情だ。
だが、新たに生まれ変わったステップワゴンスパーダは、三段構えのクロームメッキグリルと、スクエアなフォルムのバンパー・フェンダー・ボンネットに一新。新型N-BOXと同様にフロントグリルから横に伸びたメッキモールが食い込み、導光チューブが内部のほぼ全周に配置されたLEDヘッドライトが全車に標準装備されている。
さらにリヤスポイラーも、中央がくぼんだ形状から小さな翼端板を備えたウイング形状となったことで、昨年8月にフルモデルチェンジした日産セレナ、今年7月にマイナーチェンジしたトヨタ・ヴォクシー/ノア/エスクァイアといったライバルたちにも引けを取らない迫力と存在感を纏うようになった。
そしてこのスパーダに、現行5代目発売当時より待ち望まれていたハイブリッドモデルが仲間入り。アコードやオデッセイと同じ2モーター式の「スポーツハイブリッドi-MMD」を採用し、JC08モード燃費は1.5リッターターボ車の17.0km/Lに対し25.0km/Lへと劇的にアップした。
なお、ハイブリッドモデルは新基準のWLTCモード燃費も取得しており、複合モードは20.0km/L、市街地モードは18.8km/L、郊外モードは21.7km/L、高速道路モードは19.5km/Lとなっている。
しかもこのハイブリッドモデル、変わったのはパワートレインだけではない。専用チューニングのサスペンションが与えられるとともに、最上級グレード「ハイブリッドG・EXホンダセンシング」にはパフォーマンスダンパーがボディの前後に装着される。その走りは一体どれほどスポーティになっているのか、否が応でも期待が高まってしまうというものだろう。
標準仕様からモデューロXまで全車ホンダセンシングを標準装備
そして、継続設定される標準仕様と、コンプリートチューニングモデル「モデューロX」を含む全車に、単眼カメラとミリ波レーダーによる予防安全技術「ホンダセンシング」を標準装備。
しかも、走行中に車線を外れ、路側帯の歩行者と衝突しそうになった際に、音と表示で警告するとともに操舵アシストも行う「歩行者事故低減」を追加し、ハイブリッドモデルではさらにACC(アダプティブクルーズコントロール)を渋滞追従機能付きとするなど、機能の充実が図られているのも嬉しいポイントだ。
価格はスパーダの1.5リッターターボ車が285万2280~324万5400円、ハイブリッドモデルが330万480~355万9680円。標準仕様が245万5920~307万8000円、モデューロXが366万5000円となっている。このうちハイブリッドモデルとモデューロXはFF車のみ設定される。
今回のマイナーチェンジに伴い、ホンダアクセスの純正アクセサリー、無限のカスタマイズパーツもアイテムが変更・追加された。
ホンダアクセスはスパーダ用として、アッパーをカラード、ミドルおよびロアをベルリナブラックとする「フロントグリルモールディング」(4万8600円)、カラード/クロームメッキ/ダーククロームメッキの3種類から選べる「フロントロアガーニッシュ」(2万7000円)、ホワイト/クロームメッキ/ダーククロームメッキの3種類から選べる「アクセサリーライト付フォグライトガーニッシュ」(価格未定)を設定。ノーマルよりも控えめかつモダンな装いから、ノーマル以上に強面なマスクまで、好みに合わせてドレスアップすることを可能にした。
そのほか、足をフロア下に出し入れすることでスライドドアを開閉できる「ハンズフリースライドドア」(2万9160円)、ドア開閉に連動して補助ステップが作動する「オートサイドステップ」(18万9000円)、車両後方に装着したカメラ映像と通常のルームミラーとの切り替えが可能な「アドバンスドルームミラー」(8万4240円)なども追加して、主婦や子供、高齢者にも便利で快適なアイテムを充実させている。
無限は新スパーダ専用に、フロントアンダースポイラー(カラード5万9400円、未塗装5万4000円)、サイドガーニッシュ(カラード12万7440円、未塗装11万6640円)、リアアンダースポイラー(カラード4万8600円、未塗装4万3200円)、つや消しブラックのフロントグリルガーニッシュ(3万9960円)、18インチアルミホイール「MDW」(4万5360円/本)を設定。 さらに、高い排気効率と消音性能を両立した片側2本出しフィニッシャーの「スポーツサイレンサー」(13万5000円)、乗り心地とスポーツ性を高次元でバランスさせた「スポーツサスペンション」、ブレーキパッド“タイプツーリング”(ガソリン車用。フロント左右セット1万9440円、リヤ左右セット1万4040円)なども用意して、外観のみならず走りの迫力とスポーツ性も高めたい本格派のニーズにも応えるラインアップとした。
スパーダの迫力アップとハイブリッド追加、予防安全技術の進化によって、商品力が大幅に強化されたホンダ・ステップワゴン。果たして、目の肥えた背高ワゴンユーザーを満足させ、先行するトヨタと日産のライバルに追い付くことができるか?
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