この記事をまとめると
■大阪オートメッセ2024が開催
ゴーン容疑者の功罪! カルロス・ゴーン氏がいなければ誕生しなかったであろう日産車5選
■日産ブースが盛り上がりをみせている
■この記事では中古車ベースのカスタム車両に注目
発売が決まった「キューブ・レトロリノベーション」を展示
華やかなコンセプトモデルやnismoの各モデルに人だかり
1月の「東京オートサロン2024」に続いて、ここ大阪のベイエリアで開催されたカスタムカーイベントの「大阪オートメッセ2024」。
そのなかでも高い注目を集めていた日産ブースでは、東京でも話題に挙がっていた「エクストレイル・CRAWLER CONCEPT」や、ステルスグレー色に統一された「nismo」軍団の車両たちのような“花形役者”に人だかりができる一方で、じつは意外な注目車両がブースの最前列に並べられていました。
それは、正式な発売決定が今年の1月19日に発表された「キューブ・レトロリノベーション」と、東京オートサロンでも展示されていた「マーチ・パティシエ コンセプト」の2台です。
今回は2台の特別な中古車ベースのカスタム車両に注目
この2台は、日産が提案する「中古車魅力向上プロジェクト」の一環としてすすめられていたプランによるもので、キューブのほうは2023年の東京オートサロンで展示されて大きな反響があったモデルです。
2023年時点ではまだ様子うかがいの意味合いが濃く、まだ具体的な市販計画までは至っていなかったようですが、「ぜひ販売してほしい!」という多数のラブコールを受けて日産が動き、今回、ついに販売できる状態の車両がここ「大阪オートメッセ2024」の会場で初めて展示されました。
ベース車やリフレッシュ部品の調達、ラッピング加工の手配など、販売できる状態に仕上げるまでの実務を受け持つ「奈良日産」の苦労はけっして小さいものではなかったことと思います。
実際に日産の認定中古車を販売していたという下地はあるものの、整備&修理を行ってしっかり乗れる中古車を仕上げる工程とは別に、リフレッシュ目的で新品部品を用意して交換したり、部品によっては磨き直したり、オリジナルのラッピング加工やストライプなどの装飾を用意してカスタマイズカーとして仕上げるのは、やり手のディーラーだったとしても初のケースです。何度も調整やトライ&エラーを繰り返し、ようやく販売できる目処が立つところまでこぎ着けられたいまの心境は「感無量」でしょう。
ショーでの華やかな映えが重視されるコンセプトモデルと、実際にお客さんが日常的に使用して支障が出ないように状態を整える販売車両とでは、ぱっと見が同じでも、仕上げるためのプロセスは大きく異なります。
しかし、このプロジェクトでは、お客さんからの熱い思いを受け取ったことから、できる限りコンセプトモデルのままの姿で販売したいという熱意に繋がり、実際に横に並べても違いがほとんどわからない状態の仕上がりが実現しました。
そのため、完成車を販売してハイ終わり、ではなく、アフターサービスについてもしっかり対応する体制が準備されているそうです。なので、ディーラーで購入する新車と同等に乗る続けられることでしょう。
グリルとホイールは塗装で仕上げられます。
仕上げの内訳は、カスタム度合いが設定された「カスタムパッケージ」と、リフレッシュの度合いが設定された「リフレッシュパッケージ」にわかれていて、それぞれに「エントリー」、「スタンダード」、「プレミアム」の3段階から選べます。展示車両は用意されているプランのうち最上級仕上げとなり、ヘッドライトは新品パーツに交換されます。
ルーフキャリアは「TERZO」製に!
コンセプトモデルと異なる点は以下のふたつです。
シート生地は、コンセプトモデルと近い色と形状で対応手段を模索した結果、「クラッチオ」製のカバーが採用されました。万が一破損しても交換が可能です。
ルーフキャリアはコンセプトモデルでは「cube」のロゴが入った特注品でしたが、これも近い形状の「TERZO」製キャリアが採用されています。
展示車のハイマウントストップランプのように、もとの使用感が残っている部分もありますが、ほとんどのパーツは新品交換対象なので、予算次第では新車のような仕上がりも可能です。
注意点として、ベース車は「15X Vセレクション」のみが対象とのことです。グレードや仕様が異なると、用意されている工程との齟齬が出てくるため、現状では対象グレード以外は非対応となっています(2024年2月11日現在、すでに受注を開始しています。限定数の20台にはまだ若干の余地があるそうですが、会期中に完売してしまうかもしれません)。
マーチの方はまだ発売未定だけど、現実的な内容もアリ
そしてもう1台、「中古車魅力向上プロジェクト」の第2弾となる「マーチ・パティシエ コンセプト」ですが、1月の東京オートサロンの記事でも紹介しているので、ここではそこでは紹介しきれなかった細かいポイントを紹介していきます。
後席側のウインドウに被せられた左右のインフォメーションボードは取り外しが可能です。黒板仕様なので販売するラインアップによってポップを書き換えられます。
助手席の後部には、日産リーフの技術を活用して生まれたポータブルバッテリーが備えられています。
このコンセプトモデルのイメージモデルとなったパティシエの高橋初姫さんのお店で販売する商品には生菓子も多いとのことで、冷蔵庫を搭載することで生菓子の移動販売にも対応させています。
グリルについては前回も紹介していますが、このランダムに配置された細い格子のモチーフは、某メーカーの人気チョコ菓子だそうです。それを聞いてスッキリしてしまったのはナイショです。
よく見ると、ホイールのカラーリングが前後で逆になっています。前はスポークがピスタチオグリーンでリム部が生クリームホワイトですが、後ろはその配色が入れ替わっています。こういう洒落たアソビ心がけっこう全体の印象に効いていますね。
こちらのマーチはまだ発売未定となっているそうですが、社内では第3弾以降の計画も動き出している気配がある? といった感じのようです。どの車種が選ばれるのかがいまから楽しみです。
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