はじめに
メルセデスAMGの新型A 45 S 4マチック+は、ホットハッチの進化の歴史において、重要なランドマークになりそうだ。このように特殊で過剰なパフォーマンスモデルを取り巻く市場環境が今後10年でどう変わるかにもよるが、この手のクルマとしては高い水準にあると評価されることにはなるだろう。
422psの4気筒ターボというのは、量産ユニットとしては前例のないレベル。つまり、世界中を見回してもこれよりホットなホットハッチは見つからないということだ。
この20年ほどでもっともカルト的な人気を誇る、ホットで高価な四駆ターボといえば、スバル・インプレッサSTIと、三菱ランサーエボリューションだろう。新型 A 45 Sは、それよりもパワフルで高価だ。
これと同時に、メルセデスAMGのラインナップにはCLA 45 Sが加わった。メカニズムはA 45 Sとほぼ同じ。4ドアクーペとシューティングブレークを揃えるが、どちらも走りはやはり同様だ。
価格についてもまた、どのボディタイプでも近い設定だ。英国でのA 45 Sは5万570ポンド(約708万円)から。ホットハッチとはいえ、アルピーヌA110やポルシェ718ケイマン、BMW M2コンペティションといったスポーツカーと競合することになる。
もっとも、パフォーマンスについても、そうした競合モデルを脅かすものだといえる。0-97km/h加速は4秒以下、最高速度は270km/hを超えるのだ。
そのスペックが本物か、これから路上で試すことになる。だが、それより大事なのは、これがホットハッチの既存の枠を飛び越えて、ミドシップのスポーツカーやFRのマッチョなクーペ以上に、5万ポンド(約700万円)を上回る出費に見合ったクルマなのかを確かめることだ。
意匠と技術 ★★★★★★★★★☆
M139ことメルセデスAMGの新型4気筒は、かつての6.2L自然吸気V8であるM156ほど神格化されたステータスを得られるとは思えない。それでも、エンジニアリング的には特筆すべきものだ。
英国未導入のベーシックなA 45では、2.0L直4ターボで387psと48.9kg-mを発生する。これが、今回テストするA 45 Sでは422psと51.0kg-mまで高められている。はっきりいってありえない数字だ。
リッターあたりの出力は211psに達する。フェラーリ488ピスタの3.9L V8でさえ185psなのだから、これがいかに並外れた数字かおわかりだろう。もちろんこれは、量産4気筒ターボとしては世界最強だ。
この小排気量エンジンから、ずば抜けた出力を引き出す手法は信じがたいほど複雑だ。レイアウトはフロント横置きだが、前後方向は逆転。新開発のターボチャージャーや排気マニフォールドは後方、吸気システムは前方に配置され、エアフローを改善している。
ターボチャージャーはGT 4ドアクーペのそれと同じくローラーベアリングを備え、レスポンスを向上。また、電子制御ウェイストゲートがそれをさらにシャープなものとしている。
冷却系も劇的に改修。シリンダーライニングはメルセデスAMGのF1ユニットにも採用されている、ナノスライドと銘打たれた低フリクション素材でコーティングしている。
燃料供給装置は2ステージ式インジェクションで、エンジンのフレキシビリティを高めつつ、エミッションや燃費の低減にも効果を発揮する。
加えて、念の入った調整により最大トルクを5000~5250rpmで発生。そのトルクカーブは、より自然吸気ユニットに近いものとされた。
エンジンのアウトプットは、8速DCTとAMG仕様の4マチック+こと4WDシステムを介して路面へと伝達される。最大50%の駆動力を後輪に配分するドライブトレインには、左右各輪に多板クラッチを配した新型のリアディファレンシャルを搭載。出力を余すところなく、かつ最適化して送り込む。
これによりドリフトモードの追加が可能になり、走行モードはますます多彩になった。それらは、パワートレインはもちろん、ステアリングのレスポンスや4WDシステム、スタビリティコントロールのプログラム、またオプションのアダプティブダンパーのセッティングを切り替える。
サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンク。ボディには数多くの補強が施され、フロント周りのねじり剛性とレスポンスの向上が図られた。
フロントのトレッドは拡幅され、それに合わせてフェンダーは大きくフレア。大きなパナメリカーナグリルや大径の4本出しテールパイプ、AMGエアロダイナミックパッケージと相まって、先代モデルよりルックスのアグレッシブさがグッと増している。
こちらもグッと増しているのが重量だ。テスト車の実測値は1661kgで、先代のそれより80kgも重い。前後重量配分は61:39だった。
内装 ★★★★★★★★☆☆
そもそも、スタンダードなAクラスのキャビンがホットハッチ向きなのはわかっていたことだ。スタイル的にみれば、基本構造がなかなか魅力的といえる。
段のついたダッシュボードやタービン風デザインの送風口、2面並んだMBUXインフォテインメントシステムの大画面ディスプレイなどは、AMGモデルになっても変わらない。
しかしマテリアルのクオリティは、AMGモデルの中でも最上位のプラス仕様にふさわしいものに引き上げられている。
ブラシ仕上げのアルミパネルは、ダッシュボードから左右のドアにまで広がる。メタリックな表面は、送風口周りやセンターコンソールの艶がある黒いパネルとのコンソールが際立っている。
プラス仕様では、AMGパフォーマンスシートとドアトリムの表皮が、マイクロファイバーと合成皮革のアーティコレザーのコンビネーションから本革に変更される。さらに黄色の差し色とステッチが、ヴィジュアル面でパフォーマンスカー的なテイストを高めている。
シート自体はかなり硬く、おそらく望むよりやや高めに座らされる。しかし、たっぷりとした張り出しが身体を安定させ、しっかりサポートしてくれる。ステアリングコラムの調整幅は広く、比較的リムの細いマイクロファイバー巻きのステアリングホイールは握り心地がいい。
機能性の面でも優秀だ。前後席とも小物入れは多く設置され、後席のレッグルームは690mm、ヘッドルームは930mmと不足のない広さを確保している。
荷室容量は後席使用時で370Lと、ノーマルのAクラスと変わらず、もっともポジションの近いライバルであろうアウディRS3を35L上回る。後席は40:20:40の分割可倒式で、最大時の容量は1210L。寸法は奥行きが820~1540mm、幅が903~1270mm、高さは440~730mmだ。
走り ★★★★★★★★★☆
AMGのトップグレードがいずれもそうであるように、A 45 Sでもレースモードを選択するとローンチコントロールシステムが使用できる。四輪のホイールスピンを最適化する電子制御デバイスを用いての発進は、凶暴さとスムースさがみごとにブレンドされている。
0-97km/hを別にすれば、テストデータは途轍もない数字が並ぶ。やや湿った路面で、0-161km/hは9.3秒で、3年前にテストしたアウディRS3セダンは0.5秒以上、ホンダ・シビック・タイプRはたっぷり3秒、これより遅かった。変速ありの48-113km/hは3.3秒をマーク。これはアルピーヌA110の3.8秒すら凌いでいる。
ほぼすべての数字が、これは実に速いクルマで、パフォーマンス的には価格を正当化できることを示している。路面がややコンディション不良だったため、0-97km/hでの4秒切りこそわずかに叶わず、今回の最速タイムは4.07秒だったが、もっと暖かくドライコンディションなら、3秒台を出せた可能性はある。
この4気筒はサウンドの劇的さも満点。走行モードによって多少の変更も可能で、もっとも激しい破裂音や吸気音はいつ聴いても楽しい。
だがもし、われわれの記録した数字からわかるパフォーマンスに、あらゆる点で期待通りの強力なものかどうかという疑いの余地があるのだとすれば、エンジンを身をもって詳細に理解していったとしても、疑問の解決には至らないだろう。
トルク特性のピーキーさは、わずかなどというものではない。リッターあたり200psを超えるハイチューンユニットならば当然だ、と考えるところかもしれない。
ブーストが効きすぎとか、ターボラグに悩まされるとか感じることはない。だが、4000rpm以下でスロットルペダルをベタ踏みすると、ピークトルクのうちどれくらいを使えているだろうかと疑問を覚える。
アウディの5気筒RSユニットでは、そんな風に思うことはない。AMGの4気筒よりフレキシブルなのだ。サウンドのリッチさやキャラクターで上回るとは、ほぼ誰も認めないだろうが。
8速DCTは、低速での操作性をやや不規則なものにするが、速度が上がればクイックに作動し、キックダウンの傾向は走行モードによって変化する。ブレーキペダルのフィールは秀逸で、やや滑りやすい路面でのテストの際にも制動力は強力だった。
使い勝手 ★★★★★★★★★☆
インフォテインメント
メルセデスのMBUXインフォテインメントシステムは、このA 45 Sでも相変わらずよくできている。
シャープなグラフィックと滑らかなレスポンスの10.25インチディスプレイは大きなみどころだ。また、センターコンソールのトラックパッドによる使い勝手のよさも注目に値する。
たしかに、BMWのロータリーダイヤル式コントローラーほど直観的ではないが、大きく劣るものでもない。問題はスイッチの多さに戸惑うステアリングホイールに据え付けられたタッチ式サムパッドだ。その入力に対するレスポンスは、イライラするほど不安定なことがある。
ナビゲーションシステムを備えるが、さらにApple CarPlayとAndroid Autoも内蔵。またデジタルラジオのほか、SモデルではAMGトラックペースアプリも標準搭載し、ラップタイムの記録やドライビングデータの分析が行える。
MBUXオーグメンテッドリアリティにより、ヘッドアップディスプレイにサーキットでの理想的な走行ラインを投影することも可能だ。ただし、今回はその性能を試す機会に恵まれなかった。
燈火類
マトリックスヘッドライトの作動ぶりは秀逸。減光は素早く対向車に反応し、ハイビームは照射する距離も範囲も上々だ。
ステアリングとペダル
ドライビングポジションはきっちりとまっすぐで、ステアリングホイールとシートのオフセットはない。ペダルは右足のみでの操作に合わせた配置だ。
操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆
ドライバーズカーはなによりも優れたステアリングを備えているべきだと考えているなら、その点でのA 45 Sの初手は十分にお気に召すはずだ。
速度感応式の可変ギアを備えるステアリングは、トルクステアによる振れや奇妙な振動の影響を受けないわけではない。しかし、自信を持って操作できる手応えとアキュラシーをもたらしてくれる。
AMGのより本格的な後輪駆動モデルがそうであるように、タイトなコーナーが続く道でも十分に確信を持ってコース取りするのを容易にするほどフィールが豊かだ。
電動パワーステアリングを装備する現在のハッチバックの基準に照らせば、このクルマの操舵系はトップクラスといえる。ただし、もう少しセルフセンタリングが効いていれば、まちがいなくこの分野のナンバーワンだっただろう。
次に確かめるべきは、ロードホールディングが要求通り強力かどうか。巧みなトルク配分や245セクションのタイヤを考慮すれば、そこは期待するところだ。アグレッシブにコーナーへ飛び込むと、背の高いボディが反応するまでにほんのわずかな遅れがあるものの、それはかなり過激に舵を切ったときだけだ。
ほとんどの場合、重心は低く感じられ、おおむね安定感は揺らがない。グリップとトラクションは絶大なものがある。
だが、ドリフトモードに関しては疑念もある。可能な限り多くの駆動力をリアの外輪へ配分するセッティングだ。派手に宣伝してはいるが、これを含めたAMGダイナミックセレクトのアグレッシブ寄りなモードのいずれを選んでも、思い切りカウンターを当てるようなことはまずない。むしろ、ニュートラルさの高いレベルに驚かされるほどだ。
コーナリングしている間、リアは内輪側のブレーキを効かせつつ外輪へ駆動力を送る。これは、根本的にはアンダーステアを打ち消すものだが、ときにわずかばかり舵角を戻すような回り方を見せることもある。
もっと重要なのは、グリップの限界に達しない範囲で走っているときでさえ、A 45 Sはどんなハッチバックよりも夢中になれて、シリアスで、洗練されたクルマだと感じられることだ。4WDであろうがFFであろうが、これ以上のものはない。
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
スペック表のあり得ないほど大きな数字に目を通す前でも、そのルックスとサウンドから、A 45 Sは日常遣いへの妥協をそれほどしていないクルマだと思わされる。そして、それはあながち間違いではないといえるところもある。
ヒーター付きのAMGパフォーマンスシートは、この最強のホットハッチにスーパーカー的な魅力を幾分か持ち込んでいる。硬いがアジャスト幅は広く、サポートも秀逸。長距離乗っても快適だ。
ただし、大きなタイヤに硬いスプリングとサスペンションマウントは、ロードノイズを避けられないものとする。フォルクスワーゲン・ゴルフRに慣れていたら、A 45 Sはノイジーで、ビジーなところのあるクルーザーだと思うだろう。
しかしわれわれとしては、このAMGがゴルフRのライバルとは考えられない。また、この恐るべきパフォーマンスとハードコアさの色濃いキャラクターを踏まえれば、比較的実用的であることはこのクルマの大きな強みのひとつだといえるだろう。
ダンパーをコンフォートモードにすれば、乗り心地の活発さは消えないものの、つらいというほどのことはめったにない。先代A 45では厳しいところのあった街乗りの速度域であってもだ。日常遣いでは、このクルマが持つ二面性のうち、ソフトなほうの側面を見せる。
このクルマには、ルノー・メガーヌR.S.トロフィーや718ケイマンには望み得ない普通さが随所に見られる。操縦系のファインチューニングぶりは実に優秀だ。日常的な速度域におけるペダルやステアリングのナチュラルなレスポンスは、全体的な扱いやすさに貢献している。
購入と維持 ★★★★★★☆☆☆☆
5万570ポンド(約708万円)からという値付けをどう捉えるかは、個人の見解によるところだ。実用的でありながら422psを誇る全天候型パフォーマンスカーであれば妥当な価格だという意見もあるだろう。
いっぽうで、たかだかドーピングしたホットハッチに5万ポンド(約700万円)以上を支払うなど信じられないと笑い飛ばすひとびともまたいるはずだ。たとえ、そこにプレミアムブランドのバッジが付いていたとしてもだ。
もっとも、その金額を出しても、手に入るのはベースモデルのA 45 Sのみだ。今回のテスト車であるプラス仕様は、5万6570ポンド(約792万円)というプライスとなる。
ただし、6000ポンド(約84万円)を追加することで得られるものは、アダプティブダンパーやAMGエアロダイナミックパッケージ、ブルメスターのサウンドシステムなど少なくない。
そうはいっても、同じような出費でA110やM2コンペティション、718ケイマンSが買えるという事実は見過ごせない。いずれ劣らぬドライバーズカーの傑作だ。また、アウディRS3なら、1万ポンド(約140万円)以上安い。
燃費については、平均11.0km/L、ツーリングで14.7km/Lをマークした。燃料タンク容量は51Lで、計算上の最大航続距離は750kmほどということになる。
スペック
レイアウト
フロントに横置きされるエンジンは、A 35をはじめとするほかのAクラスとは搭載方向が前後逆になる。これはエアフローとレスポンスの改善を企図してのことだ。
エンジン出力は、8速DCTとLSDを介して前輪へ伝達されるが、プロペラシャフトも常に回転。最大50%をリアへ伝送し、2基のクラッチが左右配分を調整する。
エンジン
駆動方式:フロント横置き四輪駆動
形式:直列4気筒1991cc、ターボ、ガソリン
ブロック/ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ83.0×92.0mm
圧縮比:9.0:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:422ps/6750rpm
最大トルク:51.0kg-m/5000~5250rpm
許容回転数:7000rpm
馬力荷重比:258ps/t
トルク荷重比:31.2kg-m/t
エンジン比出力:212ps/L
ボディ/シャシー
全長:4445mm
ホイールベース:2729mm
オーバーハング(前):926mm
オーバーハング(後):790mm
全幅(ミラー含む):1990mm
全幅(両ドア開き):3740mm
全高:1412mm
全高:(テールゲート開き):1750mm
足元長さ(前):最大1180mm
足元長さ(後):最大690mm
座面~天井(前):最大980mm
座面~天井(後):最大930mm
積載容量:370~1210L
構造:スティール、モノコック
車両重量:1635kg(公称値)/1661kg(実測値)
抗力係数:0.35
ホイール前/後:8.5Jx19
タイヤ前/後:245/35 ZR19 93Y
ミシュラン・パイロットスポーツ4S
スペアタイヤ:空気注入キット
変速機
形式:8速DCT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:6.53/7.7
2速:4.58/11.1
3速:3.01/16.7
4速:2.11/24.0
5速:1.53/33.0
6速:1.20/42.0
7速:0.94/53.8
8速:0.74/68.1
最終減速比:2.44:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:11.0km/L
ツーリング:14.7km/L
動力性能計測時:4.6km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):8.2km/L
中速(郊外):11.4km/L
高速(高速道路):13.3km/L
超高速:11.9km/L
混合:11.5~11.9km/L
燃料タンク容量:51L
現実的な航続距離:562km
CO2排出量:192g/km
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:11.5m
ブレーキ
前:360mm通気冷却式ドリルドディスク
後:330mm通気冷却式ドリルドディスク
静粛性
アイドリング:45dB
全開時:93dB(4速)
48km/h走行時:65dB
80km/h走行時:67dB
113km/h走行時:71dB
安全装備
ABS/EBD/ABA/ESP with ASR/TCS
Euro N CAP:5つ星
乗員保護性能:成人96%/子供91%
交通弱者保護性能:92%
安全補助装置性能:75%
発進加速
テスト条件:湿潤路面/気温12℃
0-30マイル/時(48km/h):1.8秒
0-40(64):2.4秒
0-50(80):3.2秒
0-60(97):4.1秒
0-70(113):5.1秒
0-80(129):6.4秒
0-90(145):7.8秒
0-100(161):9.3秒
0-110(177):11.3秒
0-120(193):13.6秒
0-402m発進加速:12.6秒(到達速度:167.2km/h)
0-1000m発進加速:-秒(到達速度:-km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
フォード・フォーカスRS
テスト条件:湿潤路面/気温13℃
0-30マイル/時(48km/h):1.7秒
0-40(64):2.3秒
0-50(80):3.2秒
0-60(97):4.1秒
0-70(113):5.4秒
0-80(129):6.7秒
0-90(145):8.3秒
0-100(161):10.3秒
0-110(177):12.5秒
0-120(193):15.2秒
0-402m発進加速:14.0秒(到達速度:161.4km/h)
0-1000m発進加速:25.6秒(到達速度:205.7km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):1.6秒(2速)/2.7秒(3速)/4.6秒(4速)
30-50(48-80):2.1秒(3速)/3.4秒(4速)/6.5秒(5速)/10.1秒(6速)
40-60(64-97):2.0秒(3速)/3.0秒(4速)/4.9秒(5速)/8.5秒(6速)/14.6秒(7速)
50-70(80-113):2.0秒(3速)/2.8秒(4速)/4.2秒(5速)/7.3秒(6速)/13.4秒(7速)/25.1秒(8速)
60-80(97-129):2.8秒(4速)/4.1秒(5速)/6.1秒(6速)/11.8秒(7速)/23.8秒(8速)
70-90(113-145):2.8秒(4速)/4.0秒(5速)/5.8秒(6速)/10.5秒(7速)
80-100(129-161):2.9秒(4速)/4.1秒(5速)/6.1秒(6速)/9.5秒(7速)
90-110(145-177):4.3秒(5速)/6.3秒(6速)
100-120(161-193):4.4秒(5速)/6.6秒(6速)
各ギアの最高速
1速:54.7km/h(7000rpm)
2速:77.2km/h(7000rpm)
3速:117.5km/h(7000rpm)
4速:167.4km/h(7000rpm)
5速:230.1km/h(7000rpm)
6速:270.4km/h(6427rpm)
7速:270.4km/h(5023rpm)
8速(公称値):270.4km/h(3970rpm)
6速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1654rpm/1891rpm
制動距離
テスト条件:湿潤路面/気温12℃
30-0マイル/時(48km/h):9.6m
50-0マイル/時(64km/h):26.0m
70-0マイル/時(80km/h):49.8m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.94秒
ライバルの制動距離フォード・フォーカスRS
テスト条件:湿潤路面/気温13℃
30-0マイル/時(48km/h):8.4m
50-0マイル/時(64km/h):23.2m
70-0マイル/時(80km/h):45.2m
結論 ★★★★★★★★★☆
メルセデスAMG A 45 Sは、エンジンのみを積むホットハッチとしては最強のモデルとして歴史に名を残すことになるかもしれない。それに相応しいクルマだといえるだろう。
この高性能な2.0Lユニット、サウンドは耳に残るほどではないが、パフォーマンスは特筆すべきもの。強烈なパワーデリバリーは個性的だが、エキゾーストノートほどにはそれを望むものではない。
しかし、もっとも印象的な要素は、この複雑で容赦ないストレスのかかる駆動系が、フル稼働していない日常遣いの範疇でも、いかに力強く、しかもよくしつけられているかという点だ。
実際、このパッケージのオールラウンドな使い勝手ゆえに、数多くのユーザーがこのクルマを魅力的だと思うはずだ。速度が乗ったときの揺るぎないボディコントロールを考えれば、シャシーは実にしなやかなものだといえる。
A 45 S以上にドライビングが魅力的なホットハッチはまずない。それでも満点を逃した理由は、価格が同等のスポーツカーには及ばなかったかったということに尽きる。
このクルマを買うなら、ピュアなドライビングマシンではなく、実用的な4シーターだと考えるべきだ。そうはいっても、めっぽう速いハッチバックがほしいなら、ほかの選択肢を探す必要はないはずだ。
担当テスターのアドバイス
サイモン・デイヴィスA 45の8速DCTは、A 35の7速仕様よりはるかによくできている。変速はずっと滑らかなうえ、不注意でレブリミッターに当ててしまうようなこともなかった。
リチャード・レーンエアロパッケージのカナードとウイングを取り払い、今回のサンイエローほど派手でないカラーを選べば、もっとありふれた見た目のハッチバックになるはず。それも魅力的ではないだろうか。
オプション追加のアドバイス
下位モデルのA 45は英国未導入。となれば、選択肢はベースグレードと、より高価格のプラスグレードのふたつだ。鍛造ホイールとアダプティブダンパーを求めるならプラス仕様を選ばざるをえないが、より高いリセールが望めるので、初期投資を奮発するだけの価値はあるはずだ。
改善してほしいポイント
・最大トルク発生域をもう少し広くしてほしい。
・走行モードの選択肢の無駄を省いてもらいたい。
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