現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ポルシェのドル箱SUVが10年ぶりのフルモデルチェンジ! フルBEV化した新型「マカン」はどう進化したのか?

ここから本文です

ポルシェのドル箱SUVが10年ぶりのフルモデルチェンジ! フルBEV化した新型「マカン」はどう進化したのか?

掲載 7
ポルシェのドル箱SUVが10年ぶりのフルモデルチェンジ! フルBEV化した新型「マカン」はどう進化したのか?

 ポルシェのミドルサイズSUV、マカンが10年ぶりにフルモデルチェンジし、シンガポールでワールドプレミア! 今回発表された2代目マカンから全モデルがフルBEVとなった。どんなモデルなのか、見ていこう。

文/ベストカーWeb編集部、写真/ポルシェAG

ポルシェのドル箱SUVが10年ぶりのフルモデルチェンジ! フルBEV化した新型「マカン」はどう進化したのか?

■マカン4とマカンターボをワールドプレミア

上下2段のデイタイムランニングライトが特徴の新型マカンターボ。最高出力639ps、最大トルク1130Nm、1充電あたりのWLTP航続距離は591km

 2014年に登場したマカンは2L、直4ターボ、3L、V6ターボ、2.9L、V6ツインターボのパワートレインが搭載されていたが、今回発表された2代目マカンは全グレード100%ピュアEVのBEVのラインナップとなる。

 ポルシェは2030年までに新車販売台数の80%をBEVにスイッチすることを明言しており、今後2025~2026年には718シリーズのケイマン&ボクスターのフルBEV化を控えている。ちなみにフルBEVの第一弾はタイカン、このマカンが第二弾、第三弾は718シリーズとなる。

 新型マカンのボディサイズは全長4784×全幅1938×全高1622mm、ホイールベースは2893mm。先代マカンに比べ、全長が58mm長く、全幅が16mmワイド、全高が1mm高く、ホイールベースが68mm延長されている。

新型マカン4。電気モーターは最高出力408ps、最大トルク650Nm。一充電あたりのWLTP航続距離は613km

 ヘッドライトはタイカン、新型パナメーラなどに採用され、ポルシェモデルのアイコンにもなっている4灯のデイタイムランニングライトを採用。

 オプションのマトリックスLEDテクノロジーを採用したメインヘッドライトモジュールは、フロントエンドのやや低い位置に配置された。リア回りは一文字のテールランプを採用するとともに、ターボには左右のダクトが設けられるなど新機軸のデザインとなっている。

 新型マカンはエアロダイナミクス性能にも優れている。アダプティブリアスポイラーやフロントエアインテークのエアカーテン、低く構えたフロントエンジンなどによって空気抵抗のCD値は0.25に抑えられている。

マカンターボのリアスタイル

[articlelink]

■マカン4は408ps、ターボは639ps! WLTP航続距離は、マカン4が613km、ターボが591km

マカン4(左)とマカンターボ

 新型マカンはポルシェとアウディが共同開発したEV専用アーキテクチャー「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」を採用した、ポルシェ初の生産モデルとなる。

 電気モーターは、アンダーボディに搭載された総容量100kWhのリチウムイオンバッテリーからエネルギーが供給され、そのうち最大95kWhをアクティブに使用することができる。

 ハイブリッド用バッテリーは、ポルシェが新型マカンで初めて採用した、800Vアーキテクチャーを備えた新開発のプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の中心コンポーネントとなり、DC充電出力は最大270kW。このバッテリーは適切な急速充電ステーションで約21分以内に10%から80%まで充電することができる。

 400Vの充電ステーションでは、バッテリー内の高電圧スイッチにより、800Vのバッテリーを定格電圧400Vの2つのバッテリーに効果的に分割することでバンク充電が可能となる。これにより、HVブースターを追加することなく、特に効率的な最大135kWの充電が可能になります。家庭用充電器では最大11kWのAC充電が可能。

 走行中には電気モーターを介して最大240kWのエネルギーを回生する。グレーテッドパワーボックス(IPB)も、軽量化と省スペース化を実現しながら電動化されたマカンの効率性に貢献。

 革新的でコンパクトなIPBは、オンボードACチャージャー、高電圧ヒーター、DC/DCコンバーターの3つのコンポーネントを組み合わせている。1充電あたりのWLTP航続距離は、マカン4で最大613km、マカンターボで最大591km。

 新型マカンはフロントとリアのアクスルに最新世代の永久励磁型PSM電気モーターを採用。ローンチコントロールとの組み合わせによって、マカン4は最高出力408ps、最大トルク650Nmのオーバーブーストパワーを発生し、マカンターボは最高出力639ps、最大トルク1130Nmという強大なパワーを誇る。

  0~100km/h加速は、マカン4が5.1秒、マカンターボはわずか3.3秒。最高速度はそれぞれ220km/hと260km/hに達する。

■3つの最新世代のディスプレイ、拡大された室内スペースとラゲッジルーム

マカンターボのコクピット。連なる3つのディスプレイが特徴

 コクピットは曲面デザインの12.6インチの自立型クラスターと10.9インチのセンターディスプレイを含む、最大3つの最新世代のディスプレイが取り付けられているのが特徴。さらにポルシェドライバーエクスペリエンスには初めて、AR(拡張現実)技術によるヘッドアップディスプレイが装備されたのもポイント。

 新世代のインフォテインメントシステムは、アンドロイドオートモーティブOSをベースに、ポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)は、コンピューティング性能を新たなレベルに引き上げている。

 ″Hey Porsche"音声アシスタントは、充電ステーションを含むルートを瞬時に提案。新しいポルシェアプリセンターでは、サードパーティプロバイダーの人気アプリに直接アクセスし、マカンに直接インストールすることができるという。

 運転席と助手席は先代よりも28mm低く、後部座席も15mm低くなり、足元スペースが増加。ラゲッジ容量についても先代から127L拡大し、カーゴモードは540Lを誇る。リアシートの背もたれを完全に倒すと、最大1348Lに達する。なお、フロントボンネットの下には容量84Lのセカンドラゲッジコンパートメントがある。

■リアアクスルステアリングと2バルブダンパーも備える

最大操舵角5度のリアアクスルステアリングがオプションとして用意されているのもトピックス

 ポルシェは、ポルシェの真髄であるドライビングダイナミクスとステアリングフィールに焦点を当ててマカンを開発。マカン4とマカンターボはいずれも4WDで、2つの電気モーターは、パワーエレクトロニクスを介してほぼリアルタイムに制御される。

 電子制御ポルシェトラクションマネージメント(ePTM)は、これまでの4WDシステムの約5倍の速さで作動し、10ミリ秒以内にスリップに対応することができるという。

 エアサスペンション仕様車(ターボに標準装備)には、ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)電子制御ダンピングコントロールが装備され、オプションでスチールスプリングサスペンションとの組み合わせも可能。PASMには、2バルブダンパーも装備され、より広範なダンパーマップにより、快適性とパフォーマンスの間の範囲がさらに広がった。

 またマカンでは初めて、最大操舵角5度のリアアクスルステアリングがオプションとして用意されているのもトピックスの1つ。市街地走行や駐車時に11.1mというコンパクトな回転径を実現すると同時に、定評ある正確なフロントアクスルステアリングによって、高速走行時の卓越した走行安定性を実現したという。

 日本国内における新型マカンの予約受注開始日および価格、仕様等はまだ発表されていないが、おそらく数カ月以内には吉報が届くだろう。

こんな記事も読まれています

余裕と安心の「サイレント」スポーツ ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(2) 創業者も認めた1台
余裕と安心の「サイレント」スポーツ ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(2) 創業者も認めた1台
AUTOCAR JAPAN
ロールス・ロイス傘下の「ダービー」世代 ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(1) 端正なコーチビルド
ロールス・ロイス傘下の「ダービー」世代 ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(1) 端正なコーチビルド
AUTOCAR JAPAN
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
くるまのニュース
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
WEB CARTOP
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
乗りものニュース
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
レスポンス
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
motorsport.com 日本版
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
@DIME
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
乗りものニュース
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
くるまのニュース
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
VAGUE
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
WEB CARTOP
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
Webモーターマガジン
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
乗りものニュース
アウディがプレミアムミッドサイズSUVの特別仕様車「Q5/Q5スポーツバック Sライン ダイナミックエディション」を発売
アウディがプレミアムミッドサイズSUVの特別仕様車「Q5/Q5スポーツバック Sライン ダイナミックエディション」を発売
@DIME
新型プリウス、クラウン、シエンタ、日産サクラで便利に使えるライティングアイテム【特選カーアクセサリー名鑑】
新型プリウス、クラウン、シエンタ、日産サクラで便利に使えるライティングアイテム【特選カーアクセサリー名鑑】
レスポンス
400馬力! スバルの美しすぎる「スポーツクーペ」が凄い! パワフルな「ツインターボ×四輪駆動」搭載! ガバっと開く「斬新ドア」採用した「B11S」とは
400馬力! スバルの美しすぎる「スポーツクーペ」が凄い! パワフルな「ツインターボ×四輪駆動」搭載! ガバっと開く「斬新ドア」採用した「B11S」とは
くるまのニュース
ヨス・フェルスタッペンがオーストリアGPでレッドブルRB8をデモランへ。息子マックスとの”共演”が実現?
ヨス・フェルスタッペンがオーストリアGPでレッドブルRB8をデモランへ。息子マックスとの”共演”が実現?
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

791.01235.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

218.01549.0万円

中古車を検索
マカンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

791.01235.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

218.01549.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村