2023年10月26日(木)~11月5日(日)まで、日本自動車工業会が主催する東京ビッグサイト全館(江東区・有明)を中心に「JAPAN MOBILITY SHOW (ジャパンモビリティショー)2023」が開催される。
これまでの歴史ある東京モーターショーは、ついに多分野の企業が幅広く参加するショーへと大きく変貌することになった。
日本自動車工業会は、モビリティ、自動車メーカーの枠を超えて他産業やスタートアップ企業など、新しい仲間も募ることで新たなショー・スタイルへと舵を切ることになる。
ドイツの先例
実は、このスタイルには先例がある。ドイツのかつての大規模なことで有名な「フランクフルト国際モーターショー(IAA:国際自動車ショーの意味)」は、2021年からモビリティ(移動手段)のプラットフォームのためのショーケースというコンセプトが打ち出され、名称が従来の「IAA」から「IAAモビリティ」になり、会場もフランクフルトからミュンヘンへと変わった。
展示される製品は、乗用車に加え、電動アシスト自転車、ドローンなど「移動」に関する幅広い範囲ヘ拡大させ、同時に新技術を提案するスタートアップ企業を積極的に招待している。
そして従来の展示会のように、展示会場で製品を展示するだけでなく、ミュンヘン市中心部に複数の屋外会場が設けられ、製品展示やセミナーなどが実施され、市内中心部の屋外会場を結ぶ約12kmの道路を「ブルーレーン」と名付け、電気自動車、燃料電池車などを試乗できるようにしている。
2023年9月に開催された「IAAミュンヘン 2023」では、展示会場は企業専用の有料見本市とし、ミュンヘン市中心部8カ所に「オープンスペース」と呼ばれる屋外会場を設けて一般に開放した。
「オープンスペース」では、ドイツの自動車メーカーが、市民向けに電気自動車、PHEVなどを展示したほか、子供が遊べる施設を用意したり、ミニコンサートを開催したりするなど多彩な内容になっている。また、市民が未来のモビリティの姿を議論するイベントや、EV、電動バイクや自転車に試乗できるコーナーも設置している。
つまり、自動車愛好家のためのショーから市民のショーへとコンセプトを変えたわけである。また、従来のフランクフルト国際モーターショーでは、出展する自動車メーカーは巨額のショー関連費用を要することの負担の大きさ、若者のクルマに関する関心の低下などの現実も背景には存在している。
Future-Green-Dream
日本自動車工業会も、この先例にならって東京モーターショーからジャパンモビリティショーに舵を切ったということができる。
乗用車、商用車、2輪車、車体メーカー、部品・機械器具メーカーはもちろん、他の先進技術産業、スタートアップ企業を参加させ、未来のモビリティをイメージさせると同時に、コンサート、グルメ&食べ歩き、子供も楽しめる遊び場などエンターテイメントも盛り込み、悲願である来場者100万人を目指すとしている。
もはや新型乗用車の展示ではなく、未来技術とエンターテイメントの祭典と位置づけている。
ジャパンモビリティショー 2023は、以下の3項目をコンセプトとして打ち出している。
・FUTURE:未来はここからはじまる。モビリティ産業だけでなく日本の産業全体で未来を描こう。
・GREEN:カーボンニュートラルを目標として、地球と共存する社会を創造しよう。
・DREAM:夢見る力がワクワクする未来を作る。子供から大人までみんなで夢を見よう。
コンテンツは以下のようなものがある。
・広大な会場で未来の街を表現!「Tokyo Future Tour」:来場者に「モビリティが変える未来の東京」を体感できるようにする。入口のシアターでモビリティが変革する未来の東京を光と音と映像がシンクロした空間で体感でき、そこから「LIFE & モビリティ」、「EMERGENCY & モビリティ」、「PLAY & モビリティ」、そして「FOOD & モビリティ」と、テーマごとの未来の街を見て、実際に触れながら子どもから大人まで幅広い世代が楽しめる内容となっている。
・日本最大級のピッチコンテスト&アワードを開催「Startup Future Factory」:モビリティ産業の未来を担うスタートアップ企業と、日本を代表する企業、そして来場者が参加する場と位置づけている。選考で選ばれたスタートアップ企業の紹介や、スタートアップ企業間のビジネスマッチングなども行なわれる。
・日本の未来をつくるトークショー「Japan Future Session」:カーボンニュートラルやモータースポーツなど、モビリティにまつわる世の中に伝えたいメッセージをテーマに、トークショーを連日開催する。世界的にも関心の高いトークテーマを取り上げることで、世界から注目されるグローバルイベントを目指す。また、子どもから大人まで楽しめるトークショーも開催される。
その他にもOut of KidZania in JMS、タカラトミーブース、e-Motorsportsの大会、次世代モビリティ、EV、2輪車の試乗体験、軽トラ市なども実施される。
ジャパンモビリティショー 2023 公式サイト:https://www.japan-mobility-show.com/
ジャパンモビリティショー実行委員長 長田准氏のインタビュー:https://www.jcoty.org/news/20231003_01/
なお。入場チケットは公式WEBサイト、チケット販売サイト、全国コンビニで購入でき、当日の会場での発売は行なわれない。
チケット販売
日本自動車工業会 公式サイト
The post 2023年 東京モーターショーから未来技術とエンターテイメントの祭典「ジャパンモビリティショー」へ first appeared on オートプルーブ - Auto Prove.
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