5月4日、2023年FIA-F4選手権第2戦の決勝レースが富士スピードウェイで行われ、4番グリッドスタートの中村仁(TGR-DC RS トムススピリット F4)が今季初優勝、FIA-F4通算2勝目を飾った。
過去最多台数となる46台がエントリーした2023年開幕富士大会。第2戦のグリッドは3日に行われた予選のセカンドベストタイム順で決するなか、第1戦に続いて小林利徠斗(TGR-DC RS トムススピリット F4)がポールポジションを獲得。
小林利徠斗が他を圧倒。TGR-DC RS勢が表彰台を独占【正式結果/2023FIA-F4選手権 第1戦富士 決勝】
2番グリッドに三井優介(HFDP RACING TEAM)、3番グリッドに佐藤樹(HELM MOTORSPORTS F110)、4番グリッドに中村仁(TGR-DC RS トムススピリット F4)と、上位勢のグリッドは第1戦から変わらず。一方、第2戦のインディペンデントカップ最上位グリッドは今田信宏(JMS RACING with B-MAX)となった。
スタートを前にした1周のフォーメーションラップ終盤、ホームストレートでウイービング中の三井がスピンを喫し一時マシンをグリーンに止める。ただ大事には至らず三井は即座にコース復帰を果たし、2番グリッドに着いた。
快晴のもと、14周の第2戦決勝レースはスタートを迎えた。小林がホールショットを守り、2番手に三井が続くなか、TGRコーナーで中村が3番手に、野村勇斗(HFDP RACING TEAM)が4番手に浮上する。一方、3番手スタートの佐藤は7番手までポジションを下げてしまうことに。
そんななか、オープニングラップのダンロップコーナー進入で辻本始温(BJ Racing F110)と渡部智仁(Media Do YBS 影山 F110)の接触に起因し、後続の複数台が接触するアクシデントが発生。
第1戦のインディペンデントカップ勝者の鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F110)もストップ車両を避けきれず接触。フロントウイングにダメージを負い自走でピットに戻ることに。また、辻本のマシンを含む4台がマシンを止めたことで、オープニングラップからセーフティカー(SC)が導入されることとなった。
レースは6周目に再開を迎えた。リスタートへ向け、最終コーナーへの進入から加速した小林だったが、2番手三井がスリップにつくと、ホームストレートで2台は並走。続くTGRコーナーでのブレーキング勝負となったが、ここで小林がオーバーランを喫し、三井がトップに浮上する。2番手に野村、3番手に中村が続き、小林はコース復帰も4番手にポジションを下げることに。
これでHFDP RACING TEAMがワンツー体制となるが、上位勢でもっとも勢いを見せたのは中村だった。中村は8周目の300Rで野村を攻略し2番手に浮上。続いてはトップの三井を追いたい中村だったが、野村、そして小林も背後から離れない。そんな状況のなか、三井が中村とのギャップを着々と広げる。
後続を3秒近くリードする三井のトップチェッカーは安泰かと思われたファイナルラップ、快走中のトップ三井に、リスタートの際にスタートラインより前に小林の前に出ていたと判定が下され、三井は競技結果に40秒加算というペナルティを受けることに。
三井はトップチェッカーを受けるも、ペナルティにより28位に後退。2番目にチェッカーを受けた中村が今季初優勝、FIA-F4通算2勝目を飾った。2位に野村、3位に小林が続いた。インディペンデントカップでは、元王者の植田正幸(アキランド with Rn-sports)との接戦を制したFIA-F4ルーキーの藤原誠(B-MAX ENGINEERING)が初優勝を飾っている。
2023年のFIA-F4選手権、続く第3戦・第4戦は6月3~4日に鈴鹿サーキットにて、スーパーGT第3戦『SUZUKA GT 450km RACE』の併載イベントとして開催される。次戦も見応えのある戦いが随所で繰り広げられるに違いない。
■2023FIA-F4 第2戦富士 決勝正式結果
Pos.No.Ind.DriverCarLapTime/Gap135中村仁TGR-DC RS トムススピリット F41430’10.16926野村勇斗HFDP RACING TEAM140.567336小林利徠斗TGR-DC RS トムススピリット F4141.171488荒川麟Dr.Dry F110143.09057森山冬星HFDP RACING TEAM146.274662佐藤樹HELM MOTORSPORTS F110146.323738奥本隼士TGR-DC RS フィールド F4147.777881卜部和久BJ Racing F1101419.746937佐野雄城TGR-DC RS フィールド F41410.6671098三島優輝BJ Racing F1101411.6531134清水啓伸Drago CORSE F1101411.7061216⻄村和真Media Do YBS 影山 F1101412.8441312洞地遼大HIROTEX AKILAND F1101414.5541422藤原優汰藤原オート AKILAND F1101414.6331514田上蒼⻯ガレージENZO ZAP F1101416.7871618大島和也AKILAND RACING F1101417.7811746徳升広平フジタ薬局アポロ電工M.T1418.1781897辻本始温BJ Racing F1101418.2271977小松響WARMTECH Skill Speed1420.3432080野澤勇翔OTG DL F4CHALLENGE1423.2732113○藤原誠B-MAX ENGINEERING1424.2472210○植田正幸アキランド with Rn-sports1424.316232○仲尾恵史TCS AKILAND F1101432.8332430○DRAGONB-MAX TEAM DRAGON1433.1202526○山崎令二郎Media Do 影山 F1101433.1862678小野陽平Reversal Spirit1437.164278半田昌宗SD-STYLE GMB F1101437.440285三井優介HFDP RACING TEAM1437.4542999○近藤善嗣アドバンスドIoTくじらルーニースポーツ1438.7933055○KENTAROBaum Field F41442.8353111○中島功Rn.SHINSEI.F1101443.9143271○大山正芳ダイワ N通商 AKILAND F1101446.1653396○齋藤真紀雄CSマーケティングAKILANDF1101448.2293441○⻘合正博Racing TEAM HERO'S1452.7923549○大川文誠私立うらめし学園withイーグルスポーツ141:33.5703621○小嶋禎一Classic Car.jp Eagle141'36.8273715渡部智仁Media Do YBS 影山 F110141'52.9073844○今田信宏JMS RACING with B-MAX141'55.54931平安山良馬ATEAM Buzz Racing68Laps63○鳥羽豊HELM MOTORSPORTS F110113Laps45大宮賢人PONOS F110097辻本始温BJ Racing F110048堀尾風允MOST-HM Racing F4086○大阪八郎Dr.Dry F110028中村賢明トムス フォーミュラカレッジ F110DNS
天候:晴れ 路面:ドライ
・ファステストラップ
1分45秒368(12/14)155.899km/h #5 三井優介/HFDP RACING TEAM
INDP 1分46秒918(12/14)153.639km/h #10 植田正幸/アキランド with Rn-sports
スタート時刻:8時20分13秒 フィニッシュ時刻:8時50分23秒169
エントリー:46台/スタート:44台/フィニッシュ:38台
SC導入時刻:8時21分(0Lap)~8時34分(6Laps)
レース終了後に黒白旗通知(9時42分 CarNo.22 走路外走行 複数回)
公式通知No.15により、CarNo.10の選手権得点の付与は行わない。
規定周回数12Laps
*CarNo.77は、シリーズ規則第30条(スタート手順)準及により、タイムペナルティ5秒を課す。
*CarNo.5は、反則スタート(リスタート時)により、競技結果に対し40秒加算のペナルティを課す。
*CarNo.49は、H項違反(SC中の走路外走行(4)により、競技結果に対し40秒加算のペナルティを課す。
*CarNo.21は、シリーズ規則第15条1.1)(他車への衝突行為)違反により、競技結果に対し40秒加算のペナルティを課す。
*CarNo.15は、シリーズ規則第15条1.1)2他車への衝突行為+コースアウト)違反により、ドライブスルーペナルティを課す。
*CarNo.15は、H項違反(SC中の走路外走行(4)により、競技結果に対し40秒加算のペナルティを課す。
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