スーパーバイク世界選手権(SBK)第4戦エミリア・ロマーニャラウンドがミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、3レースでトプラク・ラズガットリオグル(ROKiT BMWモトラッド・ワールドSBKチーム)が優勝を飾った。
約8週間ぶりの開催となったSBKは、負傷により前戦を欠場したダニロ・ペトルッチ(バーニー・スパーク・レーシングチーム)と、イケル・レクオーナ(チームHRC)が復帰した。また、ドゥカティのテストライダー、ミケーレ・ピロ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)がワイルドカードとして参戦している。
雨が影響した週末は代役スピネッリ、バウティスタ、ラズガットリオグルがぞれぞれ1勝を挙げる/SBK第3戦オランダ
スーパーポールでは、トプラク・ラズガットリオグル(ROKiT BMWモトラッド・ワールドSBKチーム)がポールポジションを獲得した。2番手はニッコロ・ブレガ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)、3番手はレミー・ガードナー(GYTR・GRTヤマハ・ワールドSBKチーム)だった。当初、1番手タイムを記録したのはブレガだったが、13コーナーでイエローフラッグが降られていたため、このタイムが抹消となり、ラズガットリオグルがポールポジションに繰り上がった。
アルバロ・バウティスタ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)は5番手、ジョナサン・レイ(パタ・プロメテオン・ヤマハ)は後方の15番手からのスタートとなった。
レース1は気温29度、路面温度44度のドライコンディションとなった。スタート後にトップに立ったのは3番手スタートだったガードナーで、2番手にラズガットリオグル、3番手にバウティスタが続く。2番手スタートだったブレガは4番手に後退した。
レース序盤はガードナーがトップを維持していたが、4周目、8コーナーでラズガットリオグルがガードナーをオーバーテイクしてトップに浮上する。その後、バウティスタが2番手に、ブレガが3番手に浮上し、ガードナーはさらに後退していった。
ラズガットリオグルはトップを快走する。一方、後方ではバウティスタとブレガ、チームメイト同士による2番手争いが展開される。8周目、ブレガがバウティスタをとらえ、2番手に浮上した。トップ3はそれぞれの間に差を広げながら、周回を重ねていった。
ラズガットリオグルは2番手に約1.8秒の差を築いて優勝を飾った。2位はブレガ、3位はバウティスタが獲得した。
4位はアンドレア・ロカテッリ(パタ・プロメテオン・ヤマハ)、5位はアレックス・ロウズ(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)、6位はガードナーだった。
レイは1周目の13コーナーでクラッシュを喫し、リタイア。左手首に打撲を負い、日曜朝のウオームアップ走行後にチェックが行われたが、出走可の診断が下されている。
■レース2:ブレガをとらえたラズガットリオグルが優勝
スーパーポール・レースでも、ラズガットリオグルが優勝を飾った。2位はブレガ、3位はアレックス・ロウズが獲得している。バウティスタは5周目に転倒を喫し、17位だった。
スーパーポール・レースの結果により、レース2では、ポールポジションにラズガットリオグル、2番グリッドにブレガ、3番グリッドにアレックス・ロウズが並んだ。
レース2は、気温28度、路面温度45度のドライコンディションでスタートした。ホールショットを奪ってトップに立ったのはブレガで、2番手にラズガットリオグル、3番手にロウズ、4番手にロカテッリ、5番手にバウティスタが続く。
トップのブレガは1周目を終えて2番手に対し1秒以上のギャップを築き、快走を続けていたが、6周目になると、ラズガットリオグルがブレガとの差を詰めていく。やがてその差はないに等しいものとなる。8周目、ラズガットリオグルがブレガをかわしてトップに浮上した。また、12周目にはアレックス・ロウズとの差を詰めていたバウティスタが3番手に浮上する。
ラズガットリオグルは8周目以降、トップを守り、エミリア・ロマーニャラウンドの3レース全てで優勝を飾った。2位はブレガ、3位はバウティスタで、レース1と同じ結果となった。
4位はアレックス・ロウズ、5位はロカテッリ。6位にはダニロ・ペトルッチ(バーニー・スパーク・レーシングチーム)が入った。レイは10位だった。
スーパースポーツ世界選手権(WSS)では、レース1でアドリアン・ウエルタス(Aruba.itレーシング・ワールドSSPチーム)が優勝し、2位はヤリ・モンテラ(バーニー・スパーク・レーシングチーム)、3位はステファノ・マンジ(パタ・ヤマハ・テンケイト・レーシング)だった。レース2も優勝はウエルタス、2位はモンテラ。3位はバレンティン・デビース(エヴァンブロス・ワールドSSPヤマハ・チーム)が獲得した。鳥羽海渡(ペトロナス・MIEレーシング・ホンダ)は、レース1で26位、レース2では22位だった。
また、エミリア・ロマーニャに併催され、開幕戦を迎えた女性サーキット・レーシング世界選手権、FIM Women’s Circuit Racing World Championshipでは、レース1、レース2ともにマリア・エレーラ(Klint Forward Factory Team)が優勝を飾った。レース1は2位がアナ・カラスコ(Evan Bros Racing Yamaha Team)、3位がサラ・サンチェス(511 Terra&Vita Racing Team)、レース2はサンチェスが2位でカラスコが3位を獲得し、同じ顔触れが2レースで表彰台に上がった。この選手権に参戦する平野ルナ(Team Luna)は、レース1が14位、レース2では16位だった。
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