10月17日、2024年WRC世界ラリー選手権の第12戦『セントラル・ヨーロピアン・ラリー』のシェイクダウンが行われ、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのオット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が全体ベストタイムを刻んだ。TOYOTA GAZOO Racing WRTのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、トップと0.3秒差の3番手タイムをマークしている。
2023年に史上初の3カ国を舞台に開催されたセントラル・ヨーロピアン・ラリー。2024年シーズンもドイツと隣国のチェコ、そしてオーストリアを跨ぐ同大会が開幕した。
【タイム結果】2024年WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー シェイクダウン
今大会は、第4戦クロアチア以来のターマック(舗装路)ラウンドとなる。そのため、各車調子を再確認するためにも重要な走行となるシェイクダウンの舞台は、チェコの『トチナ』だ。
かすかに朝焼けが残る晴れ空のもと、現地時間9時31分から全長2.05kmのコースでティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)から順にアタックが始まった。
気温11度と冷え込んだなか行われた1回目のアタックでは、先頭走者のヌービルが1分08秒5でトップタイム。サミ・パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が0.2秒差で2番手、エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が0.4秒差で3番手に続く。
ターマックラリーらしく、アタックするマシンの勢いで路肩に溜まった落ち葉が巻き上がった結果、徐々に落ち葉がアタックラインに溜まっていく。
2回目のアタックでは、コースの状況が次第に悪化したことが影響したか、ヌービルをはじめとする4台がタイムを出さずにクルージングでシェイクダウンを早々に終える。一方、僚友タナクは自信の記録を1.7秒縮める1分07秒8を刻み、トップタイムを更新。続いてアタックに入ったセバスチャン・オジェも0.2秒差の2番手へタイムアップをはたした。
1度目のアタックから調整を終えた勝田も、2度目のアタックを敢行。1回目の1分10秒3から2秒以上短縮の1分08秒1で3番手タイムを記録した。その後は、ジョルダン・セルデリディス(フォード・プーマ・ラリー1)を除き、下位クラスを含めて3回目のアタックは見られていない。
この結果、10月15日に37歳の誕生日を迎えたタナクがシェイクダウンで総合トップ。2番手のオジェが0.2秒差、3番手の勝田が0.3秒差と僅差で続いている。しかし、1度のみの走行で終えたドライバーも少なくないため、動静は午後のラリー開幕まで不透明なままだ。
サポートクラスとなるWRC2は、近郊ポーランドのミコ・マルツィク(シュコダ・ファビアRSラリー2)が総合9番手タイムでクラストップタイムとなり、2番手にはヨアン・ロッセル(シトロエンC3ラリー2)が続いている。
本格的な走行が始まるSS1『ヴェルカー・フフレ』(2.55km)は、シェイクダウンと同日の現地時間15時05分(日本時間22時05分)に実施される。そして、日没直後のSS2『クラトヴィ』(11.78km)でデイ1が締め括られる予定だ。
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