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一層パワフルでラウド ランボルギーニ・ウルス・ペルフォルマンテ 666psの試作車へ試乗

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一層パワフルでラウド ランボルギーニ・ウルス・ペルフォルマンテ 666psの試作車へ試乗

4.0L V8ツインターボは666psへ

サーキットへ焦点が向けられたランボルギーニ・ウラカンに設定された、ペルフォルマンテ。大柄なSUV、ウルスへも同じサブネームが与えられることに、若干の違和感がなくもない。マーケティング的なロジックは、わからなくもないけれど。

【画像】一層パワフルでラウドなペルフォルマンテ ランボルギーニ・ウルスと競合モデルを比較 全149枚

このウルス・ペルフォルマンテは、既に充分強力で速いSUVの、一層シリアスな仕様となる。アストンマーチンDBXの707や、ポルシェ・カイエンのターボGTへ対抗する存在といえる。

ウラカン・ペルフォルマンテと同じく、ウルスにもダイエットとパワーアップが施されている。変更の度合いは、ミドシップのスーパーカーより控えめではあるが。

フロントに搭載される4.0L V8ツインターボエンジンは、666psにまで増強された。ノーマルのウルスから16ps増しだから、上昇率は小さい。

そのかわり、車重は47kgも削られている。ボンネットがカーボンファイバー製になり、軽量なサスペンションが組まれ、防音材は一部が省略されている。車重は2150kgに仕上がった。

ランボルギーニによれば、これらの結果、動的能力は大幅に改善されたとしている。0-100km/h加速は3.3秒で、通常のウルスより0.3秒短縮。0-200km/h加速は11.5秒となり、1.3秒も縮めている。

シャシーも専用設定で明確な進化ぶり

ドライビング体験を磨くため、エンジン以外のメカニズムにも手が加えられている。サスペンションは通常のエアスプリングではなく、スチール製コイルを装備。電動機械式のアンチロール・システムは継続登用された。

トルセン式のセンターデフは、リア側へ多くのトルクを分配するようチューニング。電子制御リミテッドスリップ・デフも専用設定だ。

ドライブモードには、砂利の浮いたような滑りやすい路面でドリフト・コーナリングを容易にする、新メニューが追加されている。その名もラリー・モードだ。

迫力の容姿は、テールゲートから伸びる大きなリアウイングと、マッシブなボディキットで武装。空気抵抗を減らすことに成功したという。

筆者が試乗を許されたウルス・ペルフォルマンテは、量産直前のプロトタイプ。イタリア南部のナルド・サーキットを、通常のウルスと乗り比べるかたちで運転させてもらった。

果たして、その進化ぶりは明確。改良を受けたエンジンとアグレッシブさを増したスロットル・マッピングの成果として、発進直後から鋭く走る。

そしてうるさい。高回転域まで引っ張れば、耳障りなほどの轟音が放たれる。標準のウルス以上に、ドラマチックな音響ともいえる。

ステアリングホイールの重み付けは変わらないそうだが、明らかにシャープでもあった。試乗車には、オプションとなるサーキット前提のピレリ・トロフェオRタイヤが履かされていたことも理由だろう。ドライ路面で一層のグリップ力を発揮する。

タイトコーナーで際立つ違い

同社の最高技術責任者、ルーヴェン・モール氏の話では、操縦性を向上させた要素はパワーアップ以外の部分が大きいという。シャシーレスポンスも明らかに改善されている。

エアスプリングを装備する通常のウルスと乗り比べると、タイトコーナーで違いが際立つ。アンダーステアで流れてしまう区間を、プロトタイプのペルフォルマンテは見事に克服していた。サイズやウエイトを打ち消す勢いで、イン側に食らいついてみせた。

後輪操舵システムも改良を受けており、コーナーへの進入時には積極的にボディを回転させてくれる。旋回で負荷が高まると、電子制御システムとスチールコイルがタイトに姿勢を制御。アクセルペダルでの積極的なライン調整も可能だ。

技術者のモールは、より深刻な速度域でペルフォルマンテの実力が示されると説明する。確かに、サーキットではドライバーの気持ちをそそり、自ずとスピードは高まりがちだった。

穏やかなコルサ・モードを選択すると、エアサスペンションのウルスなら、しなやかな乗り心地を享受できる。ペルフォルマンテの硬いスチールコイルが、一般道の速度域と舗装でどんな仕事ぶりを発揮するのかは、改めて確認するしかない。

車高は低められ、23インチという大径ホイールを履いている。防音材も少ない。

車内のラグジュアリーさは失わず

年間の生産台数や収益性の面で、ランボルギーニ史上最も成功を収めたモデルとなるのが、SUVのウルスだ。ペルフォルマンテは、その功績をさらに伸ばすために設定されたといっていい。

パワーアップ度合いは小さいとはいえ、動的能力や鋭い個性は大幅に高められている。まだ、プロトタイプの状態だとしても。

充実した装備や、突出した車内のラグジュアリーさは失われていない。ペルフォルマンテ専用のスポーツ・バケットシートは、コーナリング時の強い遠心力でも身体を支えてくれるのと同時に、座り心地も良かった。

ランボルギーニのCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏は、ペルフォルマンテがウルスの販売台数の半数以上を占めると予想する。洗練性は低下しつつ、大幅に価格は上昇する。超高性能SUVというモデルは、筆者の理解を超えたクルマのようだ。

ランボルギーニのSUVを求める人は、穏やかなモデルを嗜好する人とは異なる。よりパワフルでマッシブなウルスは、より多くの訴求力を獲得すると考えて良いだろう。英国価格は、17万260ポンド(約2809万円)からがアナウンスされている。

ランボルギーニ・ウルス・ペルフォルマンテ・プロトタイプのスペック

英国価格:17万260ポンド(約2809万円)
全長:5112mm
全幅:2016mm
全高:1638mm
最高速度:305km/h
0-100km/h加速:3.3秒
燃費:−
CO2排出量:−
車両重量:2150kg
パワートレイン:V型8気筒3996ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:666ps/6000rpm
最大トルク:86.2kg-m/2300rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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